MSIのグラフィックカード、Radeon RX570 ARMOR 8Gを買いました。
増税前に楽天市場でポチったのですが、購入価格は15,000円。
エントリークラスとはいえ激安です。
このページでは、定番のベンチマークソフトや各種ゲームで検証したRX570の性能について詳しくまとめています。
ゲーミングパソコンの購入やグラボの買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
外観と主な仕様
まずはMSI Radeon RX570 ARMOR 8Gの基本情報や外観から見ていきます。
「そんなことよりベンチマークスコアが見たい!」
という方はこちらをご覧ください。
あっさりとしたデザインで、見るからに安っぽいエントリークラスという印象です。
LEDライティングなどのこじゃれた機能なんて、もちろん非搭載。
バックプレートも非搭載で、端子類がむき出し。
冬場で乾燥しているときは、静電気防止手袋を付けた方がよさそうです。
負荷の低いときはファンを止める機能が搭載されているため、静音性も期待できます。
RTX2080と大きさを比較すると、RX570の貧弱さコンパクトさがより伝わるでしょうか。
主なスペック
MSI Radeon RX570 ARMOR 8Gの主なスペックを表にまとめました。
ちがいがわかりやすいように、MSIのGTX1660 Ti、GTX1650と比較しています。
記載している価格はAmazon(記事執筆時点)を参考にしました。
GTX1660 Ti | GTX1650 | RX570 | |
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コア数 | 1536 | 896 | 2048 |
コアクロック | 1875MHz | 1860MHz | 1268MHz |
メモリ | GDDR6 6GB | GDDR5 4GB | GDDR5 8GB |
消費電力 | 130W | 75W | 150W |
価格 | 36,574円 | 20,202円 | 15,768円 |
公式サイト | 詳しく見る | 詳しく見る | 詳しく見る |
ビデオメモリやコア数はもっとも高いものの、コアクロックではGTX1650と大きな差があります。
消費電力に至ってはGTX1650の2倍。
このスペックの差がどれだけ性能に現れるのか、後半パートで詳しくご紹介します。
より詳しいスペックを知りたい方は、MSIの公式サイトにてご確認ください。
GPU-Zの結果は以下の通り。
ビデオメモリはかつてHYUNDAIという社名だったHynix製のようです。
大きさ
MSI Radeon RX570 ARMOR 8Gはツインファン仕様で、仕様上の寸法は246×130×39mm。
ATX規格のケースなら問題なく収まるサイズ。
ゲームプレイ中はGPU温度が75度くらいまで上がるため、冷却性能はあまり高くありません。
補助電源は8ピン×1を使用。
重量は622gと軽めなので、マザーボードと接続しても自重で傾くことはありません。
ただ、マザーボードとの相性なのか、ケースとの相性なのか不明ですが、スロットカバーとの接触が悪く、きっちりネジが閉められませんでした。
出力端子
出力端子はとても豊富で、こんなに要らないくらい。
- DisplayPort(version 1.4 Ready)×3
- HDMI(version 2.0b)×1
- DVI ×1
4K解像度(3,840×2,160)でも出力できますが、ゲーム用途ではフルHD(1,920×1,080)までと考えましょう。
ベンチマーク結果
ここからは定番のベンチマークソフトを使って、RX570の性能を細かくチェックしていきます。
グラフィックカード以外の構成は以下の通り。
CPUやメモリはオーバークロックさせず、定格で動かしています。
マザーボード | MSI MEG Z390 ACE |
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CPU | Intel Core i9-9900K |
CPUクーラー | NZXT KRAKEN X72 |
メモリ | CORSAIR DDR4 2666MHz 32GB(16GB×2) |
電源 | CORSAIR HX750i (80PLUS PLATINUM) |
ストレージ | SAMSUNG 970 EVO Plus 500GB SAMSUNG 860 EVO 1TB |
CPUやメモリがボトルネックになることはないはずです。
Time Spy
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
Fire Strike
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
VRMark
軽めのVRゲームならそれなりに動かせそうです。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
FF15
高品質 | 3539(普通) |
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標準品質 | 5063(やや快適) |
軽量品質 | 7002(快適) |
フルHD解像度でベンチマークを走らせたところ、軽量品質で「快適」という結果に。
高画質でも動かせないことはなさそうですが、場面によって重く感じることがありそうです。
FF14 漆黒の反逆者
最高品質 | 9481(非常に快適) |
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高品質 | 10613(非常に快適) |
標準品質 | 15581(非常に快適) |
FF14なら最高品質でもサクサク動かせます。
DQX
最高品質 | 24156(すごく快適) |
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標準品質 | 24257(すごく快適) |
低品質 | 24010(すごく快適) |
ドラクエXはかなり軽いゲームなので、最高品質でまったく問題なく動かせます。
低品質より標準品質のほうが高いスコアという、少々不思議な結果になりました。
フレームレート検証
ここからは実際にいくつかのゲームをプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
フレームレートの確認にはOCATを使用、一部相性が良くないゲームはAfterburnerを使っています。
いずれも最高画質に設定して、フルHD解像度のゲーミングモニター(リフレッシュレート240Hz)で検証しました。
Apex Legends
最高画質(フルHD) | 75fps |
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Apex Legendsは最高画質で75前後のフレームレートが出ました。
カジュアルに楽しむなら十分快適です。
勝率を上げたいならグラフィック設定を落として、少しでもフレームレートを上げたほうがよいでしょう。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
PUBG
最高画質(フルHD) | 64fps |
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PUBGは最高画質(ウルトラ)で60前後のフレームレート。
Apex Legendsほど素早い動きはないものの、中画質程度に落としたほうがスムーズに動かせます。
画質を優先するか、フレームレートを優先するか、プレイスタイルに合わせて決めましょう。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
フォートナイト
最高画質(フルHD) | 62fps |
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フォートナイトもPUBGと同じく、最高画質(エピック)では60前後のフレームレートしか出ません。
建築スピードの速い方なら、フレームレート優先の設定がおすすめです。
カクつきは命とりです。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
レインボーシックスシージ
最高画質(フルHD) | 154fps |
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レインボーシックスシージは少し古いゲームということもあり、最高画質で150前後のフレームレートを出せました。
ゲーミングモニターでプレイすると、非常に快適です。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
CS:GO
最高画質(フルHD) | 183fps |
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CS:GOもグラフィック設定が軽めなので、最高画質でサクサク動かせます。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
Battlefield V
最高画質(フルHD) | 47fps |
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バトルフィールド5はFPSゲームの中では重い部類なので、最高画質だと平均フレームレートは50を切ります。
シングルプレイならとくに問題ないものの、マルチプレイやバトルロイヤルモードで遊ぶなら、中画質程度に落とすことをおすすめします。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
モンスターハンターワールド
最高画質(フルHD) | 36fps |
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モンハンワールドもかなり重いゲームなので、最高画質では平均フレームレートが40を切ります。
ただ、PS4のフレームレートが30であることを考えれば、とくに問題ないスコアです。
ときどきカクつきが発生するため、グラフィック設定をうまく調整しましょう。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
SEKIRO
最高画質(フルHD) | 60fps |
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SEKIROは軽いゲームなので、60べたつきで遊べました。
仕様上、フレームレートが60以上に上がりません。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
デビルメイクライ5
最高画質(フルHD) | 93fps |
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デビルメイクライ5は最高画質で90前後のフレームレートを出せます。
アクションゲームは60以上をキープできれば合格点です。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
Anthem
最高画質(フルHD) | 35fps |
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Anthemはモンハン並みに重いため、最高画質だと平均フレームレートは30前後。
プレイしている人はごく少数だと思いますが、快適に遊びたいなら画質を落としましょう。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
ストリートファイターV
最高画質(フルHD) | 60fps |
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ストリートファイターVは最高画質で上限の60fpsをキープできます。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
DEAD OR ALIVE 6
最高画質(フルHD) | 60fps |
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DOA6も最高画質で60ベタ付きです。
ただ、バトル前後のセクシーなムービーシーンなどはフレームレートが多少落ち込みます。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
League of Legends
最高画質(フルHD) | 324fps |
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League of Legendsはグラフィックがかなり軽いので、平均フレームレートは300を超えていきます。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
Rocket League
最高画質(フルHD) | 185fps |
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Rocket Leagueもかなり軽いゲームなので、180前後のフレームレートを出せました。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
黒い砂漠
リマスター品質(フルHD) | 35fps |
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黒い砂漠はリマスター品質だと30前後のフレームレートしか出せません。
カクつきが目立つので、スムーズに動かせる設定に変えましょう。
GTX1660 Ti | |
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GTX1650 | |
RX570 |
ゲーム実況・配信検証
ここからはパソコンゲームの動画配信について検証した結果をご紹介します。
配信ソフトはStreamlabs OBSを使用、Twitchでゲーム実況を配信しつつ、フルHD解像度の60fpsで録画も実施しました。
配信結果
モンスターハンターワールドを最高画質でプレイしながらTwitchで配信したところ、フレームレートが10前後低下。
カクつきが目立つようになるので、最高画質での配信はあきらめたほうがよさそうです。
また、ストリーミングの設定でエンコードを「ハードウェア」にしていると、静止画に音が流れているだけでうまく配信できませんでした。
ゲームを動かすだけでGPU使用率が100%になるため、さすがに限界の模様。
エンコードや録画の設定を「ソフトウェア」にすれば配信可能です。
ゲームの実況動画をスムーズに配信・録画できるかは、グラフィックス以外にCPUやメモリ、ストレージの性能も影響します。もちろんネット回線の速度や安定性も重要です。
RX570レビューまとめ
今回はMSIのRadeon RX570 ARMOR 8Gの性能を細かく検証してみました。
手持ちのRTX2080の調子が悪くなった関係で買ってみたのですが、想像以上の性能で驚いています。
FPSゲームもカジュアルに楽しむなら十分ですし、SEKIROなどのアクションゲームや格闘ゲームは最高画質でサクサクプレイできます。
15,000円のグラボでここまで遊べるなら非常に優秀です。
GTX1650と比較したときに気になるのは消費電力の高さや発熱でしょうか。
とはいえ月々の電気代が数百円上がる程度ですし、発熱も部屋がサウナになるほどではありません。
イニシャルコストとランニングコスト、どちらを優先するかですね。
「最高画質でゲームを動かせなくても問題ない」
「とにかく安いグラフィックカードが欲しい」
という方は、Radeon RX570を考えてみてはいかがですか。
フォートナイトは最低設定が当たり前なので(プロも 左に同じ) 最低設定での結果を出した方がいいです
が、参考になりました