ASUSが販売するエントリークラスのグラフィックカード、ROG-STRIX-GTX1650-O4G-GAMINGをお借りしました。
このページでは、定番のベンチマークソフトや各種ゲームで検証したGTX1650の性能について詳しくまとめています。
ゲーミングパソコンの購入やグラフィックスの買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
外観と主な仕様
まずはROG-STRIX-GTX1650-O4G-GAMINGの基本情報や外観から見ていきます。
「そんなことよりベンチマークスコアが見たい!」
という方はこちらをご覧ください。
基本情報
ROG-STRIX-GTX1650-O4G-GAMINGの主なスペックを表にまとめました。
ちがいがわかるように、ROGブランドの上位&下位モデルと比較しています。
記載している価格はAmazon(記事執筆時点)を参考にしました。
GTX1660 Ti | GTX1650 | GTX1050 | |
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アーキテクチャ | Turing | Turing | Pascal |
コア数 | 1536 | 894 | 640 |
コアクロック | 1860/1500MHz | 1830/1485MHz | 1455/1354MHz |
メモリ | GDDR6 6GB | GDDR5 4GB | GDDR5 2GB |
価格 | 42,404円 | 25,232円 | 22,468円 |
公式サイト | 詳しく見る | 詳しく見る | 詳しく見る |
より詳しいスペックを知りたい方は、ASUS公式サイトにてご確認ください。
GPU-Zの結果は以下の通り。
ビデオメモリはMicron製のようです。
大きさ
ROG-STRIX-GTX1650-O4G-GAMINGはツインファン仕様で、大きさは約242×127×38.4mm。
ATX規格のケースなら問題なく収まるサイズです。
GTX1650には補助電源を必要としないモデルもありますが、こちらは6ピン×1を使用します。
重量が軽いため、マザーボードと接続しても自重で傾くことはありません。
今回はお借りしているものなので、念のため長尾製作所のVGAサポートステイ(マグネットタイプ)で支えています。
出力端子
出力端子は以下の通り。
- DisplayPort ×2
- HDMI(2.0)×2
最大4画面まで出力可能で、最大解像度7680×4320(8K)に対応しています。
ライティング
ROG-STRIX-GTX1650-O4G-GAMINGは、ロゴ部分にAura RGBライティングを搭載。
Aura Syncにも対応しているため、音楽とライティングを同期させたり、温度に基づいて色を変えるなど、好みに合わせて発光パターンを変えられます。
ただし、ロゴが小さいため、光らせてもあまり目立ちません。
オーバークロックに対応
ASUSのGPU Tweak IIというアプリを使えば、グラフィックスのコアクロックやメモリ周波数、電圧設定などを細かく調整できます。
ただし、オーバークロックによる故障は保証対象外になる可能性があるため、くれぐれも注意してください。
定格でも問題なく使えます。
ベンチマーク結果
ここからは定番のベンチマークソフトを使って、GTX1650の性能を細かくチェックしていきます。
グラフィックス以外の構成は以下の通り。
CPUやメモリはオーバークロックさせず、定格で動かしています。
マザーボード | MSI MEG Z390 ACE |
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CPU | Intel Core i9-9900K |
CPUクーラー | NZXT KRAKEN X72 |
メモリ | CORSAIR DDR4 2666MHz 32GB(16GB×2) |
電源 | CORSAIR HX750i (80PLUS PLATINUM) |
ストレージ | SAMSUNG 970 EVO Plus 500GB SAMSUNG 860 EVO 1TB |
CPUやメモリがボトルネックになることはないはずです。
Time Spy
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Fire Strike
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
VRMark
VRゲームもそこそこ快適にプレイできそうです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
SteamVR Performance Test
SteamのVRベンチは「レディ」に一歩届かずといったところ。
重量級VRゲームでなければ、問題なく動かせるでしょう。
FF15
高品質 | 4052(普通) |
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標準品質 | 5284(やや快適) |
軽量品質 | 6971(快適) |
フルHD解像度でベンチマークを走らせたところ、軽量品質で「快適」という結果に。
高画質でも動かせないことはなさそうですが、場面によって重く感じることがありそうです。
FF14 漆黒の反逆者
最高品質 | 9703(非常に快適) |
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高品質 | 10911(非常に快適) |
標準品質 | 18239(非常に快適) |
FF14なら最高品質でもサクサク動かせます。
DQX
最高品質 | 23388(すごく快適) |
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標準品質 | 23515(すごく快適) |
低品質 | 24434(すごく快適) |
ドラクエXはかなり軽いゲームなので、最高品質でまったく問題なく動かせます。
フレームレート検証
ここからは実際にいくつかのゲームをプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
いずれも最高画質に設定して、フルHD解像度のゲーミングモニター(リフレッシュレート240Hz)で検証しました。
Apex Legends
最高画質(フルHD) | 52fps |
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Apex Legendsは最高画質だと50前後のフレームレートしかでません。
それなりにプレイはできますが、敵と打ち合いになったときなど圧倒的に不利です。
勝率を上げたいならグラフィック設定を落としましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
PUBG
最高画質(フルHD) | 61fps |
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PUBGも最高画質(ウルトラ)では60前後のフレームレートで止まります。
Apex Legendsほど素早い動きはないものの、中画質程度に落としたほうがスムーズに動かせます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
フォートナイト
最高画質(フルHD) | 66fps |
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フォートナイトも同じく、最高画質(エピック)では60前後のフレームレートしか出ません。
中~高画質に落として、敵チームに負けないようにしましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
レインボーシックスシージ
最高画質(フルHD) | 138fps |
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レインボーシックスシージは少し古いゲームということもあり、最高画質で140前後のフレームレートを出せました。
とても快適にプレイできます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
CS:GO
最高画質(フルHD) | 176fps |
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CS:GOもグラフィック設定が軽めなので、最高画質でサクサク動かせます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Battlefield V
最高画質(フルHD) | 58fps |
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バトルフィールド5は最高画質だと平均フレームレートは60を切ります。
シングルプレイなら問題ありませんが、マルチプレイやバトルロイヤルモードで遊ぶなら、中画質程度に落とすことをおすすめします。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
METRO EXODUS
最高画質(フルHD) | 55fps |
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メトロエクソダスも最高画質では60を切ります。
ただ、シングルプレイのゲームで素早い展開も少ないので、50前後のフレームレートでもとくに問題はありません。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
モンスターハンターワールド
最高画質(フルHD) | 39fps |
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モンハンワールドはかなり重いゲームなので、最高画質では平均フレームレートが40を切ります。
動かせないことはないですが、モンスター2匹に襲われたときなど、目に見えてカクつきます。
60前後のフレームレートを出せるように、グラフィック設定を工夫しましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
SEKIRO
最高画質(フルHD) | 58fps |
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SEKIROはフレームレートの上限値、60にギリギリ届かないくらい。
プレイに大きな支障はないため、最高画質でプレイできます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
デビルメイクライ5
最高画質(フルHD) | 63fps |
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デビルメイクライ5は最高画質で60前後のフレームレートを出せます。
アクションゲームは60をキープできれば合格点です。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Anthem
最高画質(フルHD) | 47fps |
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Anthemはモンハン並みに重いため、最高画質だとフレームレートは50を切ります。
カクつく場面も多くなるため、画質を落としてプレイしましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
ストリートファイターV
最高画質(フルHD) | 60fps |
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ストリートファイターVは最高画質で上限の60fpsをキープできます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
DEAD OR ALIVE 6
最高画質(フルHD) | 60fps |
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DOA6も最高画質で60ベタ付きです。
ただ、バトル前後のムービーシーンなどはフレームレートが多少落ち込みます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
League of Legends
最高画質(フルHD) | 343fps |
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League of Legendsはグラフィックがかなり軽いので、フレームレートは300を超えていきます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Rocket League
最高画質(フルHD) | 164fps |
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Rocket Leagueもかなり軽いゲームなので、160前後のフレームレートを出せました。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
黒い砂漠
リマスター品質(フルHD) | 49fps |
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黒い砂漠はリマスター品質だと50前後のフレームレートしか出せません。
頻繁に画面がカクつくため、画質調整は必須です。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
ゲーム実況・配信検証
ここからはパソコンゲームの動画配信について検証した結果をご紹介します。
配信ソフトはStreamlabs OBSを使用、WEBカメラとFaceRigを使って画面左下に私の顔をトレースしたアバターも表示。
Twitchでゲーム実況を配信しつつ、フルHD解像度の60fpsで録画も実施しました。
配信結果
モンスターハンターワールドを最高画質でプレイしながらTwitchで配信したところ、目に見えてフレームレートが落ち込みました。
普通にゲームをプレイしたときと、実況動画を配信・録画しているときのGPU使用率などの変化を比較すると以下の通り。
CPUとメモリの負荷が上がって、フレームレートも10以上落ち込んでいます。
フレームレートが30を切ると、カクつきが激しくまともにプレイできません。
視聴者にもカクついた動画を配信してしまうため、フレームレートが多少落ち込むことを想定してグラフィック設定を見直しましょう。
ゲームの実況動画をスムーズに配信・録画できるかは、グラフィックス以外にCPUやメモリ、ストレージの性能も影響します。もちろんネット回線の速度や安定性も重要です。
GTX1650レビューまとめ
今回はASUSが販売するROG-STRIX-GTX1650-O4G-GAMINGの性能を細かく検証してみました。
SEKIROやデビルメイクライ5などのアクションゲームをはじめ、ストVなどの格闘ゲーム、League of Legendsなどは最高画質で快適に動かせました。
ただ、Apex LegendsやPUBGなどのFPSゲームをプレイするなら、中~高画質程度にグラフィック設定を落とさないとしんどいです。
「パソコンゲームに興味があるけど、あまりお金をかけたくない」
「最高画質じゃなくてもいいから、幅広いゲームで遊びたい」
という方には、3万円以下で買えるGTX1650がおすすめです。
予算や用途に合わせて、納得のいくグラフィックカードを選びましょう。