VRゲームって面白そうですよね。
家電量販店などで体験して「家でもやりたい!」と思った方や、YouTubeなどのプレイ動画を観て興味を持った方も少なくありません。
しかしながらVRゲームをはじめるのは意外とハードルが高く、とくにパソコンに詳しくない方だと迷ってしまいがち。
そこでこのページでは、VRゲームを快適に遊ぶために必要なパソコンの選び方について詳しく解説します。
VRゲームに挑戦してみたいと考えている方は、ぜひじっくりご覧ください。
VRゲームで遊ぶための必要機材
VRゲームで遊ぶためには、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)とパソコンの2点が必要です。
厳密にいうとパソコン不要で遊べるVRゲームもたくさんありますし、PS4でVRゲームを遊ぶという選択肢もあります。
それぞれどういうものなのか、順に見ていきましょう。
HMD(ヘッドマウントディスプレイ)
VRゲームはHMDがないとはじまりません。
記事執筆時点で購入可能な主なVR HMDは以下の通り。
- Oculus Quest 2
- Oculus Rift S
- HTC VIVE PRO
- HTC VIVE PRO Eye
- HTC VIVE Cosmos
- Valve index など
筆者が把握している限り、人気が高いのはOculus Quest 2ですが、Facebookアカウントが必須という点が気になる方も多い模様。
性能面ではHTCのVIVEが数歩上回っている印象があるものの、機材一式をそろえると軽く10万円が飛んでいきます。
VRで何をしたいのか、予算と用途を考えてみることが大切です。
ゲーミングパソコン
VRゲームをサクサク動かすには、一般的なパソコンではパワー不足。
片目ごとに異なる映像を出力するため、高性能なGPU(グラフィックカード)を搭載していないと映像の処理が追いつきません。
少なくともエントリークラス以上のゲーミングパソコンは必須と考えてください。
費用の目安としては安いもので10万円くらい、そこそこしっかり遊びたいなら15~20万円の出費は覚悟しましょう。
「ゲーミングPCって何なのかよくわからない・・・」
という超初心者の方は、以下の記事もあわせてご覧いただくとわかりやすいです。
スタンドアロンタイプはPC不要
Oculus Quest 2などの一部HMDは、パソコンに接続しなくともスタンドアロンでVRゲームを動かせます。
HMDそのものにゲームをインストールできるため、出費を抑えて手軽にVRゲームを楽しめるというメリットがあります。
しかしながら性能には限界があり、本格的なVRゲームで遊ぶにはスペック不足。
VRゲームをがっつり遊びたいなら、ゲーミングPCの導入は避けられないものと考えましょう。
VRゲームに必要なPCスペック
ここからはVRゲームをサクサク快適に動かすために、パソコンのスペックがどれくらい必要なのかご説明します。
主なゲームの推奨環境
まずは人気の高いVRゲームの推奨環境を調べてみました。
OS | Windows7 以上 |
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CPU | Intel Core i5-4590 以上 AMD FX8350 以上 |
GPU | GeForce GTX970 以上 Radeon R9 290 以上 |
メモリ | 4GB 以上 |
OS | Windows7 以上 |
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CPU | 第6世代 Core i7 以上 |
GPU | GeForce GTX1060 以上 |
メモリ | 8GB 以上 |
OS | Windows10 64ビット 以上 |
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CPU | Intel Core i7-4790 以上 AMD Ryzen 5 1500X 以上 |
GPU | GeForce GTX1070 以上 Radeon RX Vega 56 以上 |
メモリ | 8GB 以上 |
OS | Windows10 64ビット 以上 |
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CPU | Intel Core i5 4590 以上 |
GPU | GeForce GTX1060 以上 |
メモリ | 4GB 以上 |
いずれも推奨スペックは控えめで、エントリークラスのゲーミングPCでも十分ということがわかります。
ただし、ここで注意したいのはメーカーが発表している推奨スペックは、そこそこの画質でそれなりに動かせるレベルということ。
VRゲームの場合、映像の遅延やカクつきは三半規管に直接的な影響を与えます。
スペックが足らないと酔いやすくなるリスクもあるため、サクサク快適に動かしたいなら推奨環境より高めに考えることが大切です。
OSはWindows一択
「自分はMacを使いたいんだけど・・・」
という方もいますが、VRゲームで遊ぶつもりなら(今のところ)Windows一択と考えてください。
VR HMDや人気のパソコンゲームも、Macに対応していないものが多いです。
GPUの性能が重要
VRゲームでとくに重要なのがGPU(グラフィックカード)の性能。
GPUでどれだけ性能が変わるのか、当サイトで計測したVRゲーム向けベンチマークソフト「VR Mark(Orange Room)」のスコアをまとめました。
RTX2080 Ti | |
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RTX2070 SUPER | |
RTX2060 SUPER | |
GTX1660 SUPER | |
GTX1650 SUPER | |
GTX1650 |
エントリークラス(GTX 1650)とハイエンド(RTX 2080 Ti)のスコア差は約2倍。
GPUの性能が高いほど、VRゲームを高画質かつ滑らかな画面で楽しめます。
GPUが同じでもデスクトップとノートPCでは性能に差が出ます。ノートPCはコンパクトさがウリなので、性能は少し落ちます。
持ち運びやすいと便利
もうひとつ大切なのは、パソコンを移動させやすいかどうか。
VRゲームは手や体を動かすタイトルも多く、パソコンの設置場所によっては満足にプレイできません。
「普段は自分の部屋に置いているけど、VRで遊ぶときは広い部屋にパソコンを持っていきたい!」
という方も多いです。
最近はVRゲーマー用に取っ手のついたゲーミングPCも販売しているので、選ぶときは持ち運びやすさにも注目してみてください。
中古PCはハイリスク
「新品は値段が高いから、中古でパソコンを探したい」
という方も多いですが、リスクが高いのでおすすめしません。
中古品の多くはメーカー保証が受けられず、ストレージも想像以上に消耗しているなど、購入後にさまざまなトラブルが起こってしまうことも。
パソコンの扱いに慣れている方なら適切に対処できますが、素人が手を出すのは危険です。
おすすめのゲーミングパソコン
ゲーミングPCを販売している国内主要メーカーの特徴をざっくり整理すると以下の通り。
ドスパラ | 価格は時期によって変動が大きいものの、おおむねコスパ良好。 最短翌日出荷という業界最安レベルの超スピードの納品が大きな魅力。 |
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G-Tune | アフターサポートが24時間365日対応で、チャットやLINEでも相談可。 ゲーミングPCをはじめて買う方や、苦手意識がある方におすすめ。 |
パソコン工房 | プロゲーミングチームや有名ストリーマーとのコラボモデルが人気。 見た目にこだわりたい方にはRGB Buildモデルがおすすめ。 |
フロンティア | 毎週更新されるセールは、業界最安レベルのお買い得品が多数登場。 台数限定のため人気モデルは売り切れには要注意。 |
TSUKUMO | AVerMedia推奨認定パソコンなど、個性に富んだモデルを販売。 見た目の派手さには欠けるが、堅実なPCを探している方におすすめ。 |
SEVEN | i3-12100、i5-12600Kなど他社が扱ってないCPUを選べるのが魅力。 ケースの選択肢も豊富で、こだわりの1台が欲しいなら要チェック。 |
パソコンの知識がほとんどない方には、アフターサポートの強いメーカーがおすすめです。
予算ごとにおすすめのゲーミングPCをまとめているので、あわせてご覧ください。
ミドルスペック以上を推奨
タイトルによって差はあるものの、VRゲームは総じてグラフィックが重めです。
幅広いVRゲームを高画質で快適にプレイしたいなら、ミドルスペック以上のゲーミングPCがおすすめ。
筆者の経験上、RTX 3060なら重めのVRゲームでもストレスなく動かせます。
もちろん予算に余裕があれば、RTX 3070以上のハイスペックモデルを選んでも良いでしょう。
どの程度VRゲームをやりこむかによって判断してください。
パソコンでVRゲームを楽しもう
VRゲームはHMDとゲーミングPCだけで15~25万円はかかりますし、初心者の方にはまだまだ敷居が高め。
それでもVRでしか味わえない体験がありますし、一度経験すればハマってしまう人が多いのも納得できます。
PCメーカーによっては分割手数料が無料になるキャンペーンを実施しているので、まとまった出費を避けたい方はうまく活用してみてください。
機材を少しずつそろえて、VRゲームをたっぷり楽しみましょう。