Core i5-13400FとRTX 3070を組み合わせて、人気ゲームをどこまで動かせるのか検証しました。
Core i7-13700FとRTX 3070でも同じように検証して、CPUによってどの程度性能に差が出るのかも検証しています。
人気のシューターゲームを高フレームレートでヌルヌル動かせるのはもちろん、グラフィックの重いゲームも最高画質で快適にプレイしたい方は、ぜひご覧ください。
検証用PCのスペックや概要
今回、検証のために用意した環境は以下の通り。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Core i5-13400F |
CPUクーラー | DeepCool AK500 |
GPU | Palit GeForce RTX 3070 GamingPro |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
マザーボード | TUF GAMING Z690-PLUS D4 |
電源 | DeepCool PQ850M(GOLD) |
ケース | DeepCool CH510 WH |
CPUとGPUの細かい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。
電源は850Wを使用していますが、NVIDIAの公式サイトによると、RTX 3070搭載PCの推奨電源は650Wとなっています。
ほかのGPUの検証結果
RTX 3060 TiやRTX 3060、RTX 3050でも同じように検証しています。
Core i5-13400FとRTX 3060の組み合わせはCINEBENCH R23をはじめ、CPUの性能差にフォーカスして検証しているため、あわせてご覧いただくとより分かりやすいです。
グラボが変わると価格帯も大きく変わってくるため、予算と用途に合わせて最適な1台を選んでください。
定番ベンチマークのスコア
グラボ以外のパーツ構成はすべて統一して、定番ベンチマークのスコアや人気ゲームの平均fpsを計測しました。
いずれも当サイトで検証したものなので、あくまで参考程度にお考えください。
ゲームのシーズンやドライバのバージョンなどによって差が出る場合もあります。
3D Markのスコア
まずは超定番の3D Markから、主要ベンチマーク3種類を試しました。
Time Spy
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
Time SpyはAPIにDirectX 12を使用。
同じRTX 3070を使用していても、Core i7-13700FとCore i5-13400Fではスコアに若干の差が出ています。
Fire Strike
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
Fire StrikeはAPIにDirect X11を使用。
Time Spy以上にCPUによる差が大きく出ています。
Speed Way
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
Speed Wayは最新APIのDirectX 12 Ultimateに対応。
このベンチマークはCPUの影響をほとんど受けないようです。
定番ベンチマークのスコア
FF15とFF14(暁月のフィナーレ)のベンチマークソフトを、それぞれフルHDの最高設定で走らせました。
FF15
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
FF15のベンチマークもCPUの影響はあまり受けず、Core i7-13700FとCore i5-13400Fでほとんど差がありません。
FF14 暁月のフィナーレ
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
FF14のベンチマークではCore i7-13700FとCore i5-13400Fで、そこそこ大きな差が出ました。
人気ゲームのフレームレート
ここからは実際に人気ゲームをフルHD解像度(1,920×1,080)でプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
今回検証したのは以下の通り。
- フォートナイト
- Apex Legends
- VALORANT
- Rainbow Six Siege
- CoD:MW2
それぞれ順にご紹介します。
フォートナイト
フォートナイトはリプレイ機能を使用し、近接での撃ち合い中のシーンを含む、同一場面の平均フレームレートを計測した結果です。
アンチエイリアスは「TSR 最高」に設定し、解像度は「ネイティブ」で検証しています。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
チャプター4でグラフィック設定が大幅にアップデートされたこともあり、DirectX 12の最高画質は激重。
また、最高画質ではグラボのパワーが重要でCPUの影響をほとんど受けません。
RTX 3070でも平均60fpsには届かないものの、それなりに動かすことは可能です。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
DirectX 11に変えるとグラフィックが多少軽くなり、平均値は100を超えます。
今回の検証ではCore i7-13700FよりCore i5-13400Fのほうがフレームレートが出ていましたが、これは誤差の範囲です。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
競技設定は「3D解像度」と「描画距離」を最大に設定して検証。
平均値は240fpsに届いていますが、場面によって大きく変動するため、常に240fpsで張り付かせるにはパワー不足。
240Hz以上のハイエンドモニターでフォートナイトをプレイするなら、パフォーマンスモードをおすすめします。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
レンダリングモードを「パフォーマンス」に変えると、平均値は400fpsを超えますが、CPUの影響も受けやすくなります。
今回の検証ではRTX 3070とRTX 3060 Tiで、ほとんど差がないのもポイントです。
Core i5-13400Fでも十分快適にプレイ可能ですが、少しでも高いフレームレートにこだわるなら、Core i7-13700Fを選んだほうが良いでしょう。
Apex Legends
Apex Legendsは射撃訓練場でバンガロールのウルトにグレネードを重ねて、前後の平均値を計測しました。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
実際のマッチでは+20~30程度は平均値が伸びるため、あくまで比較用の数値としてご覧ください。
ここでもCore i7-13700FよりCore i5-13400Fのほうがフレームレートが出ていますが、これは誤差の範囲です。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
画質を落とすと、平均値は240fpsを超えます。
このゲームはフォートナイトのパフォーマンスモードほどCPUの影響を受けないのも特徴です。
RTX 3070でカジュアルマッチを試してみると、低画質ならフレームレートはおおむね240以上をキープ可能。
フレームレートの上限である300に張り付かせるほどのパワーはないものの、本気でやりこんでいる方も満足できる性能です。
VALORANT
VALORANTはプラクティスのスパイク解除モードで検証。
スパイクラッシュなどを実際にプレイすると、場面によって平均値が50~100程度落ちると考えてください。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
グラフィックが軽く、CPU依存度の高いゲームということもあり、Core i7-13700Fとは100以上の差が出ています。
RTX 3070とRTX 3060 Ti、RTX 3060でほとんどスコアに差がないのもポイント。
VALORANTを最高画質で快適にプレイしたいなら、Core i5-13400FとRTX 3060でも十分です。
Rainbow Six Siege
レインボーシックスシージはベンチマークモードで検証した結果です。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
このゲームも実際のマッチではフレームレートが50~100程度落ちると考えてください。
CoD:MW2
CoD:MW2もゲーム内のベンチマークモードで計測。
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
このゲームはベンチマークの結果と実際のマッチであまり差が出ず、CPUの影響もほとんど受けないようです。
RTX 3070なら最高画質のままでも快適にプレイ可能です。
レイトレーシング性能
レイトレーシング対応ゲームの平均フレームレートも検証しました。
今回検証したのは以下の通り。
- WATCH DOGS LEGION
- FARCRY6
- Forza Horizon 5
いずれも最高画質のDXR ONでベンチマークモードを走らせた結果です。
WATCH DOGS LEGION
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
WATCH DOGS LEGIONのように極めて重たいゲームも、RTX 3070なら快適に動かせます。
FARCRY6
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
FARCRY6はレイトレ対応ゲームとしては比較的軽く、下位モデルのRTX 3060でも十分動かせます。
Forza Horizon 5
RTX 3070 Core i7-13700F | |
---|---|
RTX 3070 Core i5-13400F | |
RTX 3060 Ti Core i5-13400F | |
RTX 3060 Core i5-13400F | |
RTX 3050 Core i5-13400F |
Forza Horizon 5も最高画質で平均100fps前後出せるため快適です。
おすすめのBTOパソコン
Core i5-13400とRTX 3070を搭載したBTOパソコンは選択肢がとても少ないです。
ドスパラやパソコン工房では該当モデルが販売されておらず、フロンティアやG-Tune、STORMなども記事執筆時点では取り扱いがありません。
ゲーミングPCのラインナップや価格は時期によって変動するため、最新情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。
TSUKUMO
まずはツクモが販売するG-GEARの最新モデル。
標準仕様ではRTX 3070 Tiが搭載されていますが、注文画面でRTX 3070に変更すると以下の価格になります。
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | Core i5-13400F |
GPU | RTX 3070 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
販売価格 | 212,500円~(消費税・配送料込) |
マザーボードはASRock B660 PRO RSを採用。
ストレージはWD BLUE SN570(Gen3)1TBで電源は750W(GOLD)、光学ドライブも標準搭載しているなど、なかなか充実したパーツ構成です。
ケースのデザインが気にならないなら、悪くない選択肢といえそうです。
パソコンショップセブン
最後はパソコンショップセブンのZEFT Gaming PC。
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | Core i5-13400F |
GPU | RTX 3070 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
販売価格 | 238,480円~(消費税・配送料込) |
無線LANや光学ドライブを標準搭載し、ケースやマザーボードも選ぶことができる、カスタマイズの幅広さが最大の魅力。
いろいろカスタムすると費用は高くなりますが、こだわりの1台が欲しい方におすすめです。
CPUのボトルネックは心配無用
フォートナイトのパフォーマンスモードやVALORANTなど、CPUの影響を受けやすいゲームでは、Core i7-13700Fとの性能差がフレームレートにも現れます。
しかしながらゲームによってはほとんど差が出ず、Core i5-13400Fでも十分快適にプレイ可能です。
今回試した限り、Core i5-13400Fだからといってボトルネックが発生しているとは思いません。
CPUとGPUがややアンバランスに感じる気持ちも理解できますが、心配無用といえそうです。
ゲーミングPCの性能は搭載パーツによって大きく変わるため、特徴をよく理解して、予算と用途に合った1台を選んでください。