「ゲーミングPCが欲しい!」
と思ったとき、ドスパラやパソコン工房のようなBTOメーカーで完成品を買うか、自作するかで迷う方はとても多いです。
このページでは、筆者自身の自作経験を踏まえて、自作とBTOの特徴やそれぞれのデメリットについて詳しく解説します。
近いうちにゲーミングPCの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
自作とBTOメーカーの価格を比較
最初に結論をお伝えしておくと、自作とBTOの価格を比較すると、BTOのほうが安くなることが多いです。
なぜならBTOメーカーはパーツをまとめて調達することで単価を安くできるから。
実際の例をご紹介すると、筆者がはじめて組んだ自作PCにかかった費用は364,680円でした。
主なパーツ構成は以下の通り。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Core i9-9900K |
GPU | GeForce RTX 2080 |
メモリ | 32GB(16GB×2) |
ストレージ | 500GB NVMe SSD 1TB SSD(SATA) |
ドスパラとマウスコンピューター(G-Tune)で、似たようなスペックのモデルをカスタマイズして比較した結果がこちら。
自作 | ドスパラ | G-Tune | |
---|---|---|---|
CPU | Core i9-9900K | ||
GPU | GeForce RTX 2080 | ||
メモリ | 32GB | ||
ストレージ | 500GB NVMe SSD 1TB SSD | 512GB NVMe SSD 3TB HDD | 500GB NVMe SSD 3TB HDD |
販売価格 | 364,680円 | 296,978円 | 323,136円 |
いずれも消費税や配送料を含めた金額です。
やはり自作よりBTOのほうが安い、という結果になりました。
フロンティアやパソコン工房、レノボなどで探せば、もっと安く買えるかもしれません。
ドスパラとG-Tuneはアフターサポートも24時間365日対応ですし、万が一パソコンにトラブルが起きても、時間を気にせず相談できるというメリットもあります。
パソコンの仕様や価格は時期によって変動するので、最新情報は各公式サイトにてご確認ください。
自作なら激安PCも組める
ミドル~ハイエンドクラスで比較すると自作よりBTOのほうが安くなることは多いものの、自作なら激安PCを組むことも可能。
たとえば筆者は以前、6万円台でゲームを動かせる激安PCを組みました。
主なスペックは以下の通り。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Ryzen 5 2600 |
GPU | Radeon RX 570 |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 240GB SSD(SATA) |
ストレージ容量が最小限で、電源も80PLUSで最低ランクの「STANDARD」だったり、不安要素は多々あるものの、フォートナイトなどをそれなりに動かせるPCに仕上がりました。
スペックや安心感を犠牲にすれば、値段を抑えられるのも自作の魅力といえるでしょう。
格安自作PCについて興味がある方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
自作とBTOのメリット&デメリット
「やっぱり自作するよりBTOで買ったほうがいいじゃん」
と思った方が多そうですが、少しだけ待ってください。
両者のメリット・デメリットを大まかに整理すると以下の通り。
自作 | BTO | |
---|---|---|
支払総額 | スペックやこだわりでピンキリ | メーカー次第でピンキリ |
パーツの自由度 | すべてが自由 | メーカー次第だが 選択肢が少ないことも |
組み立てる楽しさ | たっぷり(リスクもある) | 一切なし |
PCスキルの向上 | たっぷり | それなり |
保証やサポート | 基本的にない パーツ単位のメーカー保証はある | メーカー次第だが 24時間365日対応などもある |
PCを自作する最大のメリットは、自由にパーツを選んで組み立てられること。
保証やサポートは受けられないものの、完成したときの達成感を味わえたり、経験を積むことでパソコンの知識やスキルも大幅にアップします。
BTOは保証やアフターサポートが魅力ですが、パーツを細かく選べなかったり、組み立てる楽しさは一切味わえません。
パーツの製造元が非公開
ドスパラやG-TuneなどのBTOメーカーは、カスタマイズの選択肢が限られていて、パーツのメーカーを公開していないことも多いです。
簡易水冷のCPUクーラーが選べなかったり、メモリやグラボのメーカーがわからなかったり。
購入前にパーツを詳しく知りたい方にとっては不便に感じると思いますが、製造元を公開していないだけで、大手メーカーからパーツを調達していることがほとんど。
たとえばドスパラはASUSやASRockのマザーボードを使っていることが多いですし、G-TuneもMSIやZOTACのグラボが多いです。
よくわからないメーカーの粗悪品を搭載している、ということはないので安心してください。
サポートはメーカー次第
BTOはアフターサポートを受けられるのが大きな魅力ですが、対応内容はメーカーによってピンキリ。
24時間365日対応しているメーカーもあれば、日中のみの対応だったり、メールフォームからの問い合わせ以外対応してくれないメーカーもあったり。
パソコンに苦手意識がある方や、周りに頼れる人がいないなら、多少値段が高くてもアフターサポートが充実しているメーカーを選ぶことをおすすめします。
「ちょっとしたトラブルなら自分で対処できる!」
という方は、値段の安さで選んでも後悔することはないでしょう。
ゲーミングPCを販売するメーカーの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。
光らせるのも自作の醍醐味
自作PCといえば、ピカピカ光らせられることも魅力のひとつ。
BTOでもRGBライティングに対応したモデルはありますが、自由度の高さでは自作に敵いません。
光ったところでパソコンの性能には何も影響しませんが、確実にテンションは高まります。
パソコンを光らせたい方は、以下の記事を参考にしてください。
中間に位置する専門店BTO
「BTOメーカーは安いけど、パーツにもこだわりたい」
「手先が不器用だから、自作に挑戦するのは怖い」
と悩む方も少なくありません。
BTOと自作の中間に位置するのが、PC専門店のBTO。
具体的には以下のようなショップが有名です。
- パソコンショップseven
- サイコム
- arkhive など
ある程度の知識がないとパーツ選びでつまづいてしまう可能性が高いものの、大手BTOメーカーとは比べものにならないくらい選択肢が豊富です。
価格は高めですが、自分で好きなパーツを選べて、ベテランスタッフに組み立ててもらえて、さらにメーカー保証も付くと考えれば妥当に思えるでしょう。
「多少値段が高くても、こだわりぬいたゲーミングPCが欲しい!」
という方は、サイコムやアークをチェックしてみてください。
カスタマイズ画面をポチポチしているだけでも楽しめます。
組立代行サービスも便利
サイコムやアークは選択肢の多さが魅力ですが、何もかもが自由というわけではありません。
「自作は怖いけど、すべてのパーツを自分で選びたい!」
という方にはツクモの組立代行サービスがおすすめ。
各パーツの購入費用に7,000円(税別・会員価格)を上乗せするだけで、ベテランスタッフが丁寧に組み立ててくれます。
組立代行に興味がある方は、公式サイトのメールフォームから問い合わせるか、ツクモの店舗でスタッフに声をかけてみてください。
予算やスキルに合わせて最適な1台を
自作には自作の魅力がありますし、BTOにもメリットとデメリットがあります。
「自分でパソコンを作ってみたい!」
という強い想いがあるなら自作をおすすめしますが、パーツ選びや組み立てに膨大な時間がかかるので、すべての人におすすめはしません。
手っ取り早くゲームがしたいならBTOが圧倒的に便利ですし、高くてもこだわりの1台が欲しいならサイコムやアークは非常に魅力的です。
予算や用途、スキルに合わせて、あなたにとって最適な1台を見つけてください。