Logicool G 公認サポーターとしてのレビュー第2弾、今回はPRO X ゲーミングヘッドセットを提供いただきました。
記事執筆時点でAmazonの販売価格は約17,000円、世界で活躍するプロゲーマー向けのハイエンドモデル。
Apex Legendsやフォートナイト、PUBGなどのFPSゲームで大活躍するほか、アクションゲームやスマホゲームとも相性抜群のヘッドセットです。
1週間ほどがっつり使い込んでみたので、どんなヘッドセットなのか詳しくご紹介します。
Logicool G PRO Xヘッドセットの特徴
まずはPRO X ゲーミングヘッドセットの基本スペックをまとめました。
寸法 | 138×94×195mm |
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重量 | 320g |
ケーブル長 | パソコン用:2m モバイル用:1.5m |
ドライバー | ハイブリッドメッシュPRO-G 50mm |
周波数特性 | 20Hz~20kHz |
インピーダンス | 35Ω |
マイク指向性 | カーディオイド(単一指向性) |
マイクサイズ | 6mm |
保証期間 | 2年間無償保証 |
ヘッドホンの音質を大きく左右するドライバーにはPRO-G 50mmを搭載。
記事執筆時点における、Logicool Gブランドで販売されている主なヘッドセットのドライバーサイズとAmazonの販売価格をまとめました。
製品名 | Ch数 | ドライバー | ワイヤレス | 価格 |
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PRO X | 7.1ch | ハイブリッドメッシュ PRO-G 50mm | × | 17,182円 |
G933s | 7.1ch | PRO-G 50mm | 〇 | 14,882円 |
G533 | 7.1ch | PRO-G 40mm | 〇 | 10,780円 |
G633s | 7.1ch | PRO-G 50mm | × | 9,300円 |
G433 | 7.1ch | 40mm | × | 8,480円 |
G331 | 2.1ch | 50mm | × | 4,900円 |
PRO X ゲーミングヘッドセットはハイブリッドメッシュ構造を採用したことで、驚くほどクリアで正確なサウンドを実現したそうです。
ワイヤレスで使いたい方はG933sなどがおすすめです。
ゲーミングデバイスの価格は変動するものなので、最新価格はAmazonなどでご確認ください。
主な付属品
付属品はご覧の通り。
ヘッドセット本体のほか、交換用イヤーパッドや各種ケーブル、保証書などが入っています。
専用ソフトケースが付属しているのは便利。
ヘッドセット本体やマイクなどを安全に持ち運べるほか、使わないケーブル類をケースに入れておけば紛失を避けられます。
こちらは外付けサウンドカード(DAC)。
一般的なイヤホンジャックへの接続でも音は聞こえますが、サウンドカード経由でPCにつなげないとサラウンドサウンドや専用ソフトウェアLogicool G HUBが使えません。
ヘッドセット本来の実力を最大限に発揮するためにも、パソコンへの接続はUSBがマストと考えましょう。
サウンドカードが使えるのはPCだけです。PS4やSwitchなどのコンソール機では使えません。
各種ケーブル類
ケーブルは2種類付属しています。
写真左側がPC用で、右側はスマホやタブレットで使用するためのもの。
PC用は2m、スマホ用は1.5mと長さがちがうほか、端子の種類も異なります。
PCで使うときは写真左端の4極(線が4本)プラグをヘッドセット本体に接続。
コントローラーの形状と機能も、PC用とスマホ用で異なります。
PC用のケーブルはコントローラーでマイクのON/OFFを切り替えられるほか、音量の調整も可能。
二股ケーブルも付属していますが、基本的に出番はありません。
替えのイヤーパッド
PRO X ゲーミングヘッドセットのイヤーパッドは2種類から選べます。
見た目の高級感たっぷりの合成皮革と、ふわふわ触感のベロア素材。
それぞれ試してみましたが、音質重視なら合皮、着け心地を優先するならベロアがいいかと思います。
見た目のカッコよさで選ぶなら間違いなく合皮。
イヤーパッドは簡単に取り外せますが、装着は少し時間がかかります。どちらのイヤーパッドを選んでも髪型は崩れます。
着脱式のマイク
PRO X ゲーミングヘッドセットのマイクは着脱式で、マイクの形状も自由に変えられます。
今回驚いたのはマイク性能の高さ。
1万円くらいで買ったG431と、主に動画制作で使用しているaudio-technica AT2035(コンデンサーマイク)の音質を比べてみました。
12秒の短い動画なので、音質のちがいを実際に聞いてみてください。
G431と比べると圧倒的に音がクリア。
さすがにコンデンサーマイクには敵わないと感じますが、ヘッドセットのマイクでここまでクリアな音を出せるのは素晴らしい。
ボイスチャットはもちろん、ゲーム実況などで十分使えるレベルです。
外観・デザイン
ここからはデザインを見ていきます。
PROグレードのヘッドセットだけあって、パッケージにも高級感があります。
ヘッドセット本体もPROの名に恥じないデザインで、とてもカッコ良い。
ゲーミングデバイスはごちゃついたデザインも多く、30代半ばの筆者が使うには少々恥ずかしさを感じることもちらほら。
その点、PRO Xヘッドセットなら堂々と着用できます。
サイズも細かく調整可能です。
装着したイメージはこちら。
いい意味でゲーミングデバイスっぽくない見た目。
頭に触れるクッションも適度な柔らかさがあって、長時間つけても痛くなりにくいです。
圧迫感を少しでも減らしたい方は、ベロア素材のふわふわイヤーパッドがおすすめ。
PRO Xヘッドセットのフレームはアルミとスチールで作られていて、軽量でありながら耐久性の高さも実現。
耐久性については時間をかけて使い込んでみないと判断できませんが、頑丈であることは間違いなさそうです。
ヘッドバンドにはうっすらと「PRO」の文字がプリントされています。
Logicool G431との比較
1年ほど前に約1万円で購入したG431とPRO Xヘッドセットを比較してみました。
スペックに差があるのは当然ですが、何より見た目と着け心地のちがいが大きいです。
好みの問題ではあるものの、PRO Xヘッドセットと比べるとG431がすごくおもちゃっぽく見えます。
G431は2時間ほどつけていると頭がしんどくなってきましたが、PRO Xヘッドセットは着け心地もマイルド。
音の聞こえ方についても、筆者のポンコツ耳ですらPRO Xヘッドセットのほうが圧倒的にクリアだと実感できました。
やはり値段と品質は比例するようです。
唯一G431が勝っていると感じたのは、イヤーカップを横回転させられること。
PRO Xヘッドセットのイヤーカップは回転しないので、使わないときはヘッドセットハンガーなどにかけるのがおすすめ。
G431について詳しく知りたい方は、以下のレビューもあわせてご覧ください。
7.1chサラウンドサウンド
PRO Xヘッドセットは7.1chのサラウンドサウンドに対応。
米国のDTS社が開発したバーチャルサラウンド技術の最新版、DTS HEADPHONE:X 2.0が使われています。
さらに無料で使える専用ソフトウェアLogicool G HUBを使えば、細かい設定も可能。
左右からの音を聞こえやすくしたり、前方からの音に重点を置いたり、ゲームやプレイスタイルに合わせてチューニングできます。
ゲーム単位で設定を保存できるので、お気に入りの設定を見つけておけば、ゲームを変えるたびに設定をいじる必要がありません。
細かい設定が面倒くさい方は、最初から登録されているFPSゲーム用のプリセットがおすすめです。
プロの設定も利用できる
Logicool G HUBを使えば、世界で活躍するプロゲーマーのオーディオ設定をダウンロードできます。
プロの設定に自分なりのカスタマイズも加えられるほか、サウンドカードに設定を保存可能。
パソコンが変わっても、今までの設定のままゲームをプレイできます。
サラウンドサウンドはLogicool G HUBをインストールしたPCでしか使えません。
BLUE VO!CEに対応
PRO Xヘッドセットはリアルタイム音声フィルターBLUE VO!CEにも対応。
ノイズリダクションをはじめ、プロレベルのボイスサウンドを手軽に実現できます。
Blue VO!CEを使うとマイクの音質がどれくらい変わるのか、5つの設定でテストしてみました。
15秒の動画なので、実際に聞いてみてください。
こだわりがなければ「Broadcaster 1」や「Broadcaster 2」でいいと思います。
個性を出したいなら「AMラジオ」も面白いですね。
オーディオ設定と同じく、プロゲーマーのマイク設定をダウンロードして使うことも可能です。
ゲーム実況や動画配信で自分の声にこだわりたい方は、BLUE VO!CEでお気に入りの設定を見つましょう。
Blue VO!CEについて詳しく知りたい方は、公式サイトの説明もあわせてご覧ください。
各種人気ゲームでテストした結果
ここからは実際に各種ゲームでPRO Xヘッドセットを使用した感想をまとめていきます。
先に結論をお伝えしておくと、ゲームのジャンルを問わず活躍する素晴らしいヘッドセットだと感じました。
FPSゲーム、アクションゲームはPCでプレイした感想です。音の聞こえ方は個人差があるので、あくまで参考程度にお考え下さい。
FPSゲーム
まずは足音や銃声など、音の聞き分けが勝敗に直結するFPSゲームについて。
細かい音までクリアに聞こえるため、音の位置をより正確につかめるようになったように感じます。
左右の聞き分けや距離感はもちろん、上下のちがいもわかりやすいです。
ただし、ゲームに合わせたイコライザーのカスタマイズは必須だと感じました。
たとえばApex Legendsとレインボーシックスシージ(R6S)では、音の質が大きく異なります。
筆者個人の感覚だとApexは中~高音重視、R6Sでは低音を重視したほうがよさそう。
CoD:MWやPUBGなども、プレイスタイルに合わせてイコライザーの設定を変えるのがおすすめ。
PRO Xヘッドセットはゲーム単位でイコライザーの設定を保存できるので、お気に入りの設定を見つけておけば、ゲームを変えるたびに設定をいじる必要がないのも便利です。
自分に合った音を見つけていくのも楽しいので、じっくりいじってみてください。
アクションゲーム
モンスターハンターワールド:アイスボーンやSEKIROでもPRO Xヘッドセットを使ってみました。
アクションゲームはテレビやモニターなどのスピーカーでプレイする方も多く、FPSゲームと比べて音質が軽視されがち。
ただ、ヘッドセットを使うとゲームへの没入感が確実に数段階アップします。
今回、モンハンワールドをプレイしていて、ロード中もかすかな環境音が流れていることに初めて気が付きました。
サラウンドサウンドを有効にするとモンスターの咆哮も迫力がグンと上がりますし、スピーカーでは聞き取れなかった音がバンバン耳に入ってきて、ちょっと騒がしく感じるほど。
まるでその場にいるような感覚を味わえます。
SEKIROも刀をはじいたときの音や、忍殺を決めたときの効果音などに重厚感がアップしますが、モンハンワールドほどの感動はありませんでした。
いずれもプレイそのものに影響はないものの、今まで以上にゲームを楽しめるようになるのは間違いありません。
スマホゲーム
ケーブルを差し替えて、スマホゲームでもPRO Xヘッドセットを試してみました。
付属のUSBサウンドカードは使えないので、ケーブルをスマホに直刺しです。
筆者は普段、1万円くらいで買ったワイヤレスイヤホンを使っていたのですが、驚くほど音のクオリティが上がりました。
PUBG MOBILEは足音や銃声の位置が抜群につかみやすくなりますし、デレステのような音ゲーも高音質で楽曲を楽しめます。
スマホゲームはイヤホンを使う方がほとんどと思いますが、PUBG MOBILEで征服者を目指しているようなガチ勢の方にはヘッドセットがおすすめ。
デレステガチ勢の方も、ぜひヘッドセットでMVを見てほしい。
スマホゲームでも使えるサウンドカードをはさめば、もっとゲームに合った音を作れそうです。
満足度抜群のゲーミングヘッドセット
PRO Xヘッドセットで各種ゲームをプレイしてみましたが、見た目と価格に見合ったクオリティだと感じました。
ワイヤレスで使えないという点はあるものの、長時間装着しても圧迫感は少なく、クリアな音で定位感もばっちり。
音の聞こえ方やマイク設定は細かくチューニングできるので、FPSゲーム・ガチ勢の方はもちろん、ゲーム実況や動画配信に力を入れている方におすすめです。
ゲームの音に妥協したくない方は、Logicool GのPRO Xゲーミングヘッドセットを候補に入れてみてはいかがでしょうか。