レビュー

GALLERIA XA5R-66XTレビュー|コスパが魅力のRadeon搭載モデル

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GALLERIA XA5R-66XTレビュー

ドスパラで販売中のゲーミングPC、GALLERIA XA5R-66XTをお借りしました。

機材貸出元:株式会社サードウェーブ

Ryzen 5 5600XとRadeon RX 6600 XTを搭載した、AMDづくしな1台です。

予算20万円以下でコスパに優れたミドルスペックを探している方は、ぜひじっくりご覧ください。

GALLERIA XA5R-66XTの概要と特徴

GALLERIA XA5R-66XT

GALLERIA XA5R-66XTがどういったパソコンなのか、特徴を整理すると以下の通り。

RTX 3060搭載モデルよりお得

人気ゲームを快適にプレイ可能

1080p・60fpsで配信もできる

動画編集などの用途でも活躍

レイトレーシング対応ゲームは苦手

USB Type-Cポートがひとつもない

Apex Legendsやフォートナイトなどのゲームで、どれくらいフレームレートを出せるのか知りたい!という方はこちらからご覧ください。

スペック

今回お借りしたモデルの基本スペックは以下の通り。

OSWindows 10 Home 64ビット
CPURyzen 5 5600X
GPURadeon RX 6600 XT
メモリ16GB(8GB×2)
ストレージ1TB NVMe SSD
販売価格173,280円(消費税・配送料込)※離島除く

CPUとGPUの細かい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。

CPU-Z
CPU-Z
GPU-Z
GPU-Z

メモリとストレージは必要十分な容量が搭載されていますが、注文時のカスタマイズで増設も可能。

ライブ配信や動画編集などの用途でも活躍するミドルスペックです。

GeForce搭載モデルと比較

RX 6600 XTはRTX 3060のライバルとされるグラボ。

RTX 3060を搭載したGALLERIAと、価格やスペックを比較すると以下の通り。

モデルXA5R-66XTXA5R-R36
CPURyzen 5 5600X
GPURX 6600 XTRTX 3060
メモリ16GB(8GB×2)
ストレージ1TB NVMe SSD
販売価格
(税・送料込)
173,280円203,280円

記事執筆時点ではGeForce搭載モデルが全体的に値上がりしていることもあり、価格差はなんと3万円。

フォートナイトやApex Legendsなどのバトロワ系ゲームがメインなら、Radeonはコスパが高くておすすめです。

ただし、レイトレーシング対応ゲームを最高画質でサクサク動かしたいなら、少し高くてもGeForceを選んだほうが無難です。

パソコンの仕様および価格は時期によって変動します。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

ケース外観

GALLERIA XA5R-66XT

ここからはGALLERIA XA5R-66XTの外観をご紹介します。

ガンメタリックの筐体にブルーのアクセントカラーが映える、おなじみのケースです。

GALLERIA XA5R-66XT

正面から見て左側にはクリアサイドパネルを標準搭載。

今回お借りしたモデルに光るパーツは搭載されていませんが、注文時にRGBライティング対応の簡易水冷CPUクーラーにカスタマイズも可能です。

仕様上の寸法は高さが約480mm、奥行きが約440mm、横幅が約220mm。

ATX規格のケースなのでそこそこ大きいです。

重量も約14kgあるため、パソコンを持ち上げるときは腰を痛めないように気をつけてください。

底面のメッシュパーツ
底面のメッシュパーツ

電源直下のメッシュパーツは取り外しが可能。

構造上、どうしてもほこりがたまりやすい個所なので、掃除しやすいのは便利です。

LEDライティング

ライティングイメージ

ケース前面と電源ボタンの周辺が青く光ります。

ケースのライティングを変更するには、制御アプリ「Polychrome RGB」のインストールが必要。

BIOSの設定変更も必要になるようで、マザーボードのメーカー(ASUSかASRock)によって設定方法が少し変わります。

アプリのダウンロードや細かい設定方法は、ドスパラの公式サイトをご覧ください。

インターフェイス

ケース正面

ケース前面の主なインターフェイスは以下の通り。

  1. 電源
  2. USB3.2 Gen1 Type-A ×4
  3. ヘッドホン
  4. マイク

USBポートが4つあると、ゲームパッドや外付けストレージなど、さまざまなものを接続できて便利。

コンソールパネルが斜めに設計されているため、パソコンを机の上下どちらに設置しても使いやすいです。

ケース背面

背面の主なインターフェイスは以下の通り。

  1. PS/2 Mini DIN 6ピン
  2. USB3.2 Gen1(Type-A)×6
  3. ギガビットLANポート
  4. DisplayPort ×3
  5. HDMI ×1

Type-Cに対応したポートがひとつもないので、用途によっては少々使いづらいかもしれません。

また、標準仕様では無線でインターネットにつなげられない点に要注意。

家庭の都合で有線での接続ができない方は、事前に対策を考えておきましょう。

ケース内部

ケース内部

ケース内部はご覧の通り。

マザーボードには「ASRock B550 TW」という型番が記載されており、おそらくドスパラ(サードウェーブ社)専売のモデルと思われます。

ケース内部
ケース内部

カラフルな電源ケーブルが少々目立つでしょうか。

必要な方はカスタマイズで光学ドライブの追加も可能。

パソコンでDVDなどを見たい方は検討してみてください。

ドライブベイ
ドライブベイ

2.5インチ×2、3.5インチ×2のストレージを増設できるドライブベイも用意されています。

ケースの拡張性は高いものの、購入後に自身でストレージを追加するのは少々大変。

パソコンの扱いに慣れていない方は注文時にカスタマイズしたほうが無難です。

CPUクーラー

CPUクーラー

標準仕様の場合、CPUクーラーは静音パックまんぞくコースが搭載されます。

今回お借りしたものはサイズの無限五と思われるものが搭載されていました。

重いゲームを動かしてもCPU温度は60度台をキープできていたので、冷却性能は十分です。

グラフィックカード

グラフィックカード

グラフィックカードはASRockのRadeon RX 6600 XT Challenger D 8GB OCと思われるものが搭載されていました。

ツインファンの薄型タイプです。

メモリ

メモリ

メモリはヒートシンク非搭載のシンプルなものが2枚(8GB×2)刺さっています。

ゲームがメインなら16GBでメモリ不足を感じる場面は滅多にないものの、動画編集などで必要性を感じたら32GBに増設しても良いでしょう。

ストレージ

M.2 SSDはグラボの裏側にあるため姿が見えませんでした。

標準仕様で1TBと十分な容量が搭載されていますが、ゲームをたくさんインストールしたり、動画素材をたくさん保存したい方はカスタマイズで増設がおすすめです。

電源

電源

電源は650W(80PLUS BRONZE)を搭載。

AMDの公式サイトによると、RX 6600 XT搭載マシンの推奨電源は500Wなので多少余裕を持たせているようです。

将来的にグラボのアップデートを想定していたり、予算に余裕があるなら、上位モデルにカスタマイズしても良いでしょう。

GALLERIA XA5R-66XTのベンチマーク

GALLERIA XA5R-66XT

ここからはGALLERIA XA5R-66XTの性能を、各種ベンチマークソフトを使用して数値化していきます。

まずはパソコンの総合的な性能をチェックするPC Mark10を試したところ、なかなか素晴らしいスコアでした。

PC Mark10

ゲームはもちろん、ExcelやWordなどの事務作業、各種クリエイティブ用途もストレスなくこなせます。

計測結果はいずれも当サイトで検証したものなので、あくまで参考程度にお考えください。

CINEBENCH

R23
R23
R20
R20

主なCPUをCINEBENCH R23のスコアで比較してみると以下の通り。

CINEBENCH R23 スコア比較
Core i5-12600K
16,831
Core i5-12400F
12,394
Ryzen 5 5600X
11,186
Core i5-11400F
9,406
Core i5-10400
8,261

順当なスコアといえそうです。

Intelの12世代CPUはCINEBENCHのスコアが伸びやすいようにチューンされている、という意見もあります。

Fire Strike

Fire Strike

3DMarkのFire Strikeのスコアを比較すると以下の通り。

Fire Strike スコア比較
RX 6700 XT
28,497
RTX 3060 Ti
24,661
RX 6600 XT
24,593
RTX 3060
20,174
RTX 3050
14,233

RX 6600 XTはRTX 3060のライバルとされていますが、RTX 3060 Tiとほとんど変わらないスコアです。

Crystal Disk Mark

Crystal Disk Mark

ストレージの転送速度は読み書きともに標準的。

一般的なSSD(SATA)やHDDと平均的な転送速度を比較すると、以下の通り。

ストレージの転送速度
NVMe M.2 SSD
(Gen4)
5,000~
NVMe M.2 SSD
3,000
SSD(SATA)
550
HDD
120

ハイエンドクラスのNVMe M.2 SSD(Gen4)なら、読み込み速度が7,000MB/sを超えるものもあります。

オンラインゲーム

定番のベンチマークソフトも走らせました。

重量級ゲームのFF15が最高画質で「とても快適」、FF14は「非常に快適」という結果でした。

グラフィックの重いゲームも快適に動かせる実力があります。

FF15

FF15
高品質9471(とても快適)
標準品質13179(非常に快適)
軽量品質16846(非常に快適)

FF14 暁月のフィナーレ

FF14 暁月のフィナーレ
最高品質20586(非常に快適)

PCゲームのフレームレート検証

GALLERIA XA5R-66XT

MSIのAfterburnerを使用して、人気ゲームの平均フレームレートを計測しました。

動画にもまとめているので、あわせてご覧いただくとよりわかりやすいです。

まずはフォートナイトとApex LegendsをフルHD解像度でプレイして、最高画質と低画質、それぞれ試した結果がこちら。

フォートナイト
最高画質92fps
低画質(DX11)270fps
Apex Legends
最高画質133fps
低画質202fps

フォートナイトの低画質はレンダリングモード「DirectX11」で「3D解像度」のみ100%に設定した結果です。

レンダリングモードを「パフォーマンス」に変えると、平均フレームレートが400を超える場面も増えます。

厳密な検証はできていないものの、RTX 3060と比べるとパフォーマンスモードでプレイした際のフレームレートの変動が激しいように感じます。

Apex Legendsも画質を落とせば200前後のフレームレートをキープできました。

そのほかのゲームはすべて最高画質で検証した結果です。

最高画質での平均フレームレート
Battlefield 204278fps
Call of Duty: Vanguard107fps
Escape from Tarkov96fps
VALORANT270fps
Rainbow Six Siege336fps
モンスターハンターライズ147fps
マインクラフト62fps

Battlefield 2042やタルコフのような重量級FPSゲームは、多少画質を落としたほうが快適です。

マイクラはMODやリソースパックは何も入れず、バニラの最高設定かつ描画距離24チャンクで試した結果です。

レイトレーシング性能

続いてレイトレーシング(DXR)に対応したゲームの平均フレームレートをチェックしました。

ゲームのグラフィック設定はすべて最高に設定しています。

最高画質(DXR ON)での平均フレームレート
Cyberpunk 207719fps
WATCH DOGS LEGION6fps
FARCRY 669fps

やはりRadeonはレイトレーシングが苦手です。

WATCH DOGS LEGIONでレイトレをONにすると、フレームレートは一桁まで落ちます。

FARCRY 6はRadeonと相性が良いようで、レイトレONでも快適にプレイできました。

最高画質(DXR OFF)での平均フレームレート
Cyberpunk 207760fps
WATCH DOGS LEGION52fps
FARCRY 693fps

レイトレをOFFにすると、Cyberpunk 2077やWATCH DOGS LEGIONも快適にプレイできます。

あくまで見た目が変わるだけなので、グラフィックのリアルさよりコスパを優先するならRadeonを選んでも良いでしょう。

VRゲームの動作検証

Oculus Quest 2を専用ケーブルでつないで、PC用のVRゲームを実際に動かしてみました。

Oculus Linkの警告文

Oculus Linkには「最小要件を満たしていない」と表示が出ていましたが、今回の検証では問題なく動かせました。

Half-Life: Alyx
Half-Life: Alyx
Beat Saber
Beat Saber

グラフィックの重いHalf-Life: Alyxは、最高画質でもフレームレートが72から落ち込むことなく快適に動かせました。

Beat SaberはPCを使わずとも動かせる軽いゲームなので、サックサクに動作可能。

ヘッドマウントディスプレイがあれば、VRゲームも快適に楽しめます。

ゲーム実況の動画配信

ゲーム実況をTwitchでスムーズに配信できるかも検証しました。

配信ソフトは無料で使えるOBS(Open Broadcaster Software)を使用、配信と同時に録画も実施です。

Apex Legends

Apex Legendsでいろいろ試した結果、以下の設定でスムーズにライブ配信ができました。

OBSのおすすめ設定
ゲームの画質
出力解像度1080p(1,920×1,080)
FPS共通値60
映像ビットレート6,000 Kbps
配信エンコーダハードウェア
音声ビットレート128
録画品質高品質、ファイルサイズ中
録画フォーマットmkv
配信後にmp4へ再多重化
録画エンコーダハードウェア

配信中はゲームのフレームレートが140前後にまで落ちており、このあたりの安定性はIntelの12世代CPUとやや差を感じます。

また、Twitchの画面上では気にならないものの、録画データの映像が若干粗くなっているようにも感じました。

配信の録画データを編集してYoutubeなどにアップロードしたい方は、少し気になるかもしれません。

配信するゲームによってCPUやGPUの負荷は変わるため、ゲームに合わせて設定を工夫する必要があります。

クリエイティブ用途の動作検証

GALLERIA XA5R-66XT

続いて動画や写真の編集など、クリエイティブ用途でも快適に使えるかを検証しました。

ゲーム以外の用途でも活躍します。

Premiere Proで動画編集

Premiere Pro

まずはAdobeのPremiere ProでYoutube動画の編集を試しました。

動画素材をカットしてつなげたり、テロップや効果音を加える程度の編集なら、処理の遅延を感じることはほとんどありません。

After Effectsで演出を加えたり、4K動画の編集を視野に入れているなら、メモリは32GBにカスタマイズしたほうが快適度がアップします。

どの程度動画編集に力を入れるかによって判断してください。

4K動画の書き出し

参考までに、4K動画の書き出し時間を計測しました。

検証のために用意したのは、GoPro HERO7 Blackで撮影した4K 60fpsの動画データ。

書き出し条件とかかった時間は以下の通り。

H.264(Youtube 1080p FHD)5:11
H.264(Youtube 2160p 4K UHD)4:52

一般的な薄型ノートパソコンだと40分以上かかることもザラなので爆速です。

動画編集マシンとしても優秀です。

LightroomでRAW現像

Lightroom

デジカメで撮影したRAWデータの書き出し速度もチェックしてみました。

有効画素数3,635万のニコンD810で撮影したRAWデータ100枚をLightroomで書き出したところ、かかった時間は1分22秒でした。

主なCPUと結果を比較したグラフはこちら。

CPU別 RAW現像の処理速度
Ryzen 9 5900X
1:12
Ryzen 7 5800X
1:13
Ryzen 5 5600X
1:22
Core i9-11900K
1:35
Core i7-11700
1:58

当サイトで検証してきた限り、Lightroomの書き出しはIntelよりAMDが速いです。

ゲーム向けのPCではありますが、プロカメラマンが業務用途でも使える性能の高さです。

Lightroomの書き出し条件は以下で統一しています。

Lightroomの書き出し条件
画像形式JPEG
画質100
カラースペースsRGB
画像のサイズ未調整(撮影データそのまま)
解像度350
メタデータすべてのメタデータ
(人物情報や撮影場所の情報は削除)

レイトレに興味がなければコスパ良好

GALLERIA XA5R-66XT

レビューのまとめとして、GALLERIA XA5R-66XTの特徴をおさらいします。

RTX 3060搭載モデルよりお得

人気ゲームを快適にプレイ可能

1080p・60fpsで配信もできる

動画編集などの用途でも活躍

レイトレーシング対応ゲームは苦手

USB Type-Cポートがひとつもない

フォートナイトやApex Legendsなどのゲームがメインで、レイトレーシングなどに興味がなければ、GeForce搭載モデルよりお得です。

配信や動画編集もこなせるので、幅広い用途で活躍してくれることでしょう。

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