Logicool G 公認サポーターとしてのレビュー第7弾、ゲーミングキーボードのG913-TKLを提供いただきました。
世界中から待ち望まれていた薄型ゲーミングキーボード、G913のテンキーレス版です。
Amazonでの予約価格は27,500円と、数あるゲーミングキーボードの中でもトップクラスの高額っぷり。
価格に見合う価値を感じられるのか、テンキーレスになって何が変わったのか、じっくりご紹介します。
ゲームはもちろん幅広い用途で活躍するテンキーレスキーボードを探している方は、ぜひご覧ください。
Logicool G913-TKLの特徴
G913-TKLの特徴を整理すると以下の通り。
テンキーレスで薄型コンパクト
長持ちバッテリーで手間いらず
打鍵感抜群のメカニカルスイッチ
LIGHTSPEEDワイヤレスに対応
販売価格が27,500円と高い
公式のプロモーション動画はこちら。
動画の概要欄にはG915 TKLと表記されていますが、日本ではG913、海外ではG915という商品名で展開されています。
スペックや本体デザインなど、順にご紹介します。
基本的なスペック
G913-TKLの基本的なスペックを表にまとめました。
寸法 | 368×150×22mm |
---|---|
重量 | 810g(ケーブル除く) |
アクチュエーションポイント | 1.5mm |
押下圧 | 50g |
キーストローク | 2.7mm |
バッテリー駆動時間 | 40時間(輝度100%) |
保証 | 2年間無償保証 |
記事執筆時点のAmazonの価格は27,500円(税込)。
G913はバッテリー駆動時間が30時間(輝度100%)でしたが、10時間も長持ちするようになりました。
キーが少なくなって、バックライトで消費する電力が減ったためと思われます。
主な付属品は以下の通り。
ケーブルや延長アダプターはG913と同じものと思われますが、レシーバーは一目で見分けることが可能。
G913とG913-TKLを2台とも所有する人は少数派と思いますが、間違える心配がないので便利です。
外観・デザイン
G913とほぼ変わらない、ヘアライン加工の施された高級感のあるデザイン。
うっすらと青みがかったアルミボディはとてもカッコいいです。
ずっしりと程よい重みも所要欲を刺激してくれます。
G913と大きさを比較してみると、単純にテンキーをカットしただけではない、ということがわかります。
マクロなどの登録に便利なGキーをはじめ、プロファイルの切り替えに便利だったMキーもなくなりました。
音量ホイールも横幅が短縮。
どの機能を残してテンキーレス版として販売するか、開発側ではいろいろと試行錯誤があったそうです。
同じくテンキーレスのPRO Xとも比べてみました。
横幅やキーの配置はほぼ同じですが、側面から見ると分厚さが大きく異なります。
G913-TKLは高さが22mmしかないため、パームレストを使わずとも快適に長時間タイピングが可能。
G913の薄さに慣れてしまうと、従来のメカニカルキーボードには戻れなくなるほど快適です。
底面を見てみると、G913にはなかったレシーバーの収納スペースが用意されていました。
据え置きで使う方には不要な機能ですが、キーボードを持ち運ぶ際の紛失防止に役立ちます。
レシーバーをなくしたらG913本来の実力を発揮できなくなりますから、きっとユーザーからの要望が多かったのでしょう。
パソコンと接続するためのUSBポートや電源ボタンは本体上部にあります。
電源をONにするとバックライトも発光。
専用ソフトウェア(G HUB)を使わずとも、ライティングボタン+数字キー、カーソルキーでバックライトの発光パターンや明るさを変えられます。
専用メディアコントロール
本体右上にはアルミ製の音量ホイールと独立したメディアコントロール用のボタンが搭載されています。
ゲームの音量はもちろん、仕事中に聞いているBGMなども手元で簡単に調整可能。
電話がかかってきたときなど、パソコンの音をワンタッチで消せるのも便利です。
角度を3段階に調整可能
G913-TKLは角度を3段階で調整できます。
好みに合わせて角度を選びましょう。
選べるキースイッチ
G913-TKLのスイッチは3種類から選択可能。
筆者はG913と同じく、打鍵感の気持ちよいタクタイル(茶軸)を選びました。
それぞれの特徴は以下の通り。
GLタクタイル (茶軸) | 優しい打鍵感による適度な触覚フィードバック FPSゲーミングに理想的 |
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GLクリッキー (青軸) | 耳に聞こえるクリック音と触覚フィードバック 「クリッキー」な感触を好むユーザーに理想的 |
GLリニア (赤軸) | 完全にスムーズなキーストローク MMOやアクションゲームに理想的 |
スイッチのちがいは文字を読むだけではわかりづらいので、家電量販店やPCショップで実機を触ってみるのがおすすめ。
タクタイルのキータイプ音を10秒の動画にまとめてみました。
ちなみに、Logicool Gがスポンサー契約しているプロゲーミングチーム、JUPITERのLaz選手はリニア(赤軸)を使っているそうです。
「G913-TKL」は薄型で反応が早く、手への負担が少ないと感じました。洗練された省スペースデザインなうえワイヤレスで、取り回しもしやすいです。僕のようなFPSプレイヤーにとって嬉しい機能が詰まっています!
プレスリリース – Logicool
(一番人気がないのはクリッキーらしいです・・・)
Logicoolが独自開発しているキースイッチについて詳しく知りたい方は、公式サイトの解説ページをご覧ください。
指紋が付きにくいキーキャップ
キーキャップはオレオフォビックコーティングが施されているため、指紋などの汚れが目立ちにくい仕様。
オレオフォビックとは油をはじくという意味で、撥油(はつゆ)加工ともいわれます。
キーキャップの質感もサラサラで、少し触っただけで安物のキーボードではないと実感できます。
かな文字は印字されていませんが、3万円近いキーボードを買う方には必要ないでしょう。
LIGHTSPEEDに対応
G913-TKLはLogicoolの強みである、超高速ワイヤレス通信「LIGHTSPEED」に対応。
LIGHTSPEEDとは最大1ms(1,000Hz)で通信可能な技術で、有線と変わらない感覚で操作できます。
人気ゲーミングマウスのPRO ワイヤレスをはじめ、G903h、G502WLなどにもLIGHTSPEEDは搭載されており、性能はお墨付き。
複雑な設定なども一切不要。
付属のレシーバーをパソコンにつなげるだけで、遅延のない快適な環境が手に入ります。
Bluetoothに切り替えも可能
Bluetooth接続にワンタッチで切り替えられるのもG913-TKLの特徴。
2台以上のパソコンを同時に操作する人は少ないと思いますが、タブレットやサブPCをちょっと動かしたいときに重宝します。
ただし、1msの超高速通信に対応しているのはLIGHTSPEEDだけなので、Bluetoothでゲームをプレイするのはおすすめしません。
長持ちバッテリー
G913-TKLのバッテリーは、バックライトの輝度100%(フル発光状態)で最大40時間持つとされています。
キーが減ったとはいえ、G913からさらにバッテリーが長持ちするようになったのは純粋にすごい。
筆者は暗めのバックライトで使用していますが、少なくとも1週間以上バッテリーが持っています。
使い方次第ではあるものの、G913はフル充電すれば余裕で1ヵ月以上使えていたので、G913-TKLも月1~2回の充電で済みそうです。
G HUBによるカスタマイズ
G913-TKLはLogicoolの専用ソフトウェア「G HUB」に対応。
ライティングやマクロの設定など、プレイスタイルに合わせて細かくカスタマイズ可能。
プロファイルも最大3つまで保存できます。
RGBライティング
G913-TKLのバックライトは1,680万色に対応。
しっとり光らせることもできれば、騒がしいアニメーションにも設定できます。
オリジナルの発光パターンも作れますが、あらかじめ登録されているプリセットから選ぶだけでも十分楽しめます。
FPSゲームで多用するWASDキーだけ色を変えたり、WASDキーだけ発光させることも可能。
Apex Legendsで遊ぶときは赤色、PUBGは黄色など、ゲーム単位で発光パターンを変えることもできます。
お気に入りのライティングを見つけてみてください。
LIGHTSYNC対応製品と同期可能
LIGHTSYNCに対応したLogicool G製品をお持ちなら、G913-TKLと発光パターンを同期できます。
今回はG903hとライティング設定を同期させてみました。
バラバラに光るより、統一感のある光り方をしたほうがカッコいいです。
バッテリーセーブ機能も充実
デフォルトの状態だと、バッテリー残量が減ってくると赤色のバックライトが呼吸点灯するようになっています。
1分間放置でバックライトを弱めに、5分で完全にOFFという設定もできるので、設定をうまくカスタマイズしましょう。
ゲームモード
ゲーミングキーボードではおなじみになってきた、Windowsキーなどを無効にできるゲームモードも搭載。
ゲーム中にどのキーを無効にするかは、Logicool G HUBで細かく設定可能。
ゲームモードのON/OFFは本体左上にあるボタンで切り替え可能。
FPSゲームは誤操作が敗北に直結するので、大切な試合でミスが起きないように、事前にゲームモードをONにしておきましょう。
マクロ設定
ファンクションキー(F1~F12)にマクロの登録も可能。
FPSゲームでマクロを使う場面はほとんどありませんが、MMOやMOBAを主にプレイしている方には重宝します。
DiscordやOBSの各種アクションも設定できるため、ゲーム中にボイスチャットを多用する方やゲーム実況を配信している方にも便利です。
ゲームのプレイスタイルに合わせて、最適な設定を見つけてみてください。
G913-TKLを使用した感想
ここからはゲームや事務作業などで、実際にG913-TKLを使用した感想についてまとめていきます。
先に結論をお伝えしておくと、筆者にとってベストなキーボードと呼べるくらい気に入りました。
FPS・TPSゲーム
Apex Legendsやフォートナイト、VALORANTなどで使用してみましたが、猛烈に使いやすいです。
テンキーレスになったことで机が広く使えますし、軽い力でタイプできるので指が疲れにくい。
PRO Xキーボードも決して悪くないのですが、G913-TKLはタイピングの気持ちよさが段違い。
G913-TKLはNキーロールオーバーについて明確な記載がありませんが、FPSゲームの操作で違和感を感じる場面は一切なし。
複数キーの同時押しも的確に認識してくれます。
ただ、MMOやMOBAがメインの方だと、Gキーに各種マクロを設定できるG913のほうが便利かもしれません。
FPSやTPSで遊ぶことが多いなら、G931-TKLを強くおすすめします。
ゲーム以外の用途
普段の事務仕事でもG913-TKLを使用していますが、パームレストなしでスムーズにタイピングできるのが気持ちいいです。
コーヒーやスマホ、フィギュアなどをキーボードの近くに置きたい筆者としては、ワイヤレスで操作できることはこの上なく快適。
BGMをキーボード上で簡単にコントロールできる点も気に入っています。
ビジネス用途の高級キーボードといえば、静電容量無接点方式を採用したリアルフォースやHHKBなどが有名です。
G913-TKLは打鍵感の味付けが少々異なるものの、タイピングの気持ちよさという点では十分肩を並べられると感じました。
「ゲームも仕事も、どちらの環境も妥協したくない!」
という方にとって、G913-TKLはベストな選択肢となりそうです。
Excelでの作業など、数字を打ち込む頻度が高い方はテンキーありのG913を買ったほうが便利だと思います。
ゲーミングキーボードの到達点
レビューのまとめとして、もう一度G913-TKLの特徴をおさらいします。
テンキーレスで薄型コンパクト
長持ちバッテリーで手間いらず
打鍵感抜群のメカニカルスイッチ
LIGHTSPEEDワイヤレスに対応
販売価格が27,500円と高い
提供いただいたものを手放しでほめることは極力したくないのですが、価格の高さ以外、弱点と呼べるところがまったくありません。
単にG913からテンキーを取り除いただけではなく、レシーバーの収納スペースが用意されているなど、ユーザーの声を取り入れて堅実にアップデートされているのが素晴らしい。
ここまで完成度の高いキーボードを作ってしまったら、この先の商品展開が大変だろうな・・・と心配になるほど気に入りました。
幅広い用途で活躍する、極上のゲーミングキーボードを探しているなら、G913-TKLがおすすめです。