Core i7-13700FとRTX 4060を組み合わせて、定番ベンチマークをはじめ、フルHD解像度で人気ゲームをどれくらい動かせるか詳しく検証しました。
Core i5でもほとんどのゲームを快適にプレイできますが、CPUを変えることでゲームによってはフレームレートが大きく伸びます。
Core i5とCore i7、どちらを選ぶべきか迷った方はぜひ参考にしてください。
検証用PCのスペックや概要
検証のために用意した環境は以下の通り。
OS | Windows 11 Home 64ビット |
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CPU | Core i7-13700F |
CPUクーラー | noctua NH-U12A chromax.black |
GPU | INNO3D GeForce RTX 4060 COMPACT |
メモリ | DDR5-4800 16GB(8GB×2) |
マザーボード | ASRock B760M Steel Legend WiFi |
電源 | Thermaltake TOUGHPOWER GF 850W(GOLD) |
BTOで販売される製品を想定して、メモリはDDR5-4800 16GB(8GB×2)を使用し、CPUは消費電力(PL1)を65Wに制限しています。
CPUクーラーは筆者の好みでNH-U12Aを使用していますが、Core i7-13700Fを65W制限で運用するならAK400や虎徹Mk3でも実用上の問題はありません。
電力制限を解除した状態で使用するなら、AK500やAK620などのハイスペック空冷や、240mm以上の簡易水冷クーラーがおすすめです。
RTX 4060の詳しいスペックや、WQHDや4Kなどの高解像度で検証した結果は以下の記事にまとめています。
あわせてご覧いただくとよりわかりやすいです。
定番ベンチマークのスコア
メモリやマザーボードなどはすべて統一して、定番ベンチマークのスコアや人気ゲームの平均fpsを計測しました。
パーツ構成やBIOSの設定によってスコアに多少の差が出るため、あくまで参考程度にご覧ください。
3D Markのスコア
まずは超定番、3D Markの各種ベンチマークを試した結果をご紹介します。
APIにDirectX 12を使用したTime Spyの結果がこちら。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 4060 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F |
Time SpyはCPUの影響を受けにくいようで、Core i5-13400Fで計測したスコアから若干アップした程度。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Core i5-13400F |
APIにDirect X11を使用するFire Strikeは、CPUの影響を受けやすいのが特徴。
Core i5-13400FとRTX 4060 Tiで計測したスコアに匹敵する伸びを見せています。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
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DirectX 12 Ultimateに対応したSpeed WayもCPUの影響を受けづらく、CPUを変えてもスコアはほとんど変化していません。
フルHDでのフレームレート比較
ここからは実際に人気ゲームをフルHD解像度でプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
検証したタイトルは以下の通り。
- フォートナイト
- Apex Legends
- CoD:MW2
- Overwatch2
- Rainbow Six Siege
- Cyberpunk 2077
- Forza Horizon 5
- FF15 ベンチマーク
それぞれ順にご紹介します。
ゲームのシーズンやドライバのバージョンなどによって差が出る場合もあります。
フォートナイト
フォートナイトはリプレイ機能を使用し、近接での撃ち合い中のシーンを含む、同一場面の平均フレームレートを計測した結果です。
まずはレンダリングモードをDirectX12に設定。
アンチエイリアスを「TSR 最高」、テンポラルスーパー解像度「推奨」、さらにハードウェアレイトレーシングもONにしています。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 4060 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F |
グラボパワーがモノをいう設定ゆえに、Core i5-13400Fとのちがいはほんのり程度。
少数派だとは思いますが、画質重視でフォートナイトをプレイするなら、グラボはRTX 4060 Ti以上がおすすめです。
続いてレンダリングモードをパフォーマンスに設定し、3D解像度のみを100%に設定した競技設定で検証しました。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Core i5-13400F |
フォートナイトのパフォーマンスモードはCPUの影響を受けやすく、グラボは同じRTX 4060でも、Core i7では大幅にフレームレートが上昇。
本気でプロゲーマーを目指しているような方は、CPUはなるべく強いものを選ぶことをおすすめします。
Apex Legends
Apex Legendsにはベンチマークモードがなく、厳密な比較ができないため、射撃訓練場でバンガロールのウルトにテルミットを重ねて、前後の平均値を計測しました。
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RTX 3060 Core i5-13400F |
多少スコアがアップしているものの、ほぼ誤差みたいなものです。
実際のマッチではもっと平均値が伸びるため、あくまで比較用の数値としてご理解ください。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 4060 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F |
低画質でも平均値は若干上がりましたが、これも誤差の範囲といえそうです。
筆者の経験上、このゲームはCPUの影響をあまり受けません。
実際に低画質でカジュアルマッチをプレイすると、おおむね240fps前後で安定してくれます。(マップや立ち回りで変動はあります)
CoD:MW2
CoD:MW2は最高画質(極限設定)でベンチマークモードを試しました。
DLSSはクオリティに設定しています。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 4060 Core i7-13700F | |
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RTX 3060 Core i5-13400F |
このゲームはCPUでスコアがそこそこ変化するようです。
Overwatch2
Overwatch2もフォートナイトと同じくリプレイ機能を使用し、撃ち合い中を含む同一シーンの平均値を計測。
画質はエピックに設定しています。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Core i5-13400F |
こちらはスコアがあまり変化せず。
画質を落とすと結果は変わってきそうですが、最高画質ではCPUの影響をほとんど受けないようです。
Rainbow Six Siege
Rainbow Six Siegeは最高画質でベンチマークモードで検証。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Core i5-13400F |
このゲームもハイスペックなCPUを使うことでフレームレートが大幅に伸びます。
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077は数あるレイトレーシング対応ゲームのなかで、もっとも重いタイトルのひとつ。
オーバードライブモードでDLSSをオートに設定し、フレーム生成(Frame Generation)もONにしてベンチマークモードを試しました。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 4060 Core i7-13700F | |
RTX 4060 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F |
Core i5-13400Fと比べてスコアはほとんど変わらずでした。
RTX 30シリーズのスコアが落ちているのは、DLSS 3.0やフレーム生成に対応していないため。
RTX 4060でもそれなりに動かすことはできますが、最高画質にこだわらないほうが快適に楽しめそうです。
RTX 30シリーズも画質設定を少し落とせばストレスなく動かせます。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5もゲーム内のベンチマークモードを最高画質で検証しました。
Cyberpunkと同じく、DLSSとフレーム生成もONにしています。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 4060 Core i7-13700F | |
RTX 4060 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F |
何度か試してみたところ、Core i7-13700FとRTX 4060の組み合わせではやけにスコアが伸びていました。
FF15 ベンチマーク
最後にFF15のベンチマークソフトを最高設定(高品質)で試しました。
こちらは平均フレームレートではなく、ベンチマークソフトのスコアです。
RTX 4060 Ti Core i5-13400F | |
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RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 4060 Core i7-13700F | |
RTX 4060 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F |
こちらはほぼ誤差の範囲。
やや古いゲームということもあり、DLSS 3.0やフレーム生成には対応していません。
人気ゲームの平均フレームレート
ベンチマークモードやリプレイなどの機能を使わず、実際にゲームをプレイして平均フレームレートを計測した結果もご紹介します。
シューター系のゲームは立ち回りなどによって平均値が大きく変動するため、あくまで参考程度にご覧ください。
フォートナイト パフォーマンス 競技設定 | 418fps |
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Apex Legends 低画質 | 261fps |
Escape from Tarkov 最高画質 | 102fps |
VALORANT 最高画質 | 413fps |
モンスターハンターライズ 最高画質 | 196fps |
ディアブロ4 最高画質 | 201fps |
ホグワーツレガシー 最高画質 レイトレオン | 86fps |
Marvel’s Spider-Man Remastered 最高画質 レイトレオン | 166fps |
ホグワーツレガシーやスパイダーマンのようなアクション系のゲームがメインであれば、CPUはCore i5のままで十分楽しめます。
フォートナイトやVALORANTなど、競技性が高く、高く安定したフレームレートが求められるゲームをメインに考えているなら、CPUにはCore i7がおすすめです。
VALORANTもCPUの影響を受けやすいタイトルのひとつです。
おすすめのBTOパソコン
Core i7-13700とRTX 4060を搭載したBTOパソコンをピックアップしました。
激安セールでおなじみのフロンティアには、記事執筆時点で該当モデルが存在せず。
そのうち週替わりセールに登場しそうな気はします。
ゲーミングPCを選ぶときは基本的なスペックと価格だけでなく、アフターサポートや納期、支払方法なども総合的に比較して選ぶことをおすすめします。
掲載している仕様および価格は記事執筆時点の情報です。最新情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。
パソコン工房
まずはパソコン工房のLEVEL∞(インフィニティ)。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i7-13700F |
クーラー | 空冷(トップフロー) |
チップセット | B660 |
GPU | RTX 4060 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
電源 | 700W(BRONZE) |
販売価格 | 187,800円~(消費税・配送料込) |
落ち着いたデザインのミニタワー(microATX)を採用。
仕様に明確な記載がないものの、CPUクーラーはリテールクーラーかもしれません。
パソコン工房はポイント還元率が高く、アフターサポートも24時間365日対応。
記事執筆時点では分割手数料も最大60回まで無料となっており、サービス面も隙がありません。
ark
続いては秋葉原の老舗PCショップ、arkのオンラインストア。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i7-13700F |
クーラー | 空冷(AK400) |
チップセット | B660 ASUS PRIME B660M-A D4 |
GPU | RTX 4060 メーカー指定不可 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) Crucial |
ストレージ | 1TB NVMe SSD Kingston |
電源 | 650W(BRONZE) Antec CSK650 ATX |
販売価格 | 189,800円~(消費税・配送料込) |
ケースはAntec製のDark Phantom DP301M Micro-ATXで、ケース内部を魅せられる強化ガラスパネルと、フロントパネルにはARGBライティングを標準搭載。
CPUクーラーは超定番のDeepCool AK400でストレージも1TBと、バランスの良いパーツ構成です。
用途がゲームメインであれば、カスタマイズをする必要はなさそうです。
ドスパラ
こちらはドスパラで販売中のGALLERIA XA7C-R46。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i7-13700F |
クーラー | 空冷(サイドフロー) |
チップセット | B760 |
GPU | RTX 4060 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源 | 650W(BRONZE) |
販売価格 | 203,280円~(消費税・配送料込) |
GALLERIAは翌日出荷という超スピード納品が大きな魅力ですが、該当モデルは記事執筆時点で「5日で出荷」となっており、多少時間がかかる模様。
パソコン工房と同じくアフターサポートは24時間365日対応で、分割手数料が48回まで無料なのも魅力。
GALLERIAは価格変動が激しく、いつの間にか価格が変わっていることも多いため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
ツクモ
ツクモが展開するゲーミングPC、G-GEARでも該当モデルが販売中。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i7-13700F |
クーラー | 詳細不明 |
チップセット | Z690 |
GPU | RTX 4060 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源 | 750W(GOLD) |
販売価格 | 206,500円~(消費税・配送料込) |
CPUは標準仕様だと無印のCore i7-13700なので、カスタマイズで「F」つきに変更。
CPUクーラーに関する詳しい記載が公式サイト上で見つからず、標準仕様ではリテールクーラーかもしれません。
ケースのデザインはやや地味ですが、落ち着いた見た目のゲーミングPCを探しているなら検討してみてはいかがでしょうか。
サイコム
サイコムではG-Master Velox II Intel Editionをカスタマイズ。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i7-13700 |
クーラー | 空冷(サイドフロー) Noctua NH-U12S redux |
チップセット | B660 ASRock B660 Pro RS |
GPU | RTX 4060 MSI VENTUS 2X BLACK 8G OC |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 500GB NVMe SSD Crucial P5 Plus |
電源 | 650W(GOLD) SilverStone製 |
販売価格 | 216,990円~(消費税・配送料込) |
ケースは静音性に優れたFractal DesignのPop Silent Whiteを採用し、CPUクーラーは空冷最強ともいわれるメーカー、NoctuaのNH-U12S reduxを標準搭載。
価格だけで比較すると高く見えるかもしれませんが、静かで快適にゲームを楽しみたいなら納得のパーツ構成といえそうです。
細部までこだわり抜いたゲーミングPCが欲しい方は、候補に入れてみてください。
値下がりしてからが狙い目か
Core i7と組み合わせることで、VALORANTなどの一部ゲームではフレームレートが伸びやすくなるものの、Core i5でも実用上の問題はありません。
RTX 4060にどのCPUを組み合わせるかは、予算と用途に合わせて判断してください。
また、記事執筆時点では前世代のRTX 3060 TiやRTX 3060が安くなっていることもあり、RTX 4060は厳しい評価をされがち。
RTX 30シリーズは在庫がなくなり次第、BTOのラインナップからも消えるでしょうし、RTX 4060がもう少し値下がりしてから検討してもいいかもしれません。
パーツごとの性能や特徴をよく理解して、納得のいく1台を選んでください。