2022年9月30日19時に販売解禁となったRyzen 7000シリーズ。
グローバルでは9月27日より発売されていたようですが、どういう事情なのか日本では少し遅れての発売となりました。
CPUとマザーボート単体での販売はもちろん、BTOパソコンでも最新パーツ搭載モデルの販売がスタートしています。
Ryzen 7000シリーズの主なスペック
記事執筆時点で販売が予定されているCPUのスペックを整理すると以下の通り。
CPU | Ryzen 9 7950X | Ryzen 9 7900X | Ryzen 7 7700X | Ryzen 5 7600X |
---|---|---|---|---|
コア/スレッド | 16/32 | 12/24 | 8/16 | 6/12 |
クロック(Pコア) | 4.5GHz~ 5.7GHz | 4.7GHz~ 5.6GHz | 4.5GHz~ 5.4GHz | 4.7GHz~ 5.3GHz |
L3キャッシュ | 64MB | 32MB | ||
TDP | 170W | 105W |
今までの「X」シリーズは内蔵GPU非搭載でしたが、7000シリーズからすべてのモデルに内蔵GPUを搭載。
ただし「G」つきのAPUと比べると、内蔵GPUとしての性能は最低限のようです。
CPUのコア数やL3キャッシュは5000シリーズから据え置きのようですが、消費電力がアップしてDDR5に対応するなど、基本性能は着実に底上げされている模様。
Ryzen 5 7600Xの性能検証
Ryzen 5 7600XとRTX 3060の組み合わせでどの程度フレームレートを出せるのか、定番ゲームで検証した結果をまとめました。
最新CPUの性能が気になる方はぜひご覧ください。
おすすめのBTOパソコンメーカー
例年の動きを見ている限り、以下のPCショップやメーカーでは販売解禁と同時に最新CPU搭載モデルを販売します。
しかしながら記事更新時点でRyzen 7000シリーズを搭載したゲーミングPCを販売しているのは数社のみ。
- ドスパラ
- パソコン工房(予告のみ)
- パソコンショップセブン
- アーク など
ツクモやフロンティアで取り扱いがないのは少々異例に感じます。
G-TuneやHP、Lenovoなどは解禁日から少し日が経ってから最新パーツ搭載モデルを販売するパターンが多いです。
各社に動きがあり次第、随時このページを更新します。
ドスパラ
ドスパラではRyzen 7000シリーズを搭載したGALLERIAが解禁と同時に販売をスタートしています。
主なスペックと販売価格は以下の通り。
CPU | Ryzen 9 7900X | Ryzen 7 7700X | Ryzen 5 7600X |
---|---|---|---|
GPU | RTX 3080 | RTX 3070 | RTX 3060 |
メモリ | DDR5 16GB | ||
ストレージ | 1TB Gen4 NVMe SSD | ||
販売価格 | 419,980円~ | 339,980円~ | 279,980円~ |
X670Eチップセットのマザーボードをはじめ、簡易水冷CPUクーラーにDDR5メモリ、Gen4対応のストレージなど、豪華なパーツ構成ゆえに価格も高めです。
「2週間程度で出荷」とGALLERIAとしては納期がやや遅めという点に加え、筆者が確認した段階ではすでにRyzen 9 7900X搭載モデルが在庫切れになっていました。
在庫状況や納期は時期によって変動するため、最新情報はドスパラの公式サイトでご確認ください。
パソコン工房
LEVEL∞(レベルインフィニティ)を展開するパソコン工房では、記事更新時点で「近日発売予定」と予告のみ。
公開されているスペックは以下の通り。
CPU | Ryzen 9 7900X | Ryzen 7 7700X | Ryzen 5 7600X |
---|---|---|---|
GPU | RTX 3080 | RTX 3070 | RTX 3060 |
メモリ | DDR5 32GB | DDR5 16GB | |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
価格は公開されておらず、ストレージがGen4なのかどうかも不明です。
最新情報は公式サイトにてご確認ください。
パソコンショップセブン
パソコンショップセブンはRyzen 7000シリーズ搭載モデルのラインナップがとても豊富。
参考例として一部をピックアップしました。
CPU | Ryzen 9 7900X | Ryzen 7 7700X | Ryzen 5 7600X |
---|---|---|---|
GPU | RTX 3080 | RTX 3070 | RTX 3060 |
メモリ | DDR5 32GB | DDR5 16GB | |
ストレージ | 1TB Gen4 NVMe SSD 1TB HDD | 1TB NVMe SSD 1TB HDD | 500GB NVMe SSD |
販売価格 | 495,800円~ | 299,800円~ | 226,800円~ |
ケースや搭載パーツの組み合わせによって価格は大きく変動するため、参考程度にご覧ください。
OS無しモデルを選択できるのは、自作派の方にとっては大きな魅力です。
アーク
秋葉原の老舗PCショップ、ark(アーク)ではRyzen 9 7950XとRyzen 9 7900Xを搭載したハイエンドモデルが販売中。
価格やスペックはカスタマイズ次第ですが、参考例としてラインナップの一部をまとめました。
CPU | Ryzen 9 7950X | Ryzen 7 7900X | Ryzen 5 7700X |
---|---|---|---|
GPU | RTX 3080 | RTX 3070 | |
メモリ | DDR5 32GB | ||
ストレージ | 3TB Gen4 NVMe SSD | 2TB Gen4 NVMe SSD | 1TB Gen4 NVMe SSD |
販売価格 | 498,900円~ | 459,800円~ | 339,800円~ |
記事更新時点ではRyzen 5 7600Xを搭載したモデルは販売していない模様。
NZXTのH7 Eliteなど、市販の人気ケースを採用していることもあり、いずれもなかなかの高額です。
搭載パーツはもちろん、ケースのデザインにもこだわりたい方は検討してみてはいかがでしょうか。
BTOパソコン購入時に注意すべき点
Ryzen 7000シリーズ搭載モデルに限らず、ゲーミングPCを買うときは価格とスペック以外にも注目すべき点があります。
買ってから後悔することがないように、目を通しておいてください。
納品スピードのちがい
数あるBTOパソコンメーカーの中で、ドスパラは「最短翌日出荷」と納品スピードの速さが圧倒的。
しかしながら、最新パーツ搭載GALLERIAは出荷まで少し時間がかかることも多いです。
たとえばRTX 3080やRTX 3090が出てきたとき、出荷まで2週間以上かかるメーカーがほとんどでした。
メーカーやショップによって納期は異なるため、販売解禁後、各社の公式サイトでご確認ください。
分割手数料無料がお得
Ryzen 7000シリーズ搭載モデルはハイエンドクラスだと40万円を超えてくると思われます。
ほとんどのPCメーカーがJACCSやオリコなどのショッピングローンに対応していますが、分割手数料が無料なのは記事執筆時点で以下の数社のみ。
48回まで | ドスパラ パソコン工房 Lenovo ark など |
---|---|
36回まで | G-Tune HP サイコム など |
フロンティアやTSUKUMO、STORMなどは分割払いには対応しているものの、手数料が別途かかります。
分割手数料無料は期間限定のキャンペーンなので、最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。
また、ショッピングローンには審査があります。
希望すれば誰でも利用できる、というものではありません。
アフターサポートの差
アフターサポートの対応を比較すると、G-Tuneやドスパラは24時間365日対応ですが、フロンティアやTSUKUMO、STORMは限られた時間帯のみ。
筆者の知る限り、アフターサポートの充実ぶりはG-Tune(マウスコンピューター)が段違いです。
G-Tune | 24時間365日 電話やチャット、LINEによるサポート |
---|---|
ドスパラ | 24時間365日 電話によるサポート |
パソコン工房 | 24時間365日 電話によるサポート |
ark | 24時間365日 電話によるサポート |
フロンティア | 10:00~19:00 ※年末年始など指定休あり |
TSUKUMO | 月~金:11:00~19:00 土日祝:10:30~18:30 |
STORM | 10:00〜11:50、12:50〜18:00のみ 土日祝は対応不可 |
ゲーミングPCは夜間に利用する方も多く、万が一何かトラブルが起きたとき、すぐに相談できる相手がいるのはとても心強いです。
「多少のトラブルなら自力でどうにかできる!」
という方ならアフターサポートを重視して選ぶ必要はないでしょう。
性能は良くても人気は伸びづらいか
Ryzen 7000シリーズはソケットがAM4からAM5に進化し、メモリもDDR5のみに対応。
マザーボードとメモリも新しくする必要があるため、自作PCのアップデートを考えている方には少々出費がかさむことになります。
B650チップセットの低価格帯マザーボードが登場してくると、もう少しBTOパソコンも買いやすくなるかと期待していましたが、今のところ変化はなさそうです。
最新パーツにこだわらず、コストパフォーマンスを重視するなら、Ryzen 5000シリーズを選んだほうがいいかもしれません。
何を優先してゲーミングPCを選ぶかは、じっくり悩んで判断してください。