JBLが販売するエントリークラスのゲーミングヘッドセット、Quantum 100を買いました。
しばらく在庫切れが続いていて、Amazonで注文してから2週間以上待たされてようやく到着。
約4,000円で買える格安モデルですが、果たしてまともに使えるのかどうか、じっくり検証しました。
コスパに優れたゲーミングヘッドセットを探している方は、ぜひご覧ください。
JBL Quantum 100の特徴
JBL Quantum 100がどんなヘッドセットなのか、主な特徴を整理すると以下の通り。
5,000円以下では最強クラスの性能
銃声や足音など定位がそこそこ優秀
スマホやコンソールでも十分活躍
マイクがまともに使えない
重量は軽いが頭頂部が痛い
スペックやデザインなど、順にご紹介します。
主なスペック
Quantum 100の主なスペックをまとめました。
形式 | 密閉型 |
---|---|
重量 | 220g |
ケーブル長 | 1.2m |
ドライバー | 40mmダイナミックドライバー |
感度 | 96dBSPL @1kHz/1mW |
再生周波数帯域 | 20~20,000Hz |
インピーダンス | 32Ω |
マイク指向性 | 全指向性 |
販売価格 | 4,000円前後 |
ドライバーはゲーミングヘッドセットとしては少し小さめの40mm。
重量が220gと非常に軽いのは大きな魅力です。
価格や在庫状況は時期によって変動するので、最新情報は各販売サイトにてご確認ください。
より詳しいスペックは、JBLの公式サイトにてご覧いただけます。
外観・デザイン
ここからはデザインを見ていきます。
JBLの製品ははじめて買いましたが、なかなか派手なパッケージ。
「SOUND IS SURVIVAL」と書かれているのは面白いです。
付属品はご覧の通り。
ヘッドセット本体のほか、マイクと説明書類のみ。
説明書は多言語に対応したもので、日本語の説明も用意されています。
ヘッドセット本体は黒を基調としたデザイン。
よく言えばシンプル、悪く言えば地味です。
格安モデルなので仕方ありませんが、全体的にプラスチックな安っぽさが漂っています。
メモリがついているので、左右のサイズ調整がしやすくて便利。
頭の形や大きさは個人差がありますが、筆者は「5」に合わせるといい感じでした。
フレームもプラスチックのような素材が使われているので、耐久性はあまり期待できないかも。
イヤーカップを回転させられるので、収納するときなどに便利です。
ヘッドセットを首にかけたときも、イヤーカップを回転させると苦しくなりにくいのでおすすめ。
接続端子は一般的な3.5mmステレオミニプラグ。
パソコンはもちろんPS4やSwitch、スマホなどにも接続可能。
ただし1.2mと短いため、パソコンの設置場所によっては少々使いづらいです。
装着したイメージはこちら。
マイクをつけない状態だと、リスニング用ヘッドホンのような見た目です。
マイクは着脱式で、向きや角度を自由に調整可能。
ボイスチャットなどを利用しない方は取り外しておきましょう。
マイクには風防(スポンジ)も付属。
簡単に取り外せますが、ポップノイズ(息が吹きかかるノイズ)を防いでくれるので、そのまま使うことをおすすめします。
左側のイヤーカップにはボリュームコントロールとマイクのミュートを切り替えるスイッチがあります。
ボタン類にも安っぽさが漂っていますが、ヘッドセットをつけたまま調整できるのはとても便利。
ヘッドバンドにもJBLのロゴが刻印されています。
イヤーパッド
イヤーパッドはおそらく合皮製。
LとRが大きくデザインされているので、左右どちらかわかりやすいです。
イヤーパッドを取り外せるか試みたものの、がっちり固定されていて、力を入れて引っ張ると破れそうになったので断念。
イヤーパッドがボロボロになってきたら、ヘッドセットの買い替え時と判断したほうがよさそうです。
各種ゲームでテストした結果
ここからは実際に各種ゲームでQuantum 100を使用した感想をまとめていきます。
先に結論をお伝えしておくと、エントリークラスの格安モデルとしては抜群に優秀ですが、総合的に評価すると価格相応といった印象。
ヘッドセットに限らず、基本的にゲーミングデバイスの性能は金額と比例するので、期待値が高い方は素直に上位モデルを買いましょう。
FPSゲーム、アクションゲームはいずれもPCでプレイした感想です。音の聞こえ方は個人差があるので、あくまで参考程度にお考え下さい。
定位はつかめるが音質は並
まずは足音や銃声など、音の聞き分けが勝敗に直結するFPS、TPSゲームでチェック。
音の位置や距離感はそこそこつかみやすいものの、低音が弱めで、さらに中~高音域もこもったように感じます。
よく言えばフラットなチューニングです。
Apex LegendsやVALORANTなどのゲームで十分戦えるレベルですが、1万円クラスのヘッドセットの音質を知っている方だと、サウンドに物足りなさを感じるでしょう。
少なくともAmazonで大量に販売されている、2,000~3,000円の格安ヘッドセットと比べて抜群に優秀なのは間違いありません。
よくわからないメーカーの粗悪品にお金を使うくらいなら、世界的な音響機器メーカーであるJBLのエントリークラスを買ったほうが安心です。
サウンドデバイスで化ける
パソコン直刺しだとパッとしない音質のQuantum 100ですが、サウンドデバイスにつなげると一気に見違えます。
今回はEPOSのGSX300で試したところ、重厚感や高音の抜けの良さが数段階レベルアップ。
イコライザーを調整すれば、好みに合わせて音質のカスタマイズも可能。
Quantum 100から1万円クラスのヘッドセットに買い替えるくらいなら、サウンドデバイスを追加したほうが満足度は高そうです。
スマホゲームと相性良し
iPhone8につないで、PUBG MOBILEを試してみました。
スマホゲームはイヤホンでプレイする方が多いですが、バトロワ系ゲームは足音や銃声をつかみやすくなるのでおすすめ。
音質はそれなりですが、少なくともiPhoneに付属しているイヤホンより使いやすいです。
マイク性能はかなり厳しい
今回残念だったのがQuantum 100のマイク。
パソコン直刺しの状態ではほとんど声を拾えませんでした。
オーディオインターフェース(Yamaha AG03)につなげると、ようやくまともに使えるレベルになります。
個体差もあるのかもしれませんが、そのままの状態だとボイスチャットやゲーム実況などで使うのは厳しいです。
そもそもパソコンで使用する場合、イヤホンとマイクのコンボジャックがないと、音声出力とマイク入力を同時に行えません。
筆者はほかのヘッドセットに付属していた二股ケーブルを代用してAG03に接続。
エントリークラスとはいえ、もう少しマイクは頑張ってほしかった。
スマホゲーム(PUBG MOBILE)のボイスチャットはそのままで使えました。ただ、若干ノイズが多いようです。
頭頂部が痛くて耳も蒸れる
着け心地についても触れておくと、イヤーパッドの質感は悪くないものの、長時間の装着は蒸れやすいです。
30分や1時間程度なら気になりませんが、何時間も連続でゲームに没頭するような方は、上位モデルのヘッドセットを買ったほうが間違いなく快適です。
とくに気になるのがヘッドバンド。
クッションはついているものの、あまり意味を成しておらず、頭頂部が痛い。
ハンドタオルなどを挟んで使いたくなります。
エントリーモデルとして優秀
レビューのまとめとして、Quantum 100の特徴をおさらいします。
5,000円以下では最強クラスの性能
銃声や足音など定位がそこそこ優秀
スマホやコンソールでも十分活躍
マイクがまともに使えない
重量は軽いが頭頂部が痛い
気になる点は多々あったものの、約4,000円で買えるゲーミングヘッドセットとして考えれば十分優秀。
筆者の勝手な推測ですが、Quantum 100はPS4やSwitch、スマホゲーマー向けに作られたヘッドセットなのかなと感じました。
サウンドカードにつなぐと一気に音質が化けるので、ポテンシャルの高さはさすがJBLといったところでしょうか。
パソコンがメインの方は、Quantumの400や800などの上位モデルを買ったほうがよさそう。
ハイエンドのQuantum ONEも気になるので、機会があれば触ってみたいと思います。