いまさら感はありますが、比較検証用に必要だったのでGTX1660 SUPERを買いました。
このページでは、定番のベンチマークソフトや各種ゲームで検証したGTX1660 SUPERの性能について詳しくまとめています。
グラフィックカードの買い替えやGTX1660 SUPERを搭載したゲーミングPCの購入を検討している方は、ぜひご覧ください。
Palit GTX1660 SUPER StormXの概要
今回購入したGTX1660 SUPERは、Palitのシングルファン(NE6166S018J9-161F)モデル。
ツインファン(NE6166SS18J9-1160A)も販売されていますが、データを取りたいだけだったので安いほうをチョイス。
ドスパラの秋葉原本店で購入、価格は23,870円でした。
まずはグラフィックカードのデザインやスペックなど、基本的な情報からお伝えします。
「そんなことよりベンチマークスコアが見たい!」
という方はこちらをご覧ください。
主なスペック
まずは主なスペックを表にまとめました。
ビデオメモリ | 6GB(GDDR6) |
---|---|
コアクロック | 1530MHz(ベースクロック) 1785MHz(ブーストクロック) |
メモリバス幅 | 192bit |
メモリスピード | 14Gbps |
占有スロット | 2 |
補助電源 | 8ピン ×1 |
サイズ | 168×122×40mm |
より詳しいスペックを知りたい方は、Palitの公式サイトをご確認ください。
Palitのシングルファンタイプで、近しいモデルと主なスペックを比較すると以下の通り。
RTX2060 | GTX1660 Ti | GTX1660 SUPER | GTX1650 | |
---|---|---|---|---|
CUDAコア | 1920 | 1536 | 1408 | 896 |
コアクロック | 1680/1365MHz | 1770/1500MHz | 1758/1530MHz | 1590/1410MHz |
メモリ | GDDR6 6GB | GDDR6 6GB | GDDR6 6GB | GDDR6 4GB |
メモリバス幅 | 192bit | 192bit | 192bit | 128bit |
推奨電源 | 500W | 450W | 450W | 300W |
GTX1660 SUPERはGTX1660 Tiと比べて、若干スペックが低めに設定されています。
デザイン
コストを抑えたモデルのため仕方ありませんが、バックプレートは非搭載。
マザーボードと接続するときや、保管するときは端子類を傷付けないように注意が必要です。
光るパーツも一切ありません。
補助電源は8ピン×1を使用。
シングルファンでサイズもコンパクトなので、よほど窮屈なケースでない限り、問題なく搭載できるでしょう。
シングルファンのPalit GTX1650(NE51650S06G1-1170F)と比べてみると、一回りほど大きくなっているのがわかります。
出力端子
出力端子は以下の通り。
- HDMI 2.0
- DisplayPort 1.4
- DVI
USB Type-Cは非搭載。
最近はDVI端子を搭載していないゲーミングモニターが増えてきているので、3枚以上のモニターでの運用を考えている方は要注意です。
GTX1660 SUPERのベンチマーク
ここからは定番ベンチマークソフトをはじめ、各種ゲームでGTX1660 SUPERの性能を細かくチェックしていきます。
検証で使用したパソコンのパーツ構成は以下の通り。
CPUやメモリはオーバークロックせず、すべて定格で動かしています。
ケース | Fractal Design Define R6 |
---|---|
CPU | Intel Core i9-9900K |
マザーボード | MSI MEG Z390 ACE |
メモリ | 64GB(DDR4-2666、16GB×4) CORSAIR VENGEANCE LPX |
電源 | CORSAIR HX1200i(80PLUS PLATINUM) |
実際のところ、Core i9とGTX1660 SUPERを組み合わせて使用する方はほとんどいません。
CPUがCore i5やRyzen 5、メモリが8GB(8GB×1)だったりすると、全体的にスコアが落ち込む場合があります。
パソコンのパーツ構成によってパフォーマンスには差が出ますので、あくまで参考程度にご覧ください。
3D Mark
まずは超定番、3D Markの各種ベンチマークを試した結果をご紹介します。
Time Spy
RTX3080 | |
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RTX3070 | |
RTX2080 | |
GTX1660 SUPER | |
GTX1650 |
なんとも順当なスコアです。
Fire Strike
RTX3080 | |
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RTX3070 | |
RTX2080 | |
GTX1660 SUPER | |
GTX1650 |
4KやWQHDなどの高解像度モニターで人気ゲームをサクサク動かしたい方は、最新グラボのRTX30シリーズがおすすめ。
フルHDで幅広いゲームをそこそこの画質で動かせればいい、ということであればGTX1660 SUPERで十分です。
定番ベンチマーク
続いてこちらも定番のFF15とFF14のベンチマークソフトを試しました。
FF15
高品質 | 6,472(快適) |
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標準品質 | 9,058(とても快適) |
軽量品質 | 11,743(とても快適) |
高品質で「快適」という結果なので、FF15のような重いゲームではグラフィック設定の調整は必須と考えたほうが良いでしょう。
GTX1660 Ti | |
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GTX1660 SUPER | |
RX570 | |
GTX1650 |
少なくともPS4などのコンソール機以上の高画質・高フレームレートは実現できます。
FF14
FF14はそこまで重くないゲームなので、最高画質で「非常に快適」という結果でした。
GTX1660 Ti | |
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GTX1660 SUPER | |
RX570 | |
GTX1650 |
細かい設定は気にせず、サックサクに動かせます。
FPS・TPSゲーム
ここからは実際にいくつかのゲームをプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
いずれも各ゲームの最高画質に設定して、フルHD解像度のゲーミングモニター(リフレッシュレート240Hz)を使用。
まったく同じ条件で検証したわけではないので、誤差が含まれるものとご理解ください。
Apex Legends
GTX1660 Ti | |
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GTX1660 SUPER | |
RX570 | |
GTX1650 |
Apex Legendsは最高画質で100前後のフレームレートを出せました。
今回検証した限りだと、GTX1660 Tiをわずかに上回りました。
Apex Legendsが好きな方は、以下の記事もあわせてご覧いただくとよりわかりやすいです。
フォートナイト
GTX1660 Ti | |
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GTX1660 SUPER | |
RX570 | |
GTX1650 |
フォートナイトは最高画質で80前後のフレームレートでした。
アップデート(マップの変更)が入るたびにフレームレートが変動するので、参考程度に考えてください。
PUBG
GTX1660 Ti | |
---|---|
GTX1660 SUPER | |
RX570 | |
GTX1650 |
PUBGもGTX1660 Tiのスコアをわずかに上回りました。
Rainbow Six Siege
GTX1660 Ti | |
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GTX1660 SUPER | |
RX570 | |
GTX1650 |
レインボーシックスシージは少し古いゲームということもあり、最高画質で200前後までフレームレートが伸びます。
PS4では実現できない、超・高フレームレートを実現できます。
Battlefield V
GTX1660 Ti | |
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GTX1660 SUPER | |
RX570 | |
GTX1650 |
Battlefield Vは数あるFPSゲームの中でも重い部類に入りますが、90前後のフレームレートをキープできました。
ゲーム実況・ライブ配信
最後にOBSで配信と録画を試して、フレームレートがどれくらい落ち込むかを検証しました。
OBSの出力解像度はフルHD(1080p)、フレームレートは60に設定しています
Apex Legendsとモンハンワールドで試したところ、どちらもフレームレートは若干落ち込んだものの、とくに問題なく配信できました。
ただし、ハードウェアエンコードではカクつきやコマ落ちが発生するので、ソフトウェアエンコードに設定を変えておくことを強く推奨します。
ソフトウェアエンコードはCPUパワーが重要なので、Core i5やRyzen 5で配信を考えるなら、OBSの出力解像度を落としたほうが良いでしょう。
GTX1660 SUPERを安く購入するコツ
ここまでGTX1660 SUPERの性能面についてご覧いただきました。
ここからは実際にGTX1660 SUPERを買おうと思ったとき、どこで買うとお得なのかご紹介します。
グラフィックカード単体で買う場合とゲーミングパソコンを買う場合、それぞれについてまとめています。
グラフィックカード
グラフィックカードを買うとき、真っ先に検討したいのはパソコンの専門ショップや家電量販店。
秋葉原に行ける方はもちろん、近所に馴染みのお店がある方は、まずは足を運んでみてはいかがでしょうか。
ただ、お住まいの地域によってはグラフィックカードを安く買えるお店が近くにない方もいるでしょう。
ネット通販でグラフィックカードを買うときのおすすめショップを表にまとめました。
TSUKUMO | 品ぞろえが豊富で梱包も恐ろしく丁寧。 都内だと注文の翌日に届くのも魅力。 PCパーツを買うときの信頼度は抜群です。 |
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パソコン工房 | TSUKUMOに負けないレベルの品ぞろえ。 お住まいの近くにパソコン工房の店舗があれば 何かあったときすぐ相談できるのも魅力。 |
ark(アーク) | 秋葉原の老舗パソコン専門ショップ。 梱包の丁寧さやサポート面は完璧ですが、 品ぞろえと発送スピードではやや劣る印象。 |
ドスパラ | ゲーミングPCのGALLERIAでおなじみ。 Palitのグラボはドスパラ専売。 モバイル会員になっておくといろいろお得。 |
Amazon | 品ぞろえと発送の速さ、カスタマーレビューの 件数では圧倒的。簡素すぎる梱包が最大の弱点。 精密機器の購入はちょっと怖い。 |
楽天市場 | 品ぞろえはAmazonに負けないが、 梱包や発送スピードはショップ次第。 楽天ポイントを使えるのが最大の強み。 |
楽天で買うときはビックカメラやJoshinなど、有名量販店なら発送が速くて梱包も丁寧なのでおすすめです。
ゲーミングパソコン
グラフィックカード単体ではなく、GTX1660 SUPERを搭載したゲーミングパソコンの購入を考えている方も多いことでしょう。
ゲーミングPCを販売しているメーカーは数多くありますが、とくにコスパが高いのは以下の4社。
- ドスパラ
- フロンティア
- G-Tune
- Lenovo
それぞれの特徴をざっくり整理すると以下の通り。
価格だけで選ぶならフロンティアとLenovoが頭一つ抜けています。
しかしながらLenovoはモデルによって納期が2~3か月待ちだったり、アフターサポートにもあまり期待できないのが弱点。
ドスパラは人気モデルの多くが翌日出荷に対応していて、すぐに届くのが大きな魅力。
G-Tuneはアフターサポートが24時間365日対応で、メールやチャットでも問い合わせできるのが強み。
ゲーミングPCメーカーの選び方については、以下の記事でも詳しく解説しています。
強烈なコストパフォーマンスのグラボ
今回はPalit GTX1660 SUPER StormXの性能を細かく検証してみました。
「なるべく安く、そこそこの画質&フレームレートでパソコンゲームを遊びたい!」
という方にとって、GTX1660 SUPERはベストな選択肢といえそうです。
RTX30シリーズが販売開始されたこともあり、GTX1660 SUPERを搭載したBTOパソコンは値下がりが顕著。
最新グラボにこだわらないなら、非常にコスパが高くなっています。
予算や用途と照らし合わせながら、納得のいくグラフィックカードを選びましょう。