ドスパラが販売するミニタワーPC、Magnate MJ H510をお借りしました。
機材貸出元:株式会社サードウェーブ
Core i5-10400とGTX 1660を搭載していて、事務仕事はもちろん動画や写真の編集、PCゲームも動かせてしまう便利なマシンです。
1台でいろいろ使えるコスパの高いデスクトップPCを探している方は、ぜひご覧ください。
Magnate MJ H510の概要と特徴
Magnate MJ H510がどういったパソコンなのか、特徴を整理すると以下の通り。
消費税・送料込で約12万円で買える
DVDスーパーマルチドライブを搭載
人気のPCゲームも快適にプレイ可能
動画編集用パソコンとしても活躍
USB Type-Cポートがひとつもない
スペックやインターフェイスなど、順にご紹介します。
スペック
今回お借りしたモデルの基本スペックは以下の通り。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Core i5-10400 |
GPU | GeForce GTX 1660 |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
販売価格 | 120,280円(消費税・配送料込)※離島除く |
CPUとGPUの細かい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。
動画編集やゲームなどの用途がメインなら、512GBのストレージは少なく感じるかもしれません。
メモリやストレージなどのパーツをカスタマイズできるのがBTOパソコンの魅力なので、予算と用途に合わせて判断しましょう。
パソコンの仕様および価格は時期によって変動します。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
ケース外観
Magnate MJ H510のケースはとてもシンプル。
職場に設置しても違和感のない、落ち着いたデザインです。
Micro ATX規格のミニタワーということもあり、仕様上の寸法は190×420×360mmと比較的コンパクト。
好みの問題ではありますが、SNS映えはあまり期待できないデザインです。
本体重量は約7.8kgとそこそこ重たいので、段ボールから取り出すときなど、腰を痛めやすい方は注意してください。
インターフェイス
USBポートなどのインターフェイスはケース前面に用意されています。
- 光学ドライブ(DVDスーパーマルチドライブ)
- USB 3.0 ×2
- マイク入力
- ヘッドフォン出力
Blu-rayが見たい方は、+8,888円(税込)でBD-XL対応のドライブにカスタマイズ可能です。
背面の主なインターフェイスは以下の通り。
- USB 2.0 ×4
- USB 3.2 Gen1 Type-A ×2
- D-Sub ×1
- HDMI ×1
- DisplayPort ×1
前面、背面ともにType-Cに対応したポートがひとつもありません。
また、標準仕様では無線でインターネットにつなげられないという点に要注意。
カスタマイズで無線LANの拡張カードを増設できますが、+8,980円(税込)と少々高め。
Amazonで探せばUSBタイプの無線LANアダプターが2,000円前後で見つかるので、通信速度にこだわらないなら安価なもので代用が可能です。
家庭の都合で有線での接続ができない方は、事前に対策を考えておきましょう。
ケース内部
カラフルなケーブルが使われていることもあり、ケース内部は少々ごちゃついた印象があります。
2.5インチ×2、3.5インチ×2のストレージを増設できるシャドウベイも用意されていて、コンパクトなケースながら拡張性は申し分なし。
購入後に自身でストレージを増設するのは少々大変なので、パソコンの扱いに慣れていない方は購入時にカスタマイズしたほうが無難です。
CPUクーラー
Core i5-10400に付属する、リテールクーラーと思われるものが搭載されていました。
冷却性能や静音性はあくまで普通レベル。
記事執筆時点だとCPUクーラーのカスタマイズはできないようです。
グラフィックカード
グラフィックカードはPalitのシングルファンタイプを搭載。
ファンの回転音は多少発生しますが、ケースを閉じた状態だとほとんど気になりません。
メモリ
メモリはヒートシンク非搭載のシンプルなものが2枚(8GB×2)刺さっています。
8GBに減らすこともできますが、あらゆる用途でストレスを感じる場面が増えるのでおすすめしません。
ストレージ
M.2 SSDにはヒートシンクが搭載されていました。
電源
電源は550W(80PLUS BRONZE)を搭載。
NVIDIAの公式サイトによると、GTX 1660搭載マシンの推奨電源は450Wなので多少余裕を持たせているようです。
Magnate MJ H510のベンチマーク
ここからはMagnate MJ H510の性能を、各種ベンチマークソフトを使用して数値化していきます。
まずはパソコンの総合的な性能をチェックするPC Mark10を試した結果がこちら。
GTX 1660を搭載しているため「Digital Content Creation」のスコアも高く、ExcelやWordなどの事務作業はもちろん、各種クリエイティブ用途でも活躍するスペックです。
計測結果はいずれも当サイトで検証したものなので、あくまで参考程度にお考えください。
CINEBENCH R20
主なCPUをCINEBENCH R20のスコアで比較してみると以下の通り。
Ryzen7 3700X | |
---|---|
Core i7-10700 | |
Core i5-10400 | |
Core i7-10750H | |
Ryzen 5 3500 |
ノートPC向けのCore i7と同等レベルの性能があります。
Fire Strike
3DMarkのFire Strikeのスコアを比較すると以下の通り。
RTX 3060 | |
---|---|
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1660 | |
GTX 1650 Ti | |
GTX 1650 |
GTX 1660 SUPERと比べると、少しパワーダウンしています。
VR Mark
VR Markの各種スコアはご覧の通り。
別売りのVRヘッドマウントディスプレイを用意すれば、軽めのVRゲームも動かせます。
Crystal Disk Mark
M.2 SSDは読み込みで約3,128MB/sとなかなか優秀なスコアでした。
書き込みは速度が落ちているものの、実用上ストレスを感じることはほとんどないでしょう。
一般的なSSD(SATA)やHDDと平均的な転送速度を比較すると、以下の通り。
NVMe M.2 SSD (Gen4) | |
---|---|
NVMe M.2 SSD | |
SSD(SATA) | |
HDD |
容量が心配な方は、注文時のカスタマイズで増設がおすすめです。
オンラインゲーム
定番ベンチマークソフトを、それぞれフルHD解像度の設定で走らせました。
重量級ゲームのFF15は高品質だと「やや快適」、軽量品質で「とても快適」という結果に。
GTX 1660でグラフィックの重いゲームを最高画質で動かすのは少々しんどい印象です。
FF14やドラクエXはグラフィックが軽めなので、快適にプレイできます。
FF15
高品質 | 5515(やや快適) |
---|---|
標準品質 | 7707(快適) |
軽量品質 | 10013(とても快適) |
FF14 暁月のフィナーレ
最高品質 | 13130(とても快適) |
---|---|
高品質 | 13980(とても快適) |
標準品質 | 18309(非常に快適) |
ドラゴンクエストX
最高品質 | 20155(すごく快適) |
---|---|
標準品質 | 20190(すごく快適) |
低品質 | 21212(すごく快適) |
フレームレート検証
ベンチマークソフトを走らせるだけではなく、実際に人気ゲームを動かしてみました。
フォートナイトとApex Legendsを最高画質と低画質、それぞれフルHD解像度でプレイした結果がこちら。
最高画質 | 74fps |
---|---|
低画質 | 220fps |
最高画質 | 87fps |
---|---|
低画質 | 151fps |
フォートナイトの低画質はレンダリングモード「DirectX11」で、3D解像度のみ100%に設定した結果です。
画質を落として高リフレッシュレートに対応したゲーミングモニターにつなげれば、プレイステーションやSwitchでは体験できないヌルヌル感を味わえます。
クリエイティブ用途の動作検証
続いて動画や写真の編集など、クリエイティブ用途でも快適に使えるかを検証しました。
Premiere Proで動画編集
まずはAdobeのPremiere ProでYoutube動画の編集を試しました。
動画素材をカットしてつなげたり、テロップや効果音を加える程度の編集なら、処理の遅延をほとんど感じることなく快適に作業ができます。
After Effectsを使ったり、4K動画の編集も視野に入れているなら、最低でもメモリは32GB欲しいところ。
記事執筆時点では+17,380円(税込)で、32GB(16GB×2、PC4-21300)にカスタマイズできます。
4K動画の書き出し
参考までに、4K動画の書き出し時間を計測しました。
検証のために用意したのは、GoPro HERO7 Blackで撮影した4K 60fpsの動画データ。
書き出し条件とかかった時間は以下の通り。
H.264(Youtube 1080p FHD) | 6:21 |
---|---|
H.264(Youtube 2160p 4K UHD) | 6:08 |
ハイエンドクラスのデスクトップPCと比べると多少差はあるものの、十分な性能です。
ビジネス向けの一般的な薄型ノートPCだと、同条件で40分以上かかることもあります。
LightroomでRAW現像
デジカメで撮影したRAWデータの書き出し速度もチェックしてみました。
有効画素数3,635万のニコンD810で撮影したRAWデータ100枚をLightroomで書き出したところ、かかった時間は2分19秒でした。
主なCPUと結果を比較したグラフはこちら。
Core i7-10700 | |
---|---|
Ryzen 5 3500 | |
Core i5-10400 | |
Core i7-8750H | |
Core i5-10300H |
飛びぬけて速いとは言えないものの、実用上は十分な性能といえるでしょう。
Lightroomの書き出し条件は以下で統一しています。
画像形式 | JPEG |
---|---|
画質 | 100 |
カラースペース | sRGB |
画像のサイズ | 未調整(撮影データそのまま) |
解像度 | 350 |
メタデータ | すべてのメタデータ (人物情報や撮影場所の情報は削除) |
汎用性に優れたデスクトップPC
レビューのまとめとして、Magnate MJ H510の特徴をおさらいします。
消費税・送料込で約12万円で買える
DVDスーパーマルチドライブを搭載
人気のPCゲームも快適にプレイ可能
動画編集用パソコンとしても活躍
USB Type-Cポートがひとつもない
リモートワークや事務仕事で活躍するのはもちろん、動画編集やPCゲームもサクサクこなせてしまう、汎用性に優れたマシンです。
記事執筆時点では48回まで分割手数料が無料で、翌日出荷という超スピード納品にも対応。
1台でいろいろ使えるデスクトップPCを探している方は、Magnate MJ H510を候補に入れてみてはいかがでしょうか。