Core i5-13400FとRTX 3050を組み合わせて、人気ゲームをどこまで動かせるのか検証しました。
なるべく予算を抑えて、そこそこ動かせるゲーミングPCを探している方は、ぜひご覧ください。
検証用PCのスペックや概要
今回、検証のために用意した環境は以下の通り。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
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CPU | Core i5-13400F |
CPUクーラー | DeepCool AK500 |
GPU | Palit RTX 3050 Dual OC 8GB |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
マザーボード | TUF GAMING Z690-PLUS D4 |
電源 | DeepCool PQ850M(GOLD) |
ケース | DeepCool CH510 WH |
CPUとGPUの細かい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。
電源は850Wを使用していますが、NVIDIAの公式サイトによるとRTX 3050搭載PCは550W以上が推奨とされています。
ほかのGPUの検証結果
RTX 3070やRTX 3060 Ti、RTX 3060でも同じように検証しています。
Core i5-13400FとRTX 3060の組み合わせはCINEBENCH R23をはじめ、CPUの性能差にフォーカスして検証しているため、あわせてご覧いただくとより分かりやすいです。
グラボが変わると価格帯も大きく変わってくるため、予算と用途に合わせて最適な1台を選んでください。
定番ベンチマークのスコア
グラボ以外のパーツ構成はすべて統一して、定番ベンチマークのスコアや人気ゲームの平均fpsを計測しました。
いずれも当サイトで検証したものなので、あくまで参考程度にお考えください。
ゲームのシーズンやドライバのバージョンなどによって差が出る場合もあります。
3D Markのスコア
まずは超定番の3D Markから、主要ベンチマーク3種類を試しました。
Time Spy
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
Time SpyはAPIにDirectX 12を使用。
RTX 3050はローミドルクラスのグラボということもあり、控えめなスコアです。
Fire Strike
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
Fire StrikeはAPIにDirect X11を使用。
今回は計測していませんが、GTX 1660 SUPERもRTX 3050と同等レベルの性能があります。
Speed Way
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
Speed Wayは最新APIのDirectX 12 Ultimateに対応。
RTX 3060 Tiと比べると、約2倍の差があります。
定番ベンチマークのスコア
FF15とFF14(暁月のフィナーレ)のベンチマークソフトを、それぞれフルHDの最高設定で走らせました。
FF15
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
グラフィックの重いゲームを、最高画質でヌルヌル動かせるほどのパワーはありません。
画質調整は必須です。
FF14 暁月のフィナーレ
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
軽めのゲームであれば最高画質でも快適に楽しめます。
人気ゲームのフレームレート
ここからは実際に人気ゲームをフルHD解像度(1,920×1,080)でプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
今回検証したのは以下の通り。
- フォートナイト
- Apex Legends
- VALORANT
- Rainbow Six Siege
- CoD:MW2
それぞれ順にご紹介します。
フォートナイト
フォートナイトはリプレイ機能を使用し、近接での撃ち合い中のシーンを含む、同一場面の平均フレームレートを計測した結果です。
アンチエイリアスは「TSR 最高」に設定し、解像度は「ネイティブ」で検証しています。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
チャプター4でグラフィック設定が大幅にアップデートされたこともあり、DirectX 12の最高画質は激重。
RTX 3050でのプレイはあきらめたほうが良いでしょう。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
DirectX 11に変えると、グラフィックが多少軽くなりますが、それでも平均60にはギリギリ届かず。
それなりに動かすことはできるものの、ある程度やりこむなら画質調整は必須と考えてください。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
競技設定は「3D解像度」と「描画距離」を最大に設定して検証。
RTX 3050では平均144にも届かず。
Switchでは実現できないヌルヌル感を味わいたいなら、迷わずにパフォーマンスモードを選んでください。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
レンダリングモードを「パフォーマンス」に変えると、平均値は300オーバー。
場面によって変動が激しく、フレームレートの上限を240に設定しても、常に240で張り付かせるには少々パワー不足。
個人的には十分快適だと思いますが、240固定にこだわるならもう少しスペックを上げたほうがいいです。
Apex Legends
Apex Legendsは射撃訓練場でバンガロールのウルトにグレネードを重ねて、前後の平均値を計測しました。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
実際のマッチでは+20~30程度は平均値が伸びるため、あくまで比較用の数値としてご覧ください。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
RTX 3050でカジュアルマッチを試してみると、フレームレートはおおむね144以上で安定します。
撃ち合い中などは瞬間的に100前後まで落ち込むこともありますが、ストレスなくプレイ可能です。
VALORANT
VALORANTはプラクティスのスパイク解除モードで検証。
スパイクラッシュなどを実際にプレイすると、場面によって平均値が50~100程度落ちると考えてください。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
グラフィックが軽く、CPU依存度の高いゲームということもあり、RTX 3060以上ではほとんど差がありませんでした。
RTX 3050でもおおむね240以上をキープできます。
Rainbow Six Siege
レインボーシックスシージはベンチマークモードで検証した結果です。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
このゲームも実際のマッチではフレームレートが50~100程度落ちると考えてください。
CoD:MW2
CoD:MW2もゲーム内のベンチマークモードで計測。
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
このゲームはベンチマークの結果と実際のマッチであまり差が出ません。
最高画質のままでもそれなりにプレイできますが、推奨設定などに変えたほうが快適です。
レイトレーシング性能
レイトレーシング対応ゲームの平均フレームレートも検証しました。
今回検証したのは以下の通り。
- WATCH DOGS LEGION
- FARCRY6
- Forza Horizon 5
いずれも最高画質のDXR ONでベンチマークモードを走らせた結果です。
WATCH DOGS LEGION
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
仕様上、RTX 3050は一応レイトレーシングに対応していますが、実用性はあまり高くありません。
WATCH DOGS LEGIONのように極めて重たいゲームの場合、レイトレーシングはあきらめたほうが良いでしょう。
FARCRY6
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
FARCRY6はレイトレ対応ゲームとしては比較的軽く、RTX 3050でもそれなりに動かせます。
Forza Horizon 5
RTX 3070 | |
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RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 3050 |
Forza Horizon 5も平均60には一歩届かず。
場面によってはカクつきが発生するかもしれませんが、それなりに動かすことはできるようです。
画質とフレームレート、どちらを優先するかは好みに合わせて判断してください。
おすすめのBTOパソコン
Core i5-13400とRTX 3050を搭載したBTOパソコンをピックアップしました。
ゲーミングPCを選ぶときは基本的なスペックと価格だけでなく、アフターサポートや納期、支払方法なども総合的に比較して選ぶことをおすすめします。
掲載している仕様および価格は記事執筆時点の情報です。最新情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。
パソコンショップセブン
まずはパソコンショップセブンのZEFT Gaming PC。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
GPU | RTX 3050 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
販売価格 | 162,580円~(消費税・配送料込) |
無線LANや光学ドライブを標準搭載し、ケースやマザーボードも選ぶことができる、カスタマイズの幅広さが最大の魅力。
いろいろカスタムすると費用は高くなりますが、こだわりの1台が欲しい方におすすめです。
パソコン工房
こちらはパソコン工房のLEVEL∞(インフィニティ)から。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400 |
GPU | RTX 3050 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
販売価格 | 165,800円~(消費税・配送料込) |
microATX規格のミニタワーで、チップセットはB660を採用。
光学ドライブを標準搭載し、電源も700Wと余裕があります。
人気のRGB Buildとちがっておしゃれとはいえないデザインのケースですが、コスパ重視で選びたい方におすすめです。
ドスパラ
続いてはドスパラが販売するGALLERIA RM5C-R35。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
GPU | RTX 3050 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
販売価格 | 169,980円~(消費税・配送料込) |
最新チップセットのB760を採用し、電源は550W(80PLUS BRONZE)。
アクリルパネルでケース内部を魅せられるのもGALLERIAの魅力です。
TSUKUMO
最後はツクモが販売するG-GEARの最新モデル。
RTX 3060が搭載されてるモデルをベースに、カスタマイズ画面でRTX 3050に変更すると以下の価格になります。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
GPU | RTX 3050 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
販売価格 | 174,000円~(消費税・配送料込) |
ほかのメーカと比べると若干高めに見えますが、マザーボードはASRock B660 PRO RSを採用。
SSDは1TBで電源は750W(GOLD)、光学ドライブも標準搭載しているなど、パーツ構成を細かく見比べていけば納得感があります。
ケースのデザインが気にならないなら、悪くない選択肢といえそうです。
カジュアルゲーマーにおすすめ
Core i5-13400FとRTX 3050の性能は、ゲーミングPCとしてはやや控えめです。
Apex Legendsなどのシューターゲームを高画質かつ高fpsで安定させたり、レイトレーシング対応ゲームを最高画質でヌルヌル動かすには完全にパワー不足。
とはいえカジュアルにPCゲームを楽しむには十分な性能ですし、少なくともSwitchと比べればはるかにハイスペックです。
ゲーミングPCの性能は搭載パーツによって大きく変わるため、特徴をよく理解して、予算と用途に合った1台を選んでください。