ゲーミングPCといえば、ドスパラのGALLERIA(ガレリア)とマウスコンピューターのG-Tune(ジーチューン)は外せません。
ゲーミングパソコンをはじめて買う方でも、両社の名前を知っている人は多いですね。
このページでは両社の特徴や価格差を細かく比較した結果をまとめています。
「ゲーミングパソコンを買いたいけど、マウスとドスパラどっちにしよう・・・」
と迷ったときは、ぜひ参考にしてください。
会社概要など基本情報の比較
具体的なパソコンのスペックなどの説明に入る前に、基本的な情報から見ていきましょう。
まずは両社の会社概要を表にまとめました。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
正式社名 | 株式会社サードウェーブ | 株式会社マウスコンピューター ※MCJグループ |
資本金 | 4,000万円 | 1億円 |
設立 | 1984年3月 | 2006年10月 ※1993年創業 |
従業員数 | 700名 | 392名 |
本社 | 東京都千代田区 | 東京都中央区 |
工場 | 神奈川県綾瀬市 | 長野県飯山市 |
店舗数 | 22店舗 | 8店舗 |
「ドスパラ」という名称が有名ですが、運営会社の社名は株式会社サードウェーブ。
1984年、秋葉原の電気街に新しいデジタルライフを提案、情報化社会をより良くしていくことを目指して設立されたそうです。
従業員数がマウスコンピューターより多いのは、店舗数の多さが影響しているのでしょう。
マウスコンピューターは「MCJグループ」の一社。
あまり知られていませんが、パソコン工房などを運営する株式会社ユニットコムも同じMCJグループです。
社名の由来は、人とパソコンを結びつけている「マウス」が由来だそう。
記載している情報はいずれも記事執筆時点のものです。最新情報は各社の公式サイトなどでご確認ください。
プロモーションのちがい
BTOパソコンメーカーとして競合することの多い両社ですが、プロモーション展開には大きなちがいがあります。
たとえばマウスコンピューターといえば、乃木坂46やマツコ・デラックスのCMを思い浮かべる人も多いでしょう。
テレビやYoutubeをはじめ、各種ネットメディア、電車広告などでも目にします。
比較的若い男性への認知度向上に力を入れているように思います。
一方、ドスパラではTwitterで度々プレゼントキャンペーンを展開するなど、マス向け広告よりSNSに力を入れている印象です。
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ドスパラ公式ではこれを記念し、ゲーミングPC『GALLERIA XA7C-G60S』を抽選で1名様にプレゼント🎁
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— ドスパラ【公式】 (@dospara_web) September 25, 2020
ゲーム好きタレントとして有名な、ケインコスギさんがGALLERIAのアンバサダーに就任したときも話題になりました。
ゲーミングPC『GALLERIA』アンバサダーにケイン・コスギさんが就任しました! https://t.co/1REwzKAvJt pic.twitter.com/A7TU2ce5M9
— ドスパラ【公式】 (@dospara_web) 2018年12月20日
知名度アップという点ではマウスコンピューターに軍配が上がりそうですが、ゲーマー目線で見ると注目度はドスパラのほうが高そうです。
新商品リリースの速さ
新商品をリリースするスピードという点ではドスパラが圧倒的に速いです。
たとえばグラフィックカードのRTX 30シリーズがリリースされたときなど、ドスパラは販売解禁後すぐに新商品を発表していました。
「最新パーツを搭載したゲーミングパソコンをいち早く買いたい!」
という方にとってドスパラは間違いなく有力候補になるでしょう。
一方でマウスコンピューターは、商品開発やパーツの相性チェックなどにじっくり時間をかけてから販売している印象が強いです。
「BTOパソコンってCPUやグラフィックカードを交換するだけでしょ」
と思っている方も多いですが、同スペックのパーツでもメーカーによって相性の善し悪しがあったり、想像ほど簡単な話ではありません。
ゲーミングブランドのちがい
両社が展開しているゲーミングブランドのちがいについても見ていきます。
ドスパラは「GALLERIA(ガレリア)」、マウスコンピューターは「G-Tune」というゲーミングPCのブランドをそれぞれ展開。
ゲーミングパソコン以外だと、それぞれ以下のようなブランドがあります。
- 一般用途「Magnate」「Dignnos」
- クリエイターPC「raytrek」
- 一般用途「Mouse」
- 法人向け「MousePro」
- クリエイターPC「DAIV」
ここからはGALLERIAとG-Tuneのラインナップや価格を細かく比較していきます。
主なラインナップ
両社が販売するゲーミングパソコンをスペック別に整理すると以下の通り。
GALLERIA | G-Tune | |
---|---|---|
ハイエンド | Zシリーズ | HP-X など |
ミドル | Xシリーズ | EN-A など |
エントリー | Rシリーズ | PL-B など |
ノート | GCRシリーズ GCLシリーズ など | P5 E5 など |
ドスパラのゲーミングパソコンは「GALLERIA ○○」の名称で統一されており、ミドルスペックのGALLERIA XA7C-R70Sなどが人気です。
マウスコンピューターは搭載するスペックによって「HP-X」や「EN-A」と名称が変わります。
10万円以下で買えるお手軽モデルからウルトラハイエンドまで、両社ともラインナップの豊富っぷりは圧倒的。
メモリやストレージなどのカスタマイズにも対応しているため、予算と用途に合ったパソコンがきっと見つかります。
同スペック価格比較
「で、結局どっちが安いの?」
と気になっている方も多いことでしょう。
ほぼ同スペックで比較するとどっちが安いのか、以下4パターンに分けてガチンコ比較しました。
- デスクトップ(ミドルクラス)
- デスクトップ(エントリークラス)
- ノート(ミドルクラス)
- ノート(エントリークラス)
スペックがほぼ同じになるように、モデルによってはメモリやストレージ容量をカスタマイズしています。
記載している価格は記事執筆時点のもので、パソコンの仕様および価格は時期によって変動するものなので、あくまで参考程度にお考え下さい。
デスクトップ(ミドルクラス)
まずはフルHDモニターでFPSゲームを最高画質かつ高フレームレートで動かせる、デスクトップのミドルクラスで比較しました。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
モデル | GALLERIA ZF | NEXTGEAR i690GA5 |
CPU | Core i7-9700K | |
GPU | RTX2070 SUPER | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB M.2 NVMe SSD 2TB HDD | |
価格 | 195,980円~ | 229,400円~ |
ケースや電源、搭載されているCPUクーラーなど、さまざまなちがいも考慮すべきではありますが、ドスパラのほうが3万円ほど安かったです。
デスクトップ(エントリークラス)
続いてデスクトップのエントリークラス。
League of LegendsやドラクエXなど、軽めのゲームを適度な画質で遊びたい方におすすめ。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
モデル | GALLERIA DH | LITTLEGEAR i330BA3 |
CPU | Core i5-9400F | Core i5-9400 |
GPU | GTX1650 | |
メモリ | 8GB | |
ストレージ | 1TB HDD | 256GB M.2 SSD |
価格 | 89,980円~ | 99,800円~ |
CPUとストレージ容量をまったく同じ条件にできなかったものの、1万円ほどドスパラが安いという結果に。
ノート(ミドルクラス)
続いてゲーミングノートの価格を調べました。
持ち運びも可能な15インチのミドルクラスです。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
モデル | GALLERIA GCR2060RGF-E | NEXTGEAR-NOTE i5580GA1 |
CPU | Core i7-9750H | |
GPU | RTX2060 | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB M.2 NVMe SSD | |
価格 | 169,980円~ | 189,800円~ |
少し前までGALLERIA GCR2060RGF-Eは189,800円~で販売されていたのですが、169,980円~に値下げされていました。
マウスコンピューターを意識して値下げしたのかは不明ですが、ドスパラの低価格攻勢はすさまじいです。
ノート(エントリークラス)
最後に最安価格帯で比較してみました。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
モデル | GALLERIA GCR1650GF | NEXTGEAR-NOTE i5360BA1 |
CPU | Core i5-9300H | Core i5-9400 |
GPU | GTX1650 | |
メモリ | 16GB | |
ストレージ | 512GB M.2 NVMe SSD | |
価格 | 99,980円~ | 133,400円~ |
GALLERIA GCR1650GFは無料アップグレードキャンペーンでメモリ8GBが16GBに増量中。
CPUに差があるといえど、エントリークラスのゲーミングノートで約3万円の差は大きいです。
搭載パーツの比較
ここまでご覧いただいた通り、価格の安さという点ではドスパラの圧勝でした。
とはいえ低価格=絶対正義ではありません。
なぜドスパラが安くて、マウスコンピューターは高いのか。
ここからはパソコン内部のパーツのちがいも見ていきます。
マザーボード
マザーボードについては両社とも販売時期やモデルによってメーカーにばらつきがあるように思います。
一例としてドスパラで人気ランキング1位のゲーミングパソコン、GALLERIA XFはASUSのPRIME H370-Aが使われていました。
- ASRock
- ASUS など
- MSI
- ASRock など
一方でマウスコンピューターのNEXTGEAR i880シリーズではMSIのX299-S01が使われていました。
市販されていない特注品(OEM品)が使われていることも多いです。
グラフィックカード
ゲーミングパソコンにとってグラフィックカード(GPU)は最重要パーツのひとつ。
ドスパラはミドルレンジからハイエンドまで、ほとんどがPalitで統一されています。
- Palit
- MSI
- ZOTAC など
マウスコンピューターはMSIやZOTACなどメーカーにばらつきがあり、メーカーを判別できないグラフィックカードも散見されます。
推測ですが、MSIなどのグラフィックカードメーカーにOEM品を発注しているものと思われます。
パソコンケース
両社のちがいが大きく表れるのはデスクトップパソコンのケース。
ドスパラは標準仕様でライティング機能を搭載し、ATX規格とマイクロATX規格の2パターンを展開。
縦の長さとケース内部の拡張性が異なるだけで、デザインはほぼ同じ。
かつてのガレリアは見た目がイマイチでしたが、新型にリニューアルされてとてもカッコよくなりました。
一方マウスコンピューターはモデルによって数種類のケースを展開しており、ミドルクラス以上ならパソコン内部が見える強化ガラスモデルも選択可能。
シンプルながら個性を感じさせるデザインです。
シンプルさを優先するか、ゲーミングPCらしいデザインを優先するか、あなたはどちらを選びますか?
ケース内部
ケース内部にもメーカーの考え方や価値観が現れています。
マウスコンピューターはほとんどのモデルが裏配線で、ケーブル類も黒色で統一。
パソコン内部もすっきりまとまっています。
ドスパラも新型ガレリアになってから裏配線で統一されました。
クリエイター向けのraytrek(レイトレック)などは、今も表配線で組まれているモデルがあります。
表配線のほうがメンテナンスはしやすいものの、パソコンの中身を見せたい人には向いていません。
CPUクーラー
ドスパラのデスクトップパソコンは「静音パック」という、シンプルな空冷式のCPUクーラーが標準搭載されることが多いです。
ハイエンドクラスのGALLERIA ZZでもCPUクーラーは静音パックが搭載されており、追加オプションで簡易水冷などに変えることはできません。
- 静音パックまんぞくコース
- モデルによってさまざま
一方、マウスコンピューターはモデルによって搭載されるCPUクーラーはさまざま。
ミドルクラス以上では簡易水冷タイプのCPUクーラーが標準搭載されていたり、追加オプションでCPUクーラーを選べるモデルもあります。
ただしCPUがRyzenの場合、CPUクーラーを変えられないモデルが多いようです。
購入時にチェックすべきポイント
ゲーミングパソコンを選ぶとき、どうしても価格やスペック、デザインに注目しがち。
いずれも重要なポイントですが、ほかにも気を付けるべき点をご紹介します。
主なポイントは以下の通り。
- 少しでも安く買うコツ
- アフターサポート
- 納品にかかる日数
順にご紹介します。
少しでも安く買うコツ
ゲーミングパソコンはエントリークラスでも約10万円しますし、スペックを求めていくとあっという間に数十万円が消えます。
だからこそ安く買うためのコツを知っておきましょう。
セール情報をチェック
ゲーミングパソコンを買うときに真っ先にチェックすべきは、各メーカーのセール情報。
時期によって差はあるものの、ドスパラやマウスコンピューターでも頻繁にセールやキャンペーンを実施しています。
ドスパラではポイント還元率のアップ、マウスコンピューターは値引きのキャンペーンが多い印象です。
時期によっては「分割手数料が○回まで無料」というキャンペーンが開催されることも。
いずれも時期や対象モデルは限られているため、希望のパソコンを安く買えるかは運次第。
気になっているパソコンがあるなら、こまめに公式サイトをチェックしましょう。
セールの対象モデルや各種クーポン、キャンペーンの内容は時期によって異なります。最新情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。
Amazonや楽天市場
マウスコンピューターのゲーミングパソコンがAmazonや楽天市場でも買えることを知っていますか?
メモリやストレージなど、構成をカスタマイズしたい方は公式サイトでの注文をおすすめしますが、楽天ポイントをためている方には楽天での購入がおすすめ。
楽天ポイントを貯めている方は、楽天市場のマウスコンピューターもチェックしてみてください。
ドスパラはAmazonおよび楽天市場に出店していないようです。
特価品を探す
ドスパラではセールやキャンペーンに関係なく、特定モデルがいつの間にか値下げしていることがあります。
たとえばドスパラで長期間人気No.1に君臨していたGALLERIA XA7C-R70Sは、発売当初は169,980円でしたが、数か月後には129,980円に大幅値下げ。
RTX 30シリーズが登場したことで、RTX 20シリーズを搭載したモデルはグンと価格が落ちました。
最新モデルへのこだわりがないなら、型落ち品を狙うのもおすすめです。
選べる支払方法
両社とも通信販売をメインとしているため、幅広い支払い方法を利用できます。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
支払方法 | クレジットカード 分割払い コンビニ決済 代金引換 銀行振込 ATM決済 (ペイジー) Amazon Pay 楽天ペイ | クレジットカード 分割払い コンビニ決済 代金引換 銀行振込 |
代金引換や銀行振込は手数料が発生するため、少しでも安くという点で選ぶならクレジットカード一択。
クレジットカードなら手数料無料で決済も早く、さらにポイントもつきます。
楽天ポイントを貯めている方は、ドスパラの楽天ペイを選ぶとお得です。
分割払い(ショッピングローン)は審査があります。
アフターサポート
ゲーミングパソコンは頻繁に買い替えるものではありませんから、アフターサポートも重要です。
購入後の安心感で選ぶなら、24時間365日いつでも相談できるマウスコンピューター。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
サポート対応 | 24時間365日 | 24時間365日 |
有料オプション | 延長保証 パソコン保険 セーフティサービス など | 定額保守サービス 安心パックサービス 出張設置サービス など |
ゲーミングパソコンを買う方はとくに、遅い時間帯にパソコンを使う人も少なくありません。
夜中になにかトラブルが発生したとき、すぐに電話やLINE、チャットで相談できるのは心強いです。
ドスパラのサポートセンターも2020年から24時間365日のサポートをはじめましたが、対応は電話のみです。
納品にかかる日数
アフターサポートではマウスコンピューターに軍配が上がりましたが、納品までのスピードではドスパラが優勝。
ドスパラではほとんどのモデルが翌日出荷に対応していて、一部モデルは午前中に注文が完了すれば即日発送されるという圧倒的速さ。
両社の公式サイトから注文した場合の通常納期は以下の通り。
ドスパラ | マウスコンピューター | |
---|---|---|
通常納期 | 最短翌日出荷 | 注文から約1週間 |
即納対応 | 一部モデルのみ | 一部モデルは翌営業日出荷に対応 1台につき2,000円(税別) |
マウスコンピューターは時期によって変動するものの、手元に届くまで約1週間かかります。
年末年始を挟んだり、注文時期によっては2週間以上かかることも。
翌営業日出荷サービスは対応モデルが限定的で手数料も2,000円(税別)かかるため、積極的におすすめできません。
「すぐにゲーミングパソコンで遊びたい!」
という方にはドスパラがおすすめです。
納品日はお住まいの地域や時期によっても変わります。正式な納期は注文時に確認が必要です。
G-TuneとGALLERIA比較まとめ
今回はマウスコンピューターとドスパラが販売するゲーミングパソコンの特徴を比較しました。
価格の安さと納期の早さで選ぶならGALLERIA、アフターサポートの安心感や見た目のカッコよさで選ぶならG-Tuneがおすすめです。
両社とも一長一短で、どちらを選ぶべきか迷ってしまうのも無理はありません。
まずは両社のキャンペーンやセール情報をチェックして、希望に合ったモデルが安くなっているか探してみてください。
G-TuneとGALLERIA、それぞれの特徴をきちんと把握して、後悔のない買い物をしましょう。