ゲーマー国勢調査 2024-2025(回答数:14,290名)にて「ゲーミングPC 満足度」と「ゲーミングPC 推奨度」で1位をW受賞したサイコム。
今回は受賞を記念してリリースされた数量限定モデル、G-Master Velox Campio Edition 2025をお借りしました。
機材貸出元:株式会社サイコム
カスタマイズの豊富さは言わずもがな、ゲーミングデバイスが標準で付属するほか、通常1年の保証期間も標準で3年に無償アップグレード。
メモリやストレージはもちろん、グラボやマザーボードまでこだわり抜いたBTOパソコンを探している方は、ぜひご覧ください。
G-Master Velox Campio Edition 2025の概要

今回お借りした製品の特徴をまとめると以下の通り。
通常1年の保証期間が標準3年と安心
ゲーミングデバイスもセットで付属
コスパ重視の構成にカスタムも可能
拡張性が高く後々の改造もしやすい
選択肢が多すぎて初心者の方は迷う
100台限定のため無くなり次第終了
基本的なスペックから搭載されている内部パーツ、実際に人気ゲームを動かして計測したフレームレートまで、順に詳しくご説明します。
スペック
まず標準仕様のパーツ構成と価格がこちら。
OS | Windows 11 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Ryzen 7 9700X |
GPU | GeForce RTX5070 |
メモリ | DDR5-5600 32GB(16GBx2) |
ストレージ | 2TB NVMe SSD Gen4 |
販売価格 ※税・送料込 | 298,000円 |
基本的なスペックだけで他社と比較すると高く見えるかもしれませんが、サイコムはカスタマイズの柔軟性の高さが大きな魅力。
今回はコストパフォーマンス重視の構成にカスタマイズしたモデルをお借りしました。
OS | Windows 11 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Ryzen 5 9600 |
GPU | Radeon RX 9060 |
メモリ | DDR5-5600 32GB(16GBx2) |
ストレージ | 2TB NVMe SSD Gen4 |
販売価格 ※税・送料込 | 222,720円 |
メモリとストレージはそのままで、CPUとGPUをダウングレード。
グラボはBTO専売のRadeon RX 9060を選択しています。


CPUやグラボはもちろん、マザーボードにストレージまで、予算や用途に合わせて細かく選択が可能。
ある程度PCパーツの知識は求められるものの、こだわりの1台にカスタマイズ可能です。
価格や納期、在庫状況は時期によって変動します。最新情報は公式サイトにてご確認ください。
マウスやキーボードが付属
本製品にはサイコムオリジナルのゲーミングデバイス3点セットが付属。

まずは赤軸のメカニカルキースイッチを搭載したフルサイズキーボード。

RGBライティングはショートカットキーでOFFにしたり、発光パターンの変更が可能。
詳しい操作方法は公式サイトで配布されているPDFのマニュアルを参照ください。

マウスパッドと有線の光学式ゲーミングマウスも付属。
マウスパッドはサイズが小さめなので、FPSゲームを本格的にやりこむ方だとやや使いづらいかもしれません。

マウスもRGBライティングに対応。
公式サイトで配布されている専用ソフトウェアをインストールすることで、ライティングのカスタマイズはもちろん、DPIやポーリングレートなどの変更も可能です。

ゲーミングデバイスとしてのスペックは控えめですが、はじめてゲーミングPCを買う方には便利なセットです。
期間限定のクーポンがお得
サイコムのゲーミングPCがお得に買える割引クーポンをもらいました。
パソコンの構成を問わず、BTOの全製品で一律3,000円OFF(税込)が適用。
クーポンコードや使い方は以下の記事にまとめているので、ぜひご活用ください。

ケース外観

ケースはFractal Designの定番モデル、Pop Silent White TG Clear Tintを採用。
カラバリでブラックも選べます。
CPUクーラーの高さは最大170mmまで、グラボの横幅は最大38cmまで搭載可能と、後々のアップグレードもしやすい構造です。
ただし光学ドライブは搭載できないため、必要な方は外付けで代用する必要があります。


仕様上の寸法は高さ454mm、奥行き473.5mm、横幅215mm。
ミドルタワーとしては標準的な大きさです。
正面から見て左側は3mm厚の強化ガラスパネルが標準で搭載されます。


本製品は通常だとオプション扱いのLEDストリップ(2本)も標準搭載。
光らせたくない方はカスタマイズでLEDストリップを「なし」にすることで少し安く購入可能です。

RGBライティングはASRockの制御ソフト「Polychrome RGB」から柔軟に変更が可能。
色や明るさ、エフェクトのスピードなど、細かく指定できます。
搭載するマザーボードのメーカーによって使用する制御ソフトは異なります。


ケース下側にはちょっとした小物を収納できるスペースが用意されています。
カバーはマグネット式で簡単に脱着が可能。
CPUグリスやSATAケーブルなど、細かいPCパーツなどを収納しておけば紛失する心配がありません。


底面の防塵フィルターは便利なスライド式。
写真のようにケースを寝かさなくとも、フィルターを取り外して掃除が可能。
ケースを床に設置するとほこりを吸い込みやすい箇所なので、数か月に1回くらいは掃除することをおすすめします。
インターフェイス

電源ボタンなどはケース天面にあります。
- USB 3.1 Gen 2 Type-C ×1
- USB 3.0 Type-A ×2
- マイク ×1
- ヘッドホン ×1
- 電源
天面のType-Cポートは、メーカー純正オプションのUSB-Cアップグレードキットを搭載。
最大10Gbps(理論値)のデータ転送が可能です。

背面側の入出力端子もなかなか充実。
- 1 x USB 3.2 Gen 2 (10Gb/s) (Type-C)
- 1 x USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) (Type-C) DP Alt mode対応
- 4 x USB 3.2 Gen 1 (5Gbps) (Type-A)
- 6 x USB 2.0 (Type-A)
- 1 x 2.5Gbps LAN
- 1 x HDMI 2.1b
- 2 x DisplayPort 2.1a
天面のUSBポートと合わせて、Type-Cが3つも使えるのは便利です。
Wi-Fi 6EやBluetooth 5.2にも対応。
追加オプション無しで無線LANが利用可能です。

グラボがRadeon RX 9060の場合、映像出力端子が3つとなるため、4画面での運用を考えている方は要注意です。
ケース内部

ケース内部はご覧の通り。

光るパーツが少なめでケーブルが多くないというのもありますが、裏配線もすっきりと整理されています。

正面から見て右側のサイドパネルは、内側に吸音フォームが貼ってある静音仕様。

天面の内側も同様の構造になっていて、高負荷時も静かに作業がしたい方には大きな魅力です。


バラしやすくまとめられているケーブルと、きっちり固定されているケーブルがあり、配線整理への強いこだわりを感じます。
サイコムでは単に見た目をきれいにするだけでなく、後々の改造も見据えて各種ケーブルを整えているのがポイント。


マザーボードやCPUクーラーなどの余剰パーツはアクセサリーボックスにまとめて同梱。
たとえばHDDを増設したいと思ったとき、SATAケーブルを別途購入する必要がありません。
自分でいろいろいじりたい方にはとても便利です。
Wi-Fiアンテナもきれいにパッケージングされていました。


ケースファンは前面に120mm ×2、背面に120mm ×1。
ケースに標準で付属するファンと思われます。
マザーボード

マザーボードはASRock B850 Pro-A WiFiを標準搭載。
黒い基板のミドルモデルで、電源周りの構成は14+2+1(80A)と必要十分。

M.2 SSDの空きスロットは3つ(Gen4×2、Gen3×1)、SATAも4ポートと拡張性も申し分なし。

PCIe 4.0 x16スロット(x4モード) も1つ確認。
実際に試してはいませんが、内蔵タイプのキャプチャーボードなどもグラボとの干渉を気にすることなく増設できそうです。
CPU-Zで読み取った情報は以下の通り。

用途がゲームメインなら標準仕様のままで問題ない方がほとんどだと思いますが、X870やX870Eのチップセットを搭載したハイスペックモデルにカスタマイズも可能。

マザーボードを変更できないBTOメーカーが圧倒的に多い中、予算や用途に合わせてマザーボードを選べるのもサイコムの強みです。
CPUクーラー

CPUクーラーはNoctuaのNH-U12S redux。
グリスには同社のNT-H1が塗布済み。
140mmファンを搭載したハイエンド空冷のNH-D15 G2をはじめ、サイコムオリジナルの簡易水冷へのカスタマイズも可能です。
グラフィックカード

標準仕様ではGeForce RTX 5070が搭載されますが、今回はBTO専売のRadeon RX 9060にカスタマイズ。
ASRock製のツインファンタイプが採用されているようです。
グラボはカスタマイズの選択肢がとても多いため、予算や用途に合わせてじっくり悩んで判断してください。
メモリ

メモリはヒートスプレッダ非搭載のシンプルなものが2枚。
CPU-Zで読み取った情報によると、Micronのチップを搭載した製品が採用されているようです。


大多数の方は32GBあれば問題ないと思われますが、最大64GB(32GB×2)までカスタマイズも可能です。
ストレージ

M.2 SSDはヒートシンクで隠れて姿が見えませんが、CrucialのP310 2TBを標準搭載。
CrystalDiskInfoで読み取った情報は以下の通り。

2TBも必要ない、という方は容量を1TBにダウングレードすれば、もう少し予算を抑えられます。
また、注文時のカスタマイズで最大3台までストレージを増設可能。


2.5in ×2、3.5in ×2のシャドウベイも用意されており、後々ストレージが足らなくなったときも、改造しながら長く使っていけるケースです。
電源

電源はCougarの750W(80PLUS BRONZE)を採用。
Radeon RX 9060の推奨電源容量は450Wと控えめで、750Wもあれば容量不足については一切心配無用です。
G-Master Velox Campio Edition 2025の性能

ここからは各種ベンチマークソフトを使用して、搭載パーツの性能を数値化していきます。
いずれも素人が計測したデータなので、あくまで参考程度にお考えください。
CINEBENCH R23

Ryzen 5 9600は今回はじめてさわりましたが、マルチコア、シングルコアともに9600Xからほんのり下がる程度。
それでも前世代の7600XやBTO専売の7500Fのスコアを上回っており、ミドルクラスCPUとしてはなかなか優秀です。
3D Mark

Radeon RX 9060のゲーム性能は、ライバルのRTX 5060とほぼ同レベル。
上位モデルのRX 9060 XTとはそこそこ差が開いています。
主にフルHDをターゲットとしたミドルクラスのグラボです。
Crystal Disk Mark

Gen4 SSDとしてはハイエンドクラスの転送速度です。
書き込みは若干速度が落ちているように見えるかもですが、体感できるほどの差はないため気にする必要はないでしょう。
一般的なSSD(SATA)やHDDと平均的な転送速度を比較すると、以下の通り。
NVMe M.2 SSD (Gen 5) | 10,000~15,000MB/s |
---|---|
NVMe M.2 SSD (Gen 4) | 4,000~7,000MB/s |
NVMe M.2 SSD (Gen 3) | 2,000~3,000MB/s |
SSD(SATA) | 550MB/s |
HDD | 120~160MB/s |
冷却性能
まずはCINEBENCH計測中(Multicore 10min)のCPU温度をチェック。

おおむね80度前後で安定しており、実用上はまったく問題ありません。

少し気になったのはゲームプレイ時。
モンハンワイルズのようにCPU、GPUともに負荷の高いゲームを動かすと、CPU温度が80度を超えることも。
GPU温度も70度を超えていました。

そこまで負荷が高くないゲームだと、CPUとGPUの温度はだいぶ落ち着きます。
どういうゲームをプレイするかで温度は大きく変わりますが、冷却性能にこだわるなら、CPUクーラーのカスタマイズを検討したほうが良いでしょう。
静音性
市販の騒音計(サンコー小型デジタル騒音計)を使用して、用途ごとの騒音を計測しました。

CPUの負荷がかかると多少の音が発生するものの、ゲームを動かすくらいならファンの音はほぼ気にならない程度。
静音に特化したモデルではありませんが、ミドルスペックのゲーミングPCとしてはとても静か。
ただアイドル時も完全に無音とはいえないため、静音にこだわる方は同社のSilent Masterシリーズをチェックしてみることをおすすめします。
筆者が使用している騒音計の目安は以下の通り。
60dB~ | 掃除機に匹敵するほどうるさい 遮音性の高いイヤホンやヘッドセットが必須 |
---|---|
50~60dB | 大多数の人がうるさく感じる イヤホンやヘッドセットの使用が必須 |
45~50dB | ファンの音がやや気になりはじめる イヤホンやヘッドセットの使用を推奨 |
40~45dB | ファンの音は聞こえるが不快ではない スピーカーでもゲームはプレイ可能 |
38~40dB | PCに耳を近づけると音が聞こえる程度 スピーカーでも快適にプレイが可能 |
PCゲームのフレームレート検証

まずは定番のFF14ベンチを解像度ごとに回してみました。
フルHD | 18,072 非常に快適 |
---|---|
WQHD | 11,380 とても快適 |
4K | 5,401 普通 |
4Kの判定は「普通」と、さすがにやや厳しい印象です。
フルHDはもちろん、WQHDまでなら問題なく遊べるでしょう。
そのほか定番ゲームのベンチマークも解像度ごとに回してみました。
フルHD | WQHD | 4K | |
---|---|---|---|
CoD:BO6 | 191fps | 152fps | 78fps |
アサクリシャドウズ | 62fps | 51fps | 37fps |
Cyberpunk 2077 | 130.47fps | 76.76fps | 35.86fps |
黒神話:悟空 | 64fps | 51fps | 30fps |
いずれもアップスケーリングはFSRのクオリティに設定、フレーム生成もONで計測した結果です。
CoD:BO6はRadeonと相性が良いこともあってか、4Kの極限画質でもそこそこ動かすことができそう。
Cyberpunk 2077は最高設定から一段階下げたレイトレーシング:ウルトラ、黒神話:悟空はレイトレOFFの最高画質でベンチマークを計測。
レイトレ対応の重いゲームは画質調整が必須ではあるものの、解像度がフルHDなら幅広いゲームを高画質で楽しめます。
フルHD | 145fps |
---|---|
WQHD | 110fps |
4K | 74fps |
モンハンワイルズはベンチマークではなく、隔ての砂漠でアルシュベルド討伐クエストを実際にプレイして平均値をまとめました。
高画質以上ではVRAM不足の警告が出るため中画質、FSR バランス、フレーム生成ON、レイトレOFFで計測。
フルHDなら高画質でもトラブルなく動かせましたが、モンハンのように極端にVRAM消費が激しいゲームでは画質にこだわらないほうが無難です。
フルHD | 101fps |
---|---|
WQHD | 73fps |
4K | 33fps |
BORDERLANDS 4は最高画質(バッドアス)から一段階下げた「非常に高い」で序盤のステージを実際に動かして計測。
4Kはさすがに厳しいですが、WQHDまでならそれなりにプレイ可能。
ボス戦など演出が激しくなるとフレームレートが落ち込む可能性もあるため、快適にプレイするならフルHDまでと考えたほうがよさそうです。
続いて定番のシューター系ゲームをフルHDで実際にプレイして、平均フレームレートを計測しました。
フォートナイトはDirectX12とパフォーマンス、レンダリングモードごとに検証。
競技設定(DirectX12) | 253fps |
---|---|
競技設定(パフォーマンス) | 351fps |
3D解像度と描画距離を最高、その他は最低まで落とした、いわゆる競技設定でソロマッチをプレイ。
プロゲーマーを目指すような方には物足りないのかもですが、カジュアルに遊ぶには十分な性能です。
最高画質 | 262fps |
---|---|
低画質 | 294fps |
Apex Legendsは最高画質と低画質でカジュアルマッチをプレイ。
上限値の300fpsに張り付くほどのパワーはないものの、低画質ならおおむね240fps以上で安定。
大多数の方が快適にプレイできる性能です。
最高画質 | 501fps |
---|
VALORANTは最高画質でスパイクラッシュをプレイ。
もともと軽いゲームということもあり、ミドルスペックのCPUとグラボでもサクサク快適に楽しめます。
ゲーム実況のライブ配信

TwitchでApex Legendsのゲーム実況をスムーズに配信できるかも検証しました。
配信ソフトは無料で使えるOBS(Open Broadcaster Software)を使用し、配信と同時に録画も実施。
VTube Studioでアバターも表示しながら試しました。
ゲームやOBSの主な設定は以下の通り。
ゲームの設定 | フルHD、低画質 |
---|---|
出力解像度 | 1080p(1,920×1,080) |
FPS共通値 | 60 |
映像ビットレート | 6,000 Kbps |
配信エンコーダ | ハードウェア |
音声ビットレート | 160 |
録画品質 | 高品質、ファイルサイズ中 |
録画フォーマット | mkv 配信後にmp4へ再多重化 |
録画エンコーダ | ハードウェア |
VTube StudioはCPUの負荷がそこそこ高いソフトウェアですが、途中で映像が乱れたり、配信が停止するようなこともなく、最後までノートラブル。
ただフレームレートは240を下回る場面が増えるため、本気でランクマッチをやりこんでいるような方だと少し気になるかもしれません。
配信するゲームに合わせて設定の調整は必須ですが、PC1台でVTuberとして活動していくことも可能。
高画質かつ高フレームレートでの配信にこだわるなら、もう少しハイスペックなCPUとグラボを選びましょう。
はじめての1台にもおすすめな限定モデル

レビューのまとめとして、改めて特徴をおさらいします。
通常1年の保証期間が標準3年と安心
ゲーミングデバイスもセットで付属
コスパ重視の構成にカスタムも可能
拡張性が高く後々の改造もしやすい
選択肢が多すぎて初心者の方は迷う
100台限定のため無くなり次第終了
保証期間が3年と長く、ゲーミングデバイスもおまけでついてくるなど、はじめてゲーミングPCを買う方にもおすすめなマシンです。
今回はフルHDをターゲットとしたコスパ重視の構成でお借りしましたが、CPUやグラボなどは予算や用途に合わせて柔軟にカスタマイズが可能。
カスタマイズの内容は途中で保存もできるため、ぜひポチポチしながら悩んでみてください。
ただし本製品の販売期間は2025年10月27日受注分まで。
さらに100台限定となっているため、この記事をご覧いただいたタイミングによっては、すでに販売が終了している可能性があります。
この秋、ゲーミングPCの購入を検討している方は、サイコムのG-Master Velox Campio Edition 2025をチェックしてみてはいかがでしょうか。