MSIのGeForce RTX 4060 Ti VENTUS 2X BLACK 8G OCを購入しました。
Core i5-13400Fと組み合わせて定番ベンチマークや人気ゲームの平均fpsを計測して、RTX 3060 TiやRTX 3070との性能差をわかりやすくまとめています。
グラフィックカードの買い替えやRTX 4060 Tiを搭載したゲーミングPCの購入を検討している方は、ぜひご覧ください。
パッとしない印象ではありますが、今後はアッパーミドルクラスの定番グラボになっていくものと思われます。
MSIのGeForce RTX 4060 Ti
今回購入したMSIのRTX 4060 Ti VENTUSはパソコン工房のネットショップで69,800円(送料込)でした。
上位モデルもありましたが、最安モデルでどの程度のパフォーマンスを発揮できるのかが気になったので安い方をチョイス。
届いて驚いたのが箱の小ささ。
GTX 1650よりも小さいのではと思うほどのコンパクトさです。
まずはグラフィックカードのデザインやスペックなど、基本的な情報からお伝えします。
ガンプラに例えるなら2,000円前後で買えるHGくらいの大きさです。
主なスペック
主なスペックを表にまとめました。
ビデオメモリ | 8GB(GDDR6) |
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CUDAコア | 4,352 |
コアクロック | 2,565MHz(ブーストクロック) 2,580MHz(MSI Centerで要調整) |
メモリバス幅 | 128bit |
メモリスピード | 18 Gbps |
占有スロット | 2 |
補助電源 | 8ピン ×1 |
出力端子 | HDMI 2.1 ×1 DP1.4a ×3 |
サイズ | 199×120×42mm |
GPU-Zで読み取った情報は以下の通り。
MSIの製品に限らず、発売時の価格はおおむね7~8万円前後といったところ。
世界的にもRTX 4060 Tiはほとんど売れていないようで、そのうち価格は下がっていくと思われます。
個人的には6万円前後が妥当な価格帯で、5万円台で買えるようになったら完全に旬を迎えたと考えていいと思います。
もっと詳しいスペックを知りたい方は、MSIの公式サイトをご確認ください。
上位モデルと比較
MSIが販売するVENTUSシリーズのグラボで、RTX 4070~RTX 3060 Tiの主なスペックを比較してみました。
4070 | 3070 | 4060 Ti | 3060 Ti | |
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CUDAコア | 5,888 | 5,888 | 4,352 | 4,864 |
ブースト クロック | 2,505MHz | 1,755MHz | 2,565MHz | 1,695MHz |
メモリタイプ | GDDR6X | GDDR6 | ||
ビデオメモリ容量 | 12GB | 8GB | ||
メモリバス幅 | 192bit | 256bit | 128bit | 256bit |
メモリスピード | 21 Gbps | 14 Gbps | 18 Gbps | 14 Gbps |
消費電力 | 200W | 220W | 160W | 200W |
推奨電源 | 650W | 650W | 550W | 600W |
RTX 4060 TiはCUDAコアやメモリバス幅の減少が気になりますが、ブーストクロックは大幅にUP。
消費電力が下がっているのもポイントです。
NVIDIAの発表によると、8GBのビデオメモリや狭いバス幅もゲームにはほとんど影響しないとのことですが、実際のゲームでどうなるかは後半パートで言及します。
RTX 4070 TiやRTX 4070も同じように性能面を検証して詳しくまとめているので、あわせてご覧いただくと、それぞれのちがいがわかりやすいです。
デザインや付属品
価格を抑えた標準モデルということもあり、デザインはとてもシンプル。
ライティングパーツも一切搭載されていません。
見た目のカッコよさにこだわりたいなら、最上位のGAMING X TRIOシリーズがおすすめです。
価格は抑えつつも、バックプレートはきちんと搭載。
おまけなどの付属品は何ひとつ入っていませんでしたが、何も問題はありません。
先日購入したPalitのRTX 4070と並べてみました。
RTX 4070も薄型&小型化が目立ちましたが、RTX 4060 Tiはさらにコンパクト。
Mini-ITXなどの小さいケースで、そこそこのスペックのPCを組みたいときに重宝しそうです。
手持ちのRTX 3060 Ti(GAMING X TRIO)と比較すると、RTX 4060 Tiの小ささが一層際立ちます。
これだけのサイズ差がありながら、同等レベルの性能を引き出せるのは技術の進歩を感じます。
補助電源が8ピン×1なのもうれしいポイント。
消費電力が控えめということもあり、16ピンに対応した新しい電源を用意しなくとも、従来の電源をそのまま使用可能です。
メーカーによっては16ピンを使用するモデルがあるかもしれません。購入時に仕様をよく確認してください。
出力端子はHDMI×1とDP×3と一般的です。
RTX 4060 Tiのベンチマーク結果
ここからは定番ベンチマークソフトをはじめ、各種ゲームでRTX 4060 Tiの性能を細かくチェックしていきます。
検証環境は以下の通り。
CPU | Intel Core i5-13400F |
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CPUクーラー | 虎徹 MARK3 |
マザーボード | ASRock B760M Steel Legend WiFi |
メモリ | Crucial DDR5-4800 16GB(8GB×2) |
電源 | Thermaltake TOUGHPOWER GF 850W(GOLD) |
BTOで販売される製品を想定して、メモリはDDR5-4800 16GB(8GB×2)を使用し、Core i5-13400Fは消費電力(PL1)を65Wに制限しています。
電源は850Wを使用していますが、実際は650Wもあれば十分です。
比較で使用したグラボは以下の4つ。
- RTX 4070
- RTX 3070
- RTX 3060 Ti
- RTX 3060
CPUやメモリなどのパーツ構成によってスコアに多少の差が出るため、あくまで参考程度にご覧ください。
3D Markのスコア
まずは超定番、3D Markの各種ベンチマークを試した結果をご紹介します。
APIにDirectX 12を使用したTime Spyの結果がこちら。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
RTX 3070には一歩届かないといったスコアでした。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
APIにDirect X11を使用する、Fire Strikeも同じような傾向です。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
Speed Wayは最新APIのDirectX 12 Ultimateに対応。
こちらはスコアが落ちて、RTX 3060 Tiを少し上回る程度です。
RTX 4060 Tiの性能はRTX 3060 Ti以上、RTX 3070未満と表現するのが適切でしょうか。
フルHDでのフレームレート比較
ここからは実際に人気ゲームをプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
フルHD解像度で検証したタイトルは以下の通り。
- フォートナイト
- Apex Legends
- CoD:MW2
- Overwatch2
- Rainbow Six Siege
それぞれ順にご紹介します。
ゲームのシーズンやドライバのバージョンなどによって差が出る場合もあります。
フォートナイト
フォートナイトはリプレイ機能を使用し、近接での撃ち合い中のシーンを含む、同一場面の平均フレームレートを計測した結果です。
まずはレンダリングモードをDirectX12に設定。
アンチエイリアスを「TSR 最高」、テンポラルスーパー解像度「推奨」、さらにハードウェアレイトレーシングもONというグラボパワーがモノをいう激重設定です。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
3DMarkのスコアと同じような傾向で、カジュアルに楽しむ分には問題ない性能です。
続いてレンダリングモードをパフォーマンスに設定し、3D解像度のみを100%に設定した競技設定で検証しました。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
240Hzのゲーミングモニターでプレイする分には十分な性能といえそうです。
パフォーマンスモードではCPUパワーが重要になってくるため、よりハイスペックなCPUを使えばもう少しフレームレートは伸ばせます。
Apex Legends
Apex Legendsにはベンチマークモードがなく、厳密な比較ができないため、射撃訓練場でバンガロールのウルトにテルミットを重ねて、前後の平均値を計測しました。
実際のマッチではもっと平均値が伸びるため、あくまで比較用の数値としてご覧ください。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
最高画質ではRTX 3060 Tiとほとんど変わらず。
144Hzのモニターでプレイするなら、最高画質のままでも問題はなさそうです。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
画質を落としてみると、わずかながらRTX 3060 Tiを下回りました。
誤差の範囲ともいえそうですが、Apex LegendsではRTX 3070に匹敵する性能を出せないのかもしれません。
CoD:MW2
CoD:MW2は最高画質(極限設定)でベンチマークモードを試しました。
DLSSはクオリティに設定しています。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
このゲームでもわずかにRTX 3060 Tiのスコアに届かず。
何度かベンチを回してみたものの、これ以上にスコアが伸びることはありませんでした。
Overwatch2
Overwatch2もフォートナイトと同じくリプレイ機能を使用し、撃ち合い中を含む同一シーンの平均値を計測。
画質はエピックに設定しています。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
RTX 3060 TiとRTX 3070の中間といったスコアでした。
Rainbow Six Siege
Rainbow Six Siegeは最高画質でベンチマークモードで検証。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
グラボの影響を受けづらいようで、ほとんど差がありません。
高解像度でのフレームレート比較
続いてWQHD、4Kの高解像度で以下の3タイトルを検証してみました。
- Cyberpunk 2077
- Forza Horizon 5
- FF15 ベンチマーク
Cyberpunk 2077とForza Horizon 5はDLSSをオートに設定し、フレーム生成(Frame Generation)もONにしています。
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077は最近追加された「レイトレーシング:オーバードライブモード」で検証。
数あるレイトレーシング対応ゲームのなかで、もっとも重いタイトルのひとつです。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
RTX 40シリーズと30シリーズで大きな差が出ています。
これはDLSS 3.0とTensorコアによるAI処理でGPUの負荷を下げる「フレーム生成」がRTX 40シリーズのみに対応しているため。
フルHD解像度ならRTX 4060 Tiでも最高画質で快適にCyberpunk 2077をプレイ可能です。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
WQHDでもRTX 3070を上回りましたが、平均値が50に届かず。
それなりにプレイはできるものの、場面によってはカクつきを感じることがあるかもしれません。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
4KではRTX 4060 Tiが急にポンコツ化。
何度か試してみても、4Kではスコアがまったく伸びず。
DLSS 3.0やフレーム生成に対応しているとはいえ、やはり128bitという狭いバス幅では限界があるのではないでしょうか。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5もゲーム内のベンチマークモードを最高画質で検証しました。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
このゲームでもフルHDではRTX 3070を上回りました。
RTX 4060 TiはフルHDなら優秀です。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
WQHDでもそれなりのスコアは出ていますが、雲行きが怪しくなってきています。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
はい、ポンコツ化です。
ゲームとの相性が悪いのか、RTX 3060のスコアすら下回る体たらく。
設定を確認しながら何度も試していますが、RTX 4060 Tiでは平均40にも届かずでした。
FF15 ベンチマーク
最後にFF15のベンチマークソフトを解像度ごとに最高設定で試しました。
こちらは平均フレームレートではなく、ベンチマークソフトのスコアです。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
このゲームはDLSS 3.0やフレーム生成に対応していないからか、RTX 3070のスコアに届かず。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
さあ雲行きが怪しくなってきました。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
RTX 3060に負けるほどではないものの、RTX 3060 Tiのスコアに届かず。
4Kでグラフィック重視のゲームを最高画質で楽しみたいなら、RTX 4060 Tiを選んではいけません。
人気ゲームの平均フレームレート
こちらは実際に定番ゲームを動かして、平均フレームレートを計測した結果です。
シューター系のゲームはとくに、マッチや立ち回りによって平均値が大きく変動するため、あくまで参考程度にご覧ください。
フォートナイト パフォーマンス 競技設定 | 320fps |
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Apex Legends 低画質 | 267fps |
Escape from Tarkov 最高画質 | 92fps |
VALORANT 最高画質 | 321fps |
モンスターハンターライズ 最高画質 | 189fps |
Cyberpunk 2077 最高画質 オーバードライブ | 62fps |
ホグワーツレガシー 最高画質 レイトレオン | 98fps |
Marvel’s Spider-Man Remastered 最高画質 レイトレオン | 148fps |
Cyberpunk 2077やホグワーツレガシー、スパイダーマンはDLSSをオート、フレーム生成もONで計測した結果です。
やはりフルHDであれば、ほとんどのゲームを最高画質で快適にプレイできます。
モンスターハンターライズ 最高画質 | 121fps |
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Cyberpunk 2077 最高画質 オーバードライブ | 11fps |
ホグワーツレガシー 最高画質 レイトレオン | 37fps |
Marvel’s Spider-Man Remastered 最高画質 レイトレオン | 49fps |
モンハンライズのような軽めのゲームであれば4Kでも快適に動かせるようです。
Cyberpunk 2077はオーバードライブモードだと映像がガックガクで、体調に影響が出るレベル。
従来の最高設定にあたる「レイトレーシング:ウルトラ」でも平均値は21fps程度で、とても快適とはいえない結果でした。
高解像度で快適にゲームを楽しみたいなら、もっとお金を出して上位モデルのグラボを買え、というNVIDIAからのメッセージなのかもしれません。
ゲーム実況・ライブ配信
最後にOBSを使用して、Twitchで配信を試しました。
Apex Legendsであれば最高画質のままトラブルなく配信・録画ができるようです。
ゲームの画質 | 最高 |
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出力解像度 | 1080p(1,920×1,080) |
FPS共通値 | 60 |
映像ビットレート | 6,000 Kbps |
配信エンコーダ | ハードウェア(NVENC) |
音声ビットレート | 128 |
録画品質 | 高品質、ファイルサイズ中 |
録画フォーマット | mkv 配信後にmp4へ再多重化 |
録画エンコーダ | ハードウェア(NVENC H.264) |
画質を落とせば配信中もフレームレートは240前後をキープ。
ストリーマーを目指している方も、これくらいの性能があれば安心です。
また、RTX 40シリーズはAV1エンコーダを利用できるのもメリットのひとつ。
AV1で録画したデータはH.264より高画質でデータ容量も軽くなるため、配信を常に録画しておきたい方には強力なツールです。
ただし記事執筆時点ではAV1の録画データはPremiere Proで読み込むことができません。
Microsoftが無償提供する「AV1 Video Extension」などをインストールしないと再生もできないため、普及にはもう少し時間がかかる模様。
どのエンコードを使用するかは、配信の頻度や用途に合わせて判断してください。
アバター表示でも配信が可能
FaceRigを使用してアバターを表示させながら試したところ、ゲームの画質を落とした状態であればトラブルなく配信&録画ができました。
ゲームによって設定の調整は必須と考えたほうがよさそうですが、VTuberとしてゲーム実況の配信も可能です。
ゲーム起動中の消費電力
OCCTのストレステスト(電源モード)を使用して、CPUとGPUを使用率100%でぶん回したときの消費電力をワットチェッカーで計測しました。
RTX 4070 | |
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RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 |
RTX 4060 Tiのゲーム性能はRTX 3070に匹敵するにも関わらず、消費電力はRTX 3060すらわずかに下回りました。
フォートナイトやApex LegendsをフルHD解像度で動かしているだけなら、200Wを下回っていることもあり、素晴らしいワットパフォーマンスです。
今回はPL1を65Wに設定したCore i5-13400Fで計測していますが、上位モデルや電力制限を解除した「K」つきCPUを使用すると、もう少し消費電力は上がると考えてください。
電源容量は550Wでも実用上の問題はありませんが、後々のアップデートも考えると650~750Wあたりを選んでおくのがベストと思われます。
電源容量は消費電力の2倍を目安に選ぶのがセオリーですが、2倍を下回っていても問題はありません。
おすすめのBTOパソコン
Core i5-13400とRTX 4060 Tiを搭載したBTOパソコンをピックアップしました。
ゲーミングPCを選ぶときは、基本的なスペックと価格だけでなく、アフターサポートや納期、支払方法なども総合的に比較して選ぶことをおすすめします。
掲載している仕様および価格は記事執筆時点の情報です。最新情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。
日本HP
記事更新時点での最安モデルは、日本HPが販売するVictus 15L。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
クーラー | 空冷(詳細不明) |
チップセット | H670 |
GPU | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
電源 | 500W(BRONZE) |
販売価格 | 153,450円~(消費税・配送料込) ※7%OFFクーポン適用価格 |
発売当初の標準モデルは231,000円だったので、大幅に値下がりしました。
CPUクーラーの詳細が不明で、電源容量が500Wと控えめなのが気になるポイントでしょうか。
HPのオンラインストアで使える7%OFFクーポンについては「こちらの記事」に詳しくまとめているので、ぜひご活用ください。
OMENのようなおしゃれさには欠けるものの、コスパ最優先で探すなら有力候補になりそうです。
実機レビュー
Victus 15Lを自腹で購入して、ケースの構造や性能面を詳しくレビューしました。
拡張性に欠けるなど一部弱点はあるものの、ゲーム性能は文句なしです。
フロンティア
激安のセール品が魅力のフロンティアは、RTX 4060 Ti搭載モデルが早速セールに登場。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
クーラー | 空冷(サイドフロー) |
チップセット | B660 |
GPU | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源 | 600W(BRONZE) |
販売価格 | 169,800円~(消費税込・配送料別) |
メモリはDDR5ではなくDDR4で、送料も別途かかるとはいえ、約17万円ちょっとで買えるのはなかなかお得感があります。
ただしフロンティアのセールは毎週価格とラインナップが変わるため、タイミングによっては値上がりしている可能性もあります。
また、最終確認画面まで行かないと送料が加算されないため、1円でも安く買いたい方は少々注意が必要です。
ark
秋葉原の老舗PCショップ、arkのオンラインストアもなかなか安いです。
OS | Windows 10 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
クーラー | リテールクーラー |
チップセット | B660 ASUS PRIME B660M-A D4 |
GPU | RTX 4060 Ti メーカー指定不可 |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) Crucial |
ストレージ | 500GB NVMe SSD KIOXIA EXCERIA |
電源 | 650W(BRONZE) Antec CSK650 ATX |
販売価格 | 172,800円~(消費税・配送料込) |
ケースはThermaltake製のS100 Tempered Glassで、Micro-ATX規格のコンパクトなモデルを採用。
標準仕様だとCPUクーラーはリテールクーラーのようで、ストレージも必要最低限の容量しか搭載されていません。
予算に余裕があるなら、注文時にカスタマイズすることをおすすめします。
パソコン工房
こちらはパソコン工房のLEVEL∞(インフィニティ)。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400 |
クーラー | 空冷(トップフロー) |
チップセット | B660 |
GPU | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
電源 | 700W(BRONZE) |
販売価格 | 179,800円~(消費税・配送料込) |
新型のおしゃれなミニタワーを採用。
仕様に明確な記載がないものの、CPUクーラーはリテールクーラーかもしれません。
パソコン工房はポイント還元率が高く、アフターサポートは24時間365日対応、分割手数料も48回まで無料など、サービス面も隙がありません。
出荷予定が「2~3週間後」となっており、届くまで時間がかかるのが唯一の弱点でしょうか。
STORM
STORMではMini-ITXのコンパクトなケースを採用したモデルが販売中。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400 |
クーラー | 空冷(サイドフロー) |
チップセット | B760 MPG B760I EDGE WIFI DDR4 |
GPU | RTX 4060 Ti White |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源 | 650W(BRONZE) |
販売価格 | 179,800円~(消費税込・配送料別) |
ケースはアルミフレームが美しい、両面ガラスパネルのJONSPLUS i100 PROを採用。
BTOで買えるMini-ITXのモデルは少ないため、コンパクトでコスパの良いゲーミングPCを探している方には有力候補になりそうです。
価格は少し高くなるものの、一般的なATXケースを採用したモデルも販売中です。
ドスパラ
こちらはドスパラで販売中のGALLERIA RM5C-R46T。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
クーラー | 空冷(サイドフロー) |
チップセット | B760 |
GPU | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源 | 650W(BRONZE) |
販売価格 | 184,980円~(消費税込・配送料別) |
GALLERIAはB760チップセットを採用し、ほんのり価格が高め。
翌日出荷という超スピード納品に対応しており、24時間365日対応のアフターサポートや分割手数料も48回まで無料。
サービス面まで含めて比較すれば、有力候補になるのではないでしょうか。
GALLERIAは価格の変動が大きいため、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
実機レビュー
GALLERIA RM5C-R46Tをお借りして、詳しいレビューをまとめています。
業界最安ではなくとも、いろいろいじりやすいケースは長く使っていくうえで大きな魅力です。
サイコム
こちらはサイコムが販売するG-Master Velox II Intel Editionをカスタムしたモデル。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
クーラー | 空冷(サイドフロー) Noctua NH-U12S redux |
チップセット | B660 ASRock B660 Pro RS |
GPU | RTX 4060 Ti Manli製M-NRTX4060TI/ |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
電源 | 650W(GOLD) |
販売価格 | 196,880円~(消費税・配送料込) |
ケースは静音性に優れたFractal DesignのPop Silent Whiteを採用し、CPUクーラーは空冷最強ともいわれる、NoctuaのNH-U12S reduxを標準搭載。
似たようなスペックで他社と比較すると価格は高めですが、静かで快適にゲームを楽しみたいなら、納得のパーツ構成といえそうです。
細部までこだわり抜いたゲーミングPCが欲しい方は、候補に入れてみてください。
G-Tune
マウスコンピューターが展開するG-Tuneでは、コンパクトなミニタワーケースを採用。
OS | Windows 11 Home |
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CPU | Core i5-13400F |
クーラー | 空冷(詳細不明) |
チップセット | B660 |
GPU | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
電源 | 750W(BRONZE) |
販売価格 | 209,800円~(消費税・配送料込) |
CPUクーラーの詳細が不明で、記事執筆時点ではカスタマイズにも対応していないのが気になるポイント。
ハンドル付きで持ち運びやすいコンパクトなケースは魅力ですが、搭載パーツだけで考えるとだいぶ割高に見えてしまうのも事実。
標準でメーカー保証が3年と長いことと、24時間365日、電話以外にLINEでも相談できるアフターサポートが魅力です。
RTX 4060 Tiのレビューまとめ
リーク情報が出始めたころから海外を中心に叩かれ続けているRTX 4060 Ti。
実際に使ってみて、ベンチマークを試せば試すほどモヤっと感が増していきました。
薄型コンパクトで補助電源も8ピン×1、消費電力も抑えられており、家が狭くて電気代も高騰している日本では、非常に扱いやすいグラボであることは間違いありません。
しかしながら前世代のグラボと比較してしまうと、パッとしない性能であることも事実。
これが7万円もするのか、という気持ちに嘘はつけません。
ただし、あくまでもモヤっと感じてしまうのは他と比較するからで、フルHD専用グラボとして考えれば、性能面はそこまで悪いものではないとも思います。
価格は徐々に下がっていくでしょうから、予算と用途にピッタリ合っているなら、RTX 4060 Tiを選んでも後悔することはないでしょう。
動画では実際にゲームを動かしている様子もまとめているので、あわせてご覧いただくとよりわかりやすいです。
性能や特徴をよく理解して、納得のいくグラボを選んでください。
巷での不評ぶりを見て、nVIDIAひいてはグラフィックボード界隈の根深い問題を感じます。
電気代を含め物価高騰は日本に限った問題ではない(むしろ世界的にはマシな方)ですし、より大きなゲーミングPC需要を抱えているはずの海外でもこの有様ですから、性能の上がり幅の面で余程期待ハズレだったということでしょう。
厄介なのは、nVIDIAが現状に危機感を持っていなさそうという点ですね。マイニングや生成AIなどの成功体験によって、「需要拡大が見込めないゲーム事業を頑張らなくても、特需の波に乗れば儲かる」ことを覚えてしまったわけですから。もちろんそんな戦略が何度も上手くいくわけないですし、考え直すべきだと思いますが。
nVIDIAの凋落か、ゲーミングPC産業全体の衰退か、どちらの象徴になるにせよ4060Tiは歴史に悪名を残す存在になりそうですね。
RTX4060TIのスペック表でビデオメモリ12GBと書いてあります
ご指摘ありがとうございます、誤った情報を掲載していたので修正しました。