基礎知識

ゲーミングPCは何年使える?寿命と対策を解説

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ゲーミングPCの寿命

ゲーミングPCは高い買い物だからこそ、長く使えるかどうかは重要なポイントです。

このページでは、ゲーミングPC購入前に知っておきたい寿命についての基礎知識を解説しています。

何年使えるか不安に感じている方は、ぜひじっくりご覧ください。

ゲーミングPCの寿命の考え方

GALLERIA ZA7R-R38

ゲーミングPCの寿命は一般的に3~5年程度といわれますが、実際のところは使い方や運に大きく左右されます。

どれだけ大切に扱っていても、突然画面が映らなくなるようなこともあるため、一概には判断ができません。

まずはゲーミングPCの寿命を考えるうえで、参考になる情報をお伝えします。

グラボの寿命

グラフィックカード

ゲーミングPCの性能を大きく左右するのがグラフィックカード。

Steamは定期的にユーザーのハードウェアデータを調査していて、さまざまなランキングを公開しています。

たとえば記事執筆時点(2021年10月)のグラボ使用率BEST5は以下の通り。

人気グラボランキング
  1. GeForce GTX 1060(8.39%)
  2. GeForce GTX 1050 Ti(5.98%)
  3. GeForce GTX 1650(5.80%)
  4. GeForce RTX 2060(5.40%)
  5. GeForce GTX 1050(3.33%)

1位のGTX 1060は、2016年7月に発売されたミドルクラスのグラボ。

5年以上経った今でも、全体の約8%もの人が使っているようです。

最新ゲームを最高画質でヌルヌル動かすのはさすがに厳しいと思われますが、画質や解像度にこだわらなければ十分遊べるということでしょう。

ただし、あくまでGTX 1060を使っている人が今も多いというだけで、どのグラボも5年以上使えるというわけではありません。

運が悪いと1年ちょっとで壊れてしまうこともあるでしょう。

Steamのハードウェア調査は全世界が対象で、言語で日本語を選択しているのは全体の2%しかいません。

メーカーの延長保証

ゲーミングPCを販売するメーカーのほとんどは、有料オプションで保証期間を延長できます。

主要メーカーの延長保証サービスをまとめると以下の通り。

主要メーカーの延長保証
最大5年ドスパラ
Dell
最大4年パソコン工房
Lenovo
最大3年G-Tune
TSUKUMO
フロンティア
HP
サイコム
ark
パソコンショップセブン

各社のサービス内容から察するに、少なくとも購入から3年は問題なく使えると考えてよさそうです。

5年以上使えれば万々歳といったところでしょうか。

故障やトラブルが心配な方には延長保証の追加をおすすめしますが、保証期間が長くなるほど追加費用も高くなるので、予算に合わせて判断してください。

延長保証の費用や保証範囲はメーカーによって異なります。各社の公式サイトで規約をよく確認してください。

ゲーミングPCが壊れる原因と対策

ケース内部

そもそもゲーミングPCはなぜ壊れるのでしょうか。

ここからは故障原因と主な対策について解説します。

水没や物理的な破損

ゲーミングPCにとって致命的なのが、水没と物理的な故障。

PCの上に飲み物をこぼしてしまったり、カバンの中に入れていたゲーミングノートが雨で濡れてしまうと、高い確率で壊れます。

ほかにも高いところからPCを落としてしまい、物理的に破損することも。

水没は運が良ければ復活することもありますが、物理的な破損はパーツ交換が必要になりますし、最悪の場合、買い替えるしかありません。

デスクトップは転倒しない安全な場所に設置し、ゲーミングノートを持ち運ぶときはPCケースに入れて衝撃や水から守ることが大切です。

ゲーム中に水分を補給するときは、倒れにくいマグカップを使うなど工夫しましょう。

パーツ単位の故障

メモリ

いわゆる自然故障とされる故障は、CPUとメモリ、マザーボードや電源など、いずれかのパーツが経年劣化でトラブルを引き起こしている可能性が高いです。

筆者の経験だと、グラボが映像を吐き出せなくなったり、簡易水冷タイプのCPUクーラーがダメになった(CPUを冷やせなくなった)ことがあります。

パーツ単位の自然故障なら該当パーツを交換するだけで解決するため、出費を最小限に抑えられる可能性が高いです。

ただし、どのパーツにトラブルが起きているかを正確に調べるには、予備パーツで検証する必要があったり、少々難易度が高いのも事実。

自然故障は保証範囲に含まれることが多いため、知識やスキルに自信がない方は、延長保証に加入しておいたほうが安心です。

長寿命ゲーミングPCの選び方

「せっかく買うなら、少しでも長く使えるゲーミングPCが欲しい!」

と誰もが考えることでしょう。

ここからは寿命の長さにこだわってゲーミングPCを選ぶときのポイントについて解説します。

ノートよりデスクトップ

ゲーミングノート

少しでも長く使いたいなら、ゲーミングノートよりデスクトップがおすすめです。

ゲーミングノートは構造上、どうしてもケース内部に熱がたまりやすく、交換できるパーツも限られています。

筆者が以前使用していたゲーミングノートは、冷却ファンの故障で常に異音が発生していました。

「仕事や家庭の都合でデスクトップはNG」

という方も多いですが、長寿命という点で選ぶなら断然デスクトップです。

注文時にカスタマイズできるパーツも、ノートよりデスクトップのほうが多いです。

メンテナンスもしやすい

デスクトップ

デスクトップはメンテナンスのしやすさもメリットのひとつ。

数年単位でパーツを交換しながら大切に使っていけば、10年以上使い続けることも不可能ではないでしょう。

注意したいのがケース内部のホコリ。

ファンが回って部屋の空気を吸い込むため、数ヶ月も経つとホコリがたまっています。

ブロアーやエアダスターでホコリを飛ばすなど、定期的に掃除をすることが大切です。

ホコリがたまっていると、ファンの冷却性能が落ちます。

冷却パーツをケチらない

Noctua NH-D15

パーツが故障する原因のひとつは熱です。

ゲーミングPCはどうしても熱を発生するため、毎日何時間もゲームをするような方はとくに、冷却パーツにお金をかけましょう。

基本的に冷却パーツは大きいものほど冷えやすく、回転音も静かです。

ケースファンは120mmより140mm、CPUクーラーもシングルファンよりツインファンのほうが冷えます。

コンパクトなケースは搭載できるパーツに限界があるため、設置場所さえ問題なければ、大きいケースを選ぶことをおすすめします。

簡易水冷CPUクーラーは寿命が短め

MSI MAG Core Liquid 240R

CPUクーラーは空冷より水冷のほうが冷えやすいものが多いです。

しかしながら簡易水冷タイプのCPUクーラーは寿命が2~3年といわれていて、空冷と比べて故障するリスクは高め。

筆者は経験したことがないものの、液漏れなどのトラブルが発生することもあるようです。

BTOパソコンのカスタマイズでCPUクーラーを簡易水冷にするときは、延長保証に加入しておいたほうが安心です。

電源にはお金をかけておく

コルセアの電源

電源はパソコンにとって心臓にあたるパーツ。

万が一電源にトラブルが起きると、マザーボードやCPU、グラボなど、ほかのパーツにまで被害が及んでしまう恐れがあります。

電源は変換効率によってグレードが分けられていて、それぞれのちがいを表にまとめると以下の通り。

80PLUS 変換効率のちがい
負荷率20%50%100%
STANDARD80%80%80%
BRONZE82%85%82%
SILVER85%88%85%
GOLD87%90%87%
PLATINUM90%92%89%
TITANIUM92%94%90%

グレードが高いほど変換効率が高く、無駄な電力消費を抑えられるため省エネで、発熱も防げるというメリットがあります。

少しでも長く、安全にゲーミングPCを使いたいなら、電源にはお金をかけておくのがおすすめ。

秋葉原のツクモでアドバイスをもらったところ、「オーバークロックをしないなら、80PLUS GOLDで十分」とのことです。

80PLUSはあくまで変換効率のちがいです。TITANIUMを選んだからといって、絶対に壊れない、というわけではありません。

大切に扱っても最後は運次第

G-Tune HM-B

ゲーミングPCの寿命は運に左右されるところが多く、いつ何が起こるかは誰にもわかりません。

こまめにメンテナンスをして、パーツにお金をかけていても、ある日突然壊れてしまうこともあります。

ある程度の知識とスキルがあれば、何かトラブルが起きても故障原因を特定して、自身で解決できることでしょう。

パソコンに苦手意識がある方は、予算と相談しながら、延長保証への加入を検討してみてください。

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