Core i7-12700Kを購入したので、RTX 3080と組み合わせて人気ゲームをどこまで快適にプレイできるのか検証しました。
Intelの最新世代CPUの性能が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
検証用PCのスペックや概要
今回、検証のために用意した環境は以下の通り。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
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CPU | Core i7-12700K |
GPU | GeForce RTX 3080 |
メモリ | DDR4-3200 32GB(16GB×2) |
ストレージ | 1.5TB M.2 SSD |
電源 | 1200W(80PLUS PLATINUM) |
メモリがDDR4なのは、DDR5メモリを買えなかったから。
容量は32GB(16GB×2)積んでいますが、ゲーム用途なら基本的に16GB(8GB×2)あれば十分です。
必要以上にメモリを増やしても、ゲームのフレームレートにはほとんど影響しません。
CPUとGPUの細かい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。
グラボは玄人志向のGG-RTX3080-E10GB/TPを使用。
電源が1200Wとなっているのは手持ちの電源がこれしかなかっただけで、NVIDIAの公式サイトによると、RTX 3080搭載PCの推奨電源は750Wとなっています。
RTX 3070の検証結果
Core i7-12700KとRTX 3070の組み合わせで検証した結果もまとめています。
CINEBENCH R23などの重複するベンチマーク結果は省いているため、以下の記事もあわせてご覧いただくとよりわかりやすいです。
定番ベンチマークのスコア
ここからは定番のベンチマークソフトのスコアをご紹介します。
計測結果はいずれも当サイトで検証したものなので、あくまで参考程度にお考えください。
3D Markのスコア
まずは超定番の3D Markから、主要ベンチマークを試した結果がこちら。
Time Spy
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CPUが変わっただけでスコアが1,000以上伸びました。
Fire Strike
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Fire Strikeもスコアが大幅に伸びています。
Port Royal
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レイトレーシングの性能をチェックするPort Royalは微増といったところ。
これは筆者の推測ですが、レイトレーシングの処理はGPUに依存する要素が大きく、CPUの性能は影響しづらいのかもしれません。
定番ベンチマークのスコア
FF15とFF14(暁月のフィナーレ)のベンチマークソフトを、それぞれフルHDの最高設定で走らせました。
いずれも大幅にスコアが上がっています。
FF15
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FF14 暁月のフィナーレ
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人気ゲームのフレームレート
ここからは実際に人気ゲームをプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
今回検証したのは以下の通り。
- フォートナイト
- Apex Legends
- Call of Duty: Vanguard
- VALORANT
- Rainbow Six Siege
- モンスターハンターライズ
それぞれ順にご紹介します。
フォートナイト
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フォートナイトはリプレイ機能を使用し、撃ち合い中のシーンを含む、同一場面の平均フレームレートを計測した結果です。
RTX 3080なら最高画質でも快適にプレイできます。
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低画質はレンダリングモード「DirectX11」で、「3D解像度」のみ100%に設定して検証。
今回検証した限り、低画質はRTX 3070のスコアとあまり変わらず。
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こちらはレンダリングモードを「パフォーマンス」に変えて試した結果です。
360Hz以上のゲーミングモニターを使っている方にも安心しておすすめできる構成です。
Apex Legends
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Apex Legendsはカジュアルマッチを実際にプレイ。
近接での撃ち合いシーンを含めた、5分間の平均フレームレートを計測した結果です。
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画質を落とすと、おおむね240以上をキープ可能です。
Call of Duty: Vanguard
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Call of Duty: Vanguardはチームデスマッチをボットのみでプレイ。
今回の検証では最高画質の平均フレームレートがあまり伸びず。
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画質を落とすと平均240を超えました。
非常に快適にプレイできます。
VALORANT
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VALORANTはプラクティスのスパイク解除モードで検証。
グラフィックが軽いこともあり、最高画質で平均値は400を超えました。
実際のマッチでは多少変動すると思われます。
Rainbow Six Siege
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レインボーシックスシージはベンチマークモードで検証した結果です。
こちらも素晴らしいスコアを叩き出しています。
モンスターハンターライズ
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モンハンライズは体験版のオサイズチ討伐クエストをプレイ。
最高画質でヌルヌル快適にプレイできます。
レイトレーシング性能
レイトレーシング対応ゲームの平均フレームレートも検証しました。
今回検証したのは以下の通り。
- Bright Memory RTX Benchmark
- WATCH DOGS LEGION
- FARCRY6
順にご紹介します。
Bright Memory RTX Benchmark
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RTX 3070 Core i7-12700K | |
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以下の設定で試したときの平均フレームレートです。
- 解像度:フルHD
- RTX Quality:Very High
- DLSS:Quality
Port Royalと同じく、GPUが同じだとスコアに大きな差が出ないようです。
WATCH DOGS LEGION
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WATCH DOGS LEGIONは最高画質でベンチマークモードを走らせた結果です。
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RTX 3080 Core i7-11700K | |
RTX 3070 Core i7-12700K | |
RTX 3070 Core i7-11700K |
DXR ONでも大幅にスコアアップしています。
FARCRY6
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RTX 3080 Core i7-11700K | |
RTX 3070 Core i7-12700K | |
RTX 3070 Core i7-11700K |
FARCRY6もベンチマークモードを使用。
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RTX 3080 Core i7-11700K | |
RTX 3070 Core i7-12700K | |
RTX 3070 Core i7-11700K |
DXR ONでも素晴らしいスコアです。
ゲーム実況・ライブ配信
Twitchでスムーズに配信できるかも検証しました。
配信ソフトは無料で使えるOBS(Open Broadcaster Software)を使用し、配信と同時に録画も実施します。
Apex Legendsの配信を試したところ、以下の設定でスムーズにライブ配信ができました。
ゲームの画質 | 最高 |
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出力解像度 | 1080p(1,920×1,080) |
FPS共通値 | 60 |
映像ビットレート | 6,000 Kbps |
配信エンコーダ | ハードウェア(NVENC) |
音声ビットレート | 128 |
録画品質 | 高品質、ファイルサイズ中 |
録画フォーマット | mkv 配信後にmp4へ再多重化 |
録画エンコーダ | ハードウェア(NVENC) |
CPUとGPUが非常に強いため、ゲームの画質を落とすことなく配信&録画が可能です。
ソフトウェア(x264)エンコードでも余裕があるため、画質にこだわって配信したい方にもおすすめの構成です。
おすすめのゲーミングPC
Core i7-12700KとRTX 3080を搭載したゲーミングPCは、記事執筆時点で一部のBTOパソコンメーカーで販売を開始しています。
いくつかピックアップしてご紹介します。
価格や仕様は時期によって変動するため、最新情報は各メーカーの公式サイトでご確認ください。
TSUKUMO
今回調べた限り、もっとも安く買えるのはツクモ。
標準仕様だとRTX 3060が搭載されている、G-GEAR GA7J-H214/ZBをカスタマイズするのがおすすめ。
OS | Windows 11 Home 64ビット |
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CPU | Core i7-12700KF |
GPU | GeForce RTX 3080 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
電源 | 750W (80PLUS GOLD) |
販売価格 | 308,999円(税・送料込) |
CPUは内蔵GPU非搭載の「F」つきですが、CPUとしての性能に差はありません。
筆者が検証で使用したマザーボード、ASUS TUF GAMING Z690-PLUS D4のWiFi搭載モデルが採用されていて、無線でネット接続も可能。
バランスの良いパーツ構成です。
パソコン工房
続いてはパソコン工房。
OS | Windows 11 Home 64ビット |
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CPU | Core i7-12700K |
GPU | GeForce RTX 3080 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
電源 | 800W(80PLUS TITANIUM) |
販売価格 | 314,180円(税・送料込) |
クリエイターPCとして販売されていますが、ゲーム用途でもバリバリ活躍します。
メモリはDDR4-3200で電源も最低限のスペックですが、ゲームを動かす分には問題ないでしょう。
ドスパラ
最後はドスパラのGALLERIA ZA7C-R38。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
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CPU | Core i7-12700K |
GPU | GeForce RTX 3080 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB M.2 SSD |
電源 | 850W(80PLUS GOLD) |
販売価格 | 333,280円(税・送料込)※離島除く |
Windowsは11ではなく10ですが、購入後にアップデートが可能。
RGBファン搭載の水冷CPUクーラーをはじめ、グラボの傾きを防ぐリジッドカードサポートも標準搭載されています。
Core i9ならfpsがさらに伸びる
今回はCore i7-12700KとRTX 3080の組み合わせで検証しましたが、CPUをCore i9-12900Kに変えると、さらにスコアが上がると思われます。
フルHD解像度のモニターでゲームを動かすなら、Core i7-12700Kで十分すぎますが、こだわる方にはCore i9がおすすめです。
ハイエンドクラスのゲーミングPCを探しているなら、Core i7-12700KとRTX 3080の組み合わせを検討してみてはいかがでしょうか。
素晴らしい検証ですね!楽しませていただきました。11700K 3080構成でAPEXをしていますが12700Kの平均フレームレート爆上がりに驚きと悲しみがw 正直ここまで変わるとは思っていませんでした。13世代あたりで3080を延命措置ができそうと思うことにします