ドスパラで販売中のゲーミングPC、GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載をお借りしました。
機材貸出元:株式会社サードウェーブ
Ryzen 7 9700XとRTX 4070を搭載したハイスペックモデルで、WQHD解像度のモニターで人気ゲームをサクサク楽しみたい方におすすめです。
最新世代CPUの実力含め、性能面を詳しく検証しました。
GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載の概要
GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載がどういったパソコンなのか、特徴を整理すると以下の通り。
重いゲームも高解像度で快適に動作
PC1台でVTuberとして活動も余裕
拡張性に優れたミドルタワーケース
背面側の入出力端子がとても充実
最新CPUゆえに価格は少々お高め
高負荷時のファンの回転音が大きい
基本的なスペックからケースの構造、実際に人気ゲームを動かして計測したフレームレートまで、順に詳しくご説明します。
スペック
今回お借りしたモデルの基本スペックは以下の通り。
OS | Windows 11 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX 4070 |
メモリ | DDR5-4800 32GB(16GBx2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD Gen4 |
販売価格 | 284,980円 ※2024年8月31日時点の価格です ※消費税・送料込(離島除く) |
CPUとGPUの細かい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。
発売直後の最新世代CPUを搭載していることもあり、記事執筆時点だと価格はやや高め。
RTX 4070を搭載したGALLERIAは20万円前後から販売されているため、最新CPUにこだわらないなら、もう少し価格を抑えることも可能です。
仕様および価格は時期によって変動します。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
ケース外観
ガンメタリックの筐体にブルーのアクセントカラーが映える、ガレリア専用のSKケース。
正面から見て左側には、中身の見えるアクリルパネルを標準搭載。
強化ガラスと比べると高級感や透明感では劣るものの、軽くて扱いやすいのがメリット。
寸法は高さが約480mm、奥行きが約440mm、横幅が約220mm。
ミドルタワーのケースということもあり、しっかりと存在感のある大きさです。
仕様上の重量は約14kgと見た目以上に重たいため、パソコンを持ち上げるときは腰を痛めないように気をつけてください。
電源をONにすると、ケース前面と電源ボタンの周辺が青く発光。
ライティングの色を変えるには、BIOSの設定変更や専用ソフトウェアのインストールが必要です。
ASRock製のマザーボードが採用されている場合、「Polychrome RGB」をインストールすることで色の変更が可能。
詳細はドスパラの公式サイトをご覧ください。
電源直下の防塵パネルはスライド式で簡単に取り外しが可能。
パソコンを床に設置するとほこりがたまりやすいので、掃除しやすいのは便利です。
つい先日からホワイトケースもカスタマイズで選択可能に。
+5,000円で納期も少し長くなるようですが、気になる方は要チェックです。
インターフェイス
ケース前面の主な入出力端子は以下の通り。
- 電源
- USB3.2 Gen1 Type-A ×4
- ヘッドホン
- マイク
USBポートが4つあると、ゲームパッドや外付けストレージなど、さまざまなものを接続できて便利。
コンソールパネルが斜めに設計されているため、パソコンを机の上下どちらに設置しても使いやすいです。
- USB 2.0 ×4
- USB 3.2 Gen1 Type-A ×7
- USB 3.2 Gen2x2 Type-C ×1
- 有線LANポート(2.5Gb)
- DisplayPort ×3
- HDMI ×1
背面側の入出力端子はとても充実。
BIOSを簡単にアップデートできるボタンも確認できました。
ただし、標準仕様では無線でインターネットにつなげられません。
家庭の都合で有線接続ができない方は事前に対策を考えておきましょう。
ケース内部
ケース内部が黒いこともあり、カラフルな電源ケーブルが少々目立ちます。
最近は見かけることが少なくなった5インチベイを搭載しているのもGALLERIAの特徴。
必要な方は注文時のカスタマイズで光学ドライブを増設できます。
ケースファンはいずれも140mmで、前面に2台と背面に1台。
ハイスペックなパーツに合わせて、ケースのエアフローも強化されています。
搭載されるパーツは時期によって異なる場合があります。
マザーボード
マザーボードにはASRockのB650 PG Lightningを採用。
見た目と仕様で判断する限り、市販されている製品と同じものと思われます。
PCIeやM.2の空きスロットもあり、拡張性は申し分なし。
実際に試してはいませんが、内蔵型のキャプチャーボードなども搭載できそうです。
CPUクーラー
CPUクーラーはDeepCoolの製品が採用されていました。
見た目はAG400に似ていますが、ヒートシンクの形状が微妙に異なります。
いかにも光りそうな見た目の120mmファンですが、RGBのケーブルはないようで、電源をONにしても光りません。
グラフィックカード
グラボはZOTAC製のツインファンタイプ。
補助電源は8ピン×1が接続されており、カラフルなケーブルが少々目立ちます。
メモリ
メモリはヒートスプレッダ非搭載のシンプルなものが2枚。
CPU-Zで読み取った情報によると、SAMSUNG製のようです。
空きスロットは2つあるため、4枚刺しも可能です。
ストレージ
M.2 SSDには発熱を抑えるためのヒートシンクが搭載されていて、姿が見えません。
CrystalDiskInfoで読み取った情報によると、CFDの製品が採用されているようです。
シャドウベイは2.5インチ×2、3.5インチ×2と必要十分。
購入後に自身でストレージを追加するのは少々大変なので、パソコンの扱いに慣れていない方は注文時にカスタマイズしたほうが無難です。
電源
電源は750W(80PLUS GOLD)を搭載。
NVIDIAの公式サイトによると、RTX 4070搭載マシンの最小システム電力は650W。
Ryzen 7 9700Xは消費電力が控えめということもあり、電源容量についてはまったく問題ありません。
GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載の性能
ここからは各種ベンチマークソフトを使用して、搭載パーツの性能を数値化していきます。
いずれも素人が計測したデータなので、あくまで参考程度にお考えください。
CINEBENCH R23
筆者が計測したCINEBENCH R23のスコアを比較してみると以下の通り。
前世代のRyzen 7 7700Xと比べてマルチコアとシングルコア、どちらも順当にスコアが伸びています。
とくにシングルコアの伸びが顕著で、Core i7-14700K(125W制限)に匹敵するスコアが出ていました。
3D Mark
SpeedWayのスコアも過去のデータと比較しました。
RTX 3080に匹敵するスコアが出ており、RTX 4070としては標準的なスコアです。
WQHDに最適なグラボのひとつで、そこまで重くないゲームなら4Kでも快適に動かせる実力があります。
Crystal Disk Mark
Gen4 SSDとしては標準的な転送速度です。
書き出しは速度が落ちていますが、体感できるほどの差はないため気にする必要はないでしょう。
一般的なSSD(SATA)やHDDと平均的な転送速度を比較すると、以下の通り。
NVMe M.2 SSD (Gen 5) | 10,000MB/s |
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NVMe M.2 SSD (Gen 4) | 4,000~7,000MB/s |
NVMe M.2 SSD (Gen 3) | 2,000~3,000MB/s |
SSD(SATA) | 550MB/s |
HDD | 120~160MB/s |
静音性
市販の騒音計(サンコー小型デジタル騒音計)を使用して、用途ごとの騒音を計測しました。
高負荷時のファンの回転音がかなり気になります。
アイドル時でも50dBを超える場面がチラホラあり、静音性重視でゲーミングPCを探している方にはおすすめしづらいです。
快適にゲームを楽しみたいなら、遮音性の高いイヤホンやヘッドセットを用意したほうが良いでしょう。
BIOSをのぞいてみると、CPUクーラーやケースファンはサイレントモードに設定されていました。
ファンの回転量を手動で調整すれば、もう少し騒音を抑えられるかもしれません。
筆者が使用している騒音計の目安は以下の通り。
60dB~ | 掃除機に匹敵するほどうるさい 遮音性の高いイヤホンやヘッドセットが必須 |
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50~60dB | 大多数の人がうるさく感じる イヤホンやヘッドセットの使用が必須 |
45~50dB | ファンの音がやや気になりはじめる イヤホンやヘッドセットの使用を推奨 |
40~45dB | ファンの音は聞こえるが不快ではない スピーカーでもゲームはプレイ可能 |
38~40dB | PCに耳を近づけると音が聞こえる程度 スピーカーでも快適にプレイが可能 |
冷却性能
PCに負荷をかけたときの温度も確認しました。
室温は冷房で26度に設定した状態で計測しています。
CINEBENCH計測中のCPU温度は、最大でも72℃。
消費電力も90Wに届かないくらいで、ワットパフォーマンスは抜群。
キンキンに冷えているとは言えないものの、空冷クーラーでも問題なく運用できそうです。
こちらはFF14ベンチ計測中のモニタリングデータ。
グラボの発熱を吸い込んでしまうためか、CINEBENCH計測中よりCPU温度が上がっていました。
それでも80度に届かないくらいで、実用上の問題はありません。
もう少し冷却性能を強化したいなら、注文時にCPUクーラーをカスタマイズすることをおすすめします。
参考までに、アイドル時のCPU温度は50~60度台で安定。
消費電力も15W程度まで落ちていました。
PCゲームのフレームレート検証
まずはFF14ベンチを解像度ごとに回してみました。
フルHD | 20,591 非常に快適 |
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WQHD | 16,972 非常に快適 |
4K | 10,721 快適 |
4Kでは「非常に快適」に届かず。
最高画質でサクサク動かすことにこだわるなら、解像度はWQHDまでと考えた方が良いでしょう。
続いてMSIのAfterburnerを使用して、人気ゲームの平均フレームレートをフルHD解像度で計測しました。
フォートナイトはDirectX12とパフォーマンス、レンダリングモードごとに検証。
競技設定(DirectX12) | 256fps |
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競技設定(パフォーマンス) | 417fps |
3D解像度と描画距離を最高、その他は最低まで落とした、いわゆる競技設定でプレイ。
パフォーマンスモードでは240fpsを下回ることがほとんどなく、大多数の方がサクサク快適に動かせるスペックです。
ただし、240fpsで張り付かせることにこだわるなら、ゲーム用途最強とも言われるRyzen 7 7800X3Dを選んだほうが良い気もします。
最高画質 | 267fps |
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低画質 | 299fps |
Apex Legendsは最高画質でも平均値は240fpsを超えるため、カジュアルにプレイするなら画質を落とす必要はありません。
画質を下げればほぼ上限値の300fpsに張り付いていました。
競技シーンを目指すような方も快適にプレイできることでしょう。
そのほかのゲームはすべて最高画質で検証した結果です。
VALORANT | 551fps |
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Escape from Tarkov | 118fps |
Overwatch 2 | 402fps |
VALORANTやOverwatch 2をメインに考えているなら、360Hzクラスのハイエンドモニターを検討してもよさそうです。
高解像度での検証
WQHDと4Kでも人気ゲームをいろいろ動かしてみました。
レイトレーシングやフレーム生成に対応しているゲームはいずれもONに設定し、DLSSに対応しているゲームは「自動」に設定しています。
パルワールド | 113fps |
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ELDEN RING | 60fps |
黒神話:悟空 | 56fps |
ゴーストオブツシマ | 105fps |
Cyberpunk 2077 | 74fps |
黒神話:悟空はグラフィックがかなり重く、最高設定では60fpsに届かず。
ボス戦によってはカクつく場面があるかもしれないので、少し画質を下げてもよさそうです。
パルワールド | 104fps |
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ELDEN RING | 46fps |
黒神話:悟空 | 47fps |
ゴーストオブツシマ | 96fps |
Cyberpunk 2077 | 43fps |
4Kでは全体的にフレームレートが落ちているものの、パルワールドやゴーストオブツシマのようなそこまで重くないゲームなら快適に動かせます。
Cyberpunk 2077のように極端に重いゲームを4Kの最高画質でサクサク動かしたいなら、RTX 4070 Ti以上のグラボを選んだほうが良いでしょう。
ゲーム実況のライブ配信
ゲーム実況をTwitchでスムーズに配信できるかも検証しました。
配信ソフトは無料で使えるOBS(Open Broadcaster Software)を使用し、配信と同時に録画も実施しています。
別売りのWebカメラを使用して、VTube Studioでアバターも表示しながら試しました。
OBSの主な設定は以下の通り。
ゲームの画質 | 低 |
---|---|
出力解像度 | 1080p(1,920×1,080) |
FPS共通値 | 60 |
映像ビットレート | 6,000 Kbps |
配信エンコーダ | ハードウェア |
音声ビットレート | 128 |
録画品質 | 高品質、ファイルサイズ中 |
録画フォーマット | mkv 配信後にmp4へ再多重化 |
録画エンコーダ | ハードウェア |
VTube Studioはそれなりに負荷が高く、配信&録画をしながらだとフレームレートは少し落ちるものの、それでも平均240fps以上を常時キープ。
既にストリーマーとして活躍している方はもちろん、これからVTuberを目指している方にも安心しておすすめできるハイスペックマシンです。
ゲーム性能は文句の付けどころなし
レビューのまとめとして、GALLERIA XA7R-R47 9700X搭載の特徴をおさらいします。
重いゲームも高解像度で快適に動作
PC1台でVTuberとして活動も余裕
拡張性に優れたミドルタワーケース
背面側の入出力端子がとても充実
最新CPUゆえに価格は少々お高め
高負荷時のファンの回転音が大きい
ゲーム性能については文句の付けどころがなく、対人ゲームをやりこみたい方やグラフィック重視のシングルゲームも快適に楽しめる、バランスの良い仕上がりです。
ただ記事執筆時点ではRyzen 7 7000やRyzen 7 7800X3Dを搭載したモデルが数万円安く販売されており、最新CPUを搭載しているとはいえ割高感は否めません。
控えめな発熱と消費電力の低さはRyzen 7 9700Xの大きな魅力ですが、だからこそファンの回転音はもう少し抑えてほしかったのが本音。
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GALLERIAは突然値下がりしていることも多いため、気になる方はこまめに公式サイトをチェックしてみてください。