基礎知識

PCゲームのフレームレートを上げる設定方法まとめ

本ページは広告・アフィリエイトリンクが含まれます
フレームレートを上げる方法

家庭用ゲーム機からゲーミングPCへのステップアップをおすすめする理由はいろいろありますが、そのひとつにフレームレート(fps)の高さが挙げられます。

しかしながら設定が適切でないと、ゲーミングPCのパフォーマンスを最大限に引き出せないことも。

このページでは、PCゲームのフレームレートを上げるための設定方法について詳しく解説しています。

フレームレートを少しでも高めたい方は、ぜひご覧ください。

フレームレートの基礎知識

GALLERIA XA7R-67XT

具体的な方法論に入る前に、フレームレート(fps)に関する基礎的なことを解説しておきます。

そんなことより早く設定方法が教えてくれ!という方はこちらからご覧ください。

バトロワ系ゲームで有利になれる

PCゲームといえどさまざまなジャンル、タイトルがあります。

フレームレートが重要視されるのは、主にFPS(First person shooter)やTPS(Third person shooter)などのシューター系ゲーム。

FPS
FPS
TPS
TPS

PUBGやフォートナイト、Apex Legendsなどのバトロワ系ゲームはとくに、フレームレートが高いほど有利です。

カジュアルに遊ぶ程度ならそこまで気にする必要はありません。

プロゲーマーを目指していたり、ランクマッチで上位を目指すような方にとって、フレームレートは勝敗を左右する極めて重要な要素といえるでしょう。

NVIDIAの公式サイトもご覧いただくと、より分かりやすいです。

ジャンルによっては60Hzで十分

ストリートファイターVや原神などは、ゲームの仕様でフレームレートが60以上に上がりません。

どれだけハイスペックなゲーミングPCを使っても、フレームレートは60でストップします。

格闘
ストリートファイターV
MMO
原神

デスストランディングやモンスターハンターワールドなどのゲームには上限設定がないものの、快適にプレイするには60あれば十分。

PCゲームだからといって、高いフレームレートが絶対正義というわけではありません。

パソコンのパワーには限界がある

グラフィックカード

とても大切なことをお伝えしますが、ハードウェア(CPUやGPU)の性能には限界があります。

たとえばGTX 1650でソフトウェア上の設定をいじくりまわしたとしても、上位モデルのRTX 3060やRTX 3070には敵いません、絶対に。

参考までに、当サイトで計測したベンチマークスコア(Fire Strike)を比較すると以下の通り。

Fire Strike スコア比較
RTX 3080
33,875
RTX 3070
26,828
RTX 3060 Ti
24,173
RTX 2080
23,084
RTX 3060
20,174
RTX 2070
19,031
RTX 2060
14,603
GTX 1660
11,588
GTX 1650
8,440

スコアが高いほど性能が高い(価格も高い)という意味です。

フレームレートをガツンと上げたいなら、パソコンそのものを買い替えたほうが早いです。

もしくはGPUだけアップグレードしたり、メモリ容量を見直すなど、パーツ交換を試してみるのもひとつ。

懐に余裕があるなら、お金で解決するのがおすすめです。

CPU、GPUのオーバークロック

末尾に「K」のついているCPUであれば、オーバークロックで性能の底上げが可能です。

GPUも専用のソフトウェアを使うことでブーストさせられるものが多いです。

ただし、オーバークロックはメーカーの保証対象外になりますし、ちょっと設定をまちがえるだけでブルースクリーンを吐いてしまうことも。

最悪、パソコンが動かなくなりますし、リスクとリターンが見合っていないため、積極的にはおすすめしません。

リフレッシュレート以上は無意味

ZOWIE XL2546K

お使いのゲーミングモニターのリフレッシュレートは把握していますか?

「とにかくフレームレートを高くしたい!!」

と鼻息を荒くしている方は多いですが、リフレッシュレート以上にフレームレートを上げる必要はありません。

たとえば144Hzのモニターを使用している場合、ゲームのフレームレートが240以上を出していても映像には反映されません。

モニター側の処理が追いつかないのです。

フレームレートの高さにこだわるなら、パソコンだけでなくモニターにもお金をかけましょう。

モニターの設定を忘れずに

ディスプレイ設定

240Hzや360Hzなどの高リフレッシュレートに対応したゲーミングモニターを購入した場合、まずはじめにディスプレイ設定を確認してください。

リフレッシュレートの設定が60Hzや59.50Hzなどになっている場合があるので要注意。

ゲーミングモニターを買ったら、必ずディスプレイ設定からリフレッシュレートを適切に設定しましょう。

ゲーミングノートの場合、初期状態で適切に設定されていることが多いです。

フレームレートを上げる方法

ASUSのゲーミングPC

ここからは具体的にフレームレートを上げるための設定方法をご紹介します。

主なポイントを整理すると以下の通り。

fpsを上げる方法
  1. ゲームの画質を最低に落とす
  2. GeForce Experienceの更新
  3. NVIDIAのコントロールパネル
  4. 電源プランのチェック
  5. Chromeなどはすべて閉じる
  6. フルスクリーンでプレイ
  7. WQHD、4KではDLSSをON

検証のために使用したのは筆者のメインPCで、主なスペックは以下の通り。

OSWindows 10 Home 64ビット
CPUCore i7-11700K
GPUGeForce RTX 3060 Ti
メモリ32GB(16GB×2)
ストレージ1TB NVMe M.2 SSD(Gen4)

では各設定でどれくらいフレームレートが変化するのか、順にご説明します。

ゲームの画質を最低に落とす

すでにほとんどの方が実践されていると思いますが、まずはゲームの画質を落としましょう。

ゲームによって差はあるものの、基本的に画質を落とすほどフレームレートは伸びやすくなります。

Apex Legendsであれば、グラフィック設定の各項目を「無効」や「低」にしましょう。

グラフィック設定
グラフィック設定

フォートナイトは3D解像度だけ100%に設定する方が多いです。

フォートナイトの画質設定

画質設定でどれくらいフレームレートが変化するのか、検証マシンでフォートナイトを動かした結果がこちら。

フォートナイト(3D解像度100%)平均フレームレート
最高画質
136
高画質
187
中画質
260
低画質
344

マップの位置や戦闘状況でフレームレートは大きく変動するので、あくまで参考程度にご覧ください。

どこまで画質を落とすかは、パソコンのスペックやモニターのリフレッシュレートに合わせて判断しましょう。

低画質のデメリット

フレームレートは上がりやすくなるものの、低画質はあからさまにゲームのグラフィックが粗くなります。

たとえばフォートナイトだと建物内の階段が簡略化されることも。

最高画質
最高画質
低画質
低画質

水面の描写も最高画質と低画質では大きな差があります。

最高画質
最高画質
低画質
低画質

画質を犠牲にしてフレームレートを上げているようなものなので、ある程度は仕方ありません。

高画質のまま高いフレームレートを出したいなら、解決策はただひとつ。

そうですお金です。

GeForce Experienceの更新

GeForce Experience

GTX 16シリーズやRTX 30シリーズなど、NVIDIAのGeFroceを搭載しているなら、GeForce Experienceのドライバをこまめに更新しておきましょう。

インストールされていない場合、NVIDIAの公式サイトから無料でダウンロードできます。

アップデートは不定期で、古いドライバのままでもゲームは動かせるので、気づかずに放置している方も多そうです。

ドライバの更新

最新ドライバほどグラボのパフォーマンスを引き出しやすくなるので、アプデに気づいたら更新することをおすすめします。

ただし、ドライバをアップデートしたからといって劇的な変化は期待できません。

AMDのRadeonも不定期でドライバのアップデートが来ます。

NVIDIAのコントロールパネル

NVIDIAのコントロールパネル

GeForce Experienceとは別に、NVIDIAのコントロールパネルもチェックしましょう。

いろいろな項目があってややこしいですが、左側の「3D設定」のなかにある「3D設定の管理」をチェック。

3D設定の管理

一番下のほうにある以下の2つを変更しておくのがおすすめ。

  • 低遅延モード:ウルトラ
  • 電源管理モード:パフォーマンス最大化を優先

それぞれどれくらいフレームレートが変化するのか、フルHDかつ最高画質に設定したレインボーシックスシージ(Vulkan)のベンチマークモードで検証した結果がこちら。

R6S(最高画質)平均フレームレート
低遅延モード:ウルトラ
電源管理モード:Pf最大化を優先
392
低遅延モード:オフ
電源管理モード:Pf最大化を優先
386
低遅延モード:ウルトラ
電源管理モード:標準
384
低遅延モード:オフ
電源管理モード:標準
382

いずれも誤差の範囲といえそうですが、やらないよりやったほうがマシです。

変更箇所の例

ゲームのグラフィック設定から制御できる項目も多く、デフォルト設定のままでも問題はありません。

そのほかの項目も、好みに合わせてカスタマイズしてみてください。

電源プランのチェック

電源プランの設定

Windowsの設定で電源プランも確認しておきましょう。

バランスになっている場合、高パフォーマンスに変更するのがおすすめ。

R6S(最高画質)平均フレームレート
高パフォーマンス
382
バランス
381
省電力
378

レインボーシックスシージのベンチマークモードを試した限り、高パフォーマンスとバランスではほとんど差がありませんでした。

省電力はCPUやGPUのパフォーマンスをセーブすることになるため、フレームレートが若干落ちることが多いです。

ゲーミングノートはモードチェンジ

ゲーミングノートの場合、モードチェンジ機能を搭載したものが多いです。

ASUSならArmoury Crate、G-TuneやドスパラはControl Center(Gaming Center)など、プリインストールされている専用アプリから簡単にモードチェンジが可能。

Armoury Crate
Armoury Crate
Control Center
Control Center

ゲームを動かすときはパフォーマンスモードがおすすめ。

ターボモードはCPUやGPUの性能を最大限に引き出せますが、冷却ファンがフル回転してかなりうるさくなります。

バトロワ系ゲームは銃声や足音を聞き分けることが重要なので、ヘッドセットやイヤホンが必須です。

ゲーミングノートでゲームをするときは、必ずACアダプターを接続しましょう。PD充電やバッテリー駆動ではフレームレートが落ちます。

Chromeなどはすべて閉じる

ゲームを動かすとき、メモリを消費しやすいChromeやほかのアプリケーションは閉じておくのがおすすめ。

Chromeで30個以上のタブを立ち上げて、PhotoshopやPremiere Proなどほかのアプリケーションも立ち上げた状態でベンチマークを走らせた結果がこちら。

R6S(最高画質)平均フレームレート
ゲームのみ起動
382
複数のアプリ起動
367

検証用PCはメモリを32GB搭載していて余裕があるため、期待したほどの差は生まれませんでした。

メモリが8GB×1や16GB×1の場合はとくに、必要のないアプリケーションは閉じておきましょう。

ゲームを快適に動かしたいなら、メモリは最低でも8GB×2が目安です。

メモリ容量でフレームレートがどの程度変化するか、については以下の記事で詳しく検証しています。

ゲーミングPCに必要なメモリ容量
ゲーミングPCのメモリは16GB(8GB×2)がおすすめな理由ゲーミングPCを買うとき、メモリの容量で悩んでしまう方はとても多いです。 このページでは、ゲーミングPCに搭載すべきメモリ容量をは...

Xbox Game Barもオフ

Xbox Game Bar

Windows 10にはXbox Game Barという機能が標準搭載されています。

ゲームを録画したり(デフォルトでは30fps)、スクリーンショットを撮れたりしますが、ほとんどの機能がGeFotrce Experienceと重複しています。

Xbox Game Barの使用例

GeForce Experienceはデフォルトで60fpsで録画可能で、ゲームごとにフォルダ分けしてくれるなど、細かいところまで気が利いていて便利です。

Xbox Game Barをオフにしてもフレームレートにほとんど影響はありませんが、使わない機能はオフにしておきましょう。

ゲームモードはオンを推奨

ゲームモード

Windows 10にはゲームモードという機能もあります。

Xbox Game Barとは少し異なり、ゲーム中にWindows Updateが勝手にスタートしないようにしたり、余計な通知が出てこないように陰で活躍してくれる機能です。

オフにしたところでフレームレートに影響はほとんどありません。

ゲームに集中できるように動いてくれる機能なので、オンにしておくことを推奨します。

フルスクリーンでプレイ

フルスクリーンの設定

ゲームの画質設定でディスプレイモードを選ぶときは、フルスクリーンがおすすめ。

それぞれの設定でベンチマークモードを試した結果がこちら。

R6S(最高画質)平均フレームレート
フルスクリーン
378
ボーダレスウィンドウ
377
ウィンドウ
350

レインボーシックスシージの場合、フルスクリーンとボーダレスウィンドウでほとんど差はありませんでした。

筆者はモニターを2枚並べているため、ボーダレスウィンドウを選ぶことが多いです。

ウィンドウモードはフレームレートが落ちるだけではなく、単純に見づらいのがデメリット。

明確な理由がない限り使わないほうが良いでしょう。

WQHD、4KではDLSSをON

DLSSをON

WQHD(2,560×1,440)や4K(3,840×2,160)などの高解像度モニターでゲームを動かすときは、必ずDLSS(Deep Learning Super Sampling)をオンにしてください。

DLSSの有無でフレームレートがどれくらい変わるのか、4K解像度でベンチマークモードを試した結果がこちら。

R6S(4K・最高画質)平均フレームレート
DLSS ON
202
DLSS OFF
191

ゲームによって効果に差はあるものの、DLSSは必須です。

DLSSには「Quality」や「Performance」などの設定がありますが、基本的には「Auto」を選んでおけば問題ありません。

ただし、フォートナイトやApex Legendsなどのバトロワ系ゲームをプレイするなら、解像度はフルHD(1,920×1,080)以外ありえません。

解像度が高くなったからといってエイムしやすくなることはなく、単に映像がちょっときれいになるだけでフレームレートは大幅にダウン。

メリットよりデメリットのほうが大きいため、高解像度モニターでのプレイはおすすめしません。

アクションゲームやMMOなどは高解像度モニターと相性が良いです。

プレイスタイルに合った設定を

G-Tune H5

細かい設定をいくつかご紹介しましたが、フレームレートを上げるためにもっとも効果的な方法は以下の2つ。

  • ゲームの画質を最低に落とす
  • 上位モデルのグラボに変える

そのほかはあくまで小手先のテクニック。

やらないよりはやったほうがいい、くらいに考えたほうが良いでしょう。

PCのスペックやゲームによって効果に差が出るので、ご自身の環境に合わせてベストな設定を見つけてみてください。

PCゲームのフレームレート計測方法
PCでフレームレート(fps)を表示する方法パソコンでゲームをしているとき、どれくらいフレームレート(fps)が出ているのか気になったことはありませんか? 新しいゲーミングP...
Sycomの割引クーポン
GALLERIAの割引クーポン

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です