レビュー

audio-technica ATH-PDG1aレビュー|開放型ヘッドセット

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audio-technica ATH-PDG1aレビュー

日本で生まれた音響機器メーカー、audio-technica(オーディオテクニカ)が販売するゲーミングヘッドセット、ATH-PDG1aを買いました。

ゲーム用途では数少ないオープンエアタイプ(開放型)のヘッドセットで、抜けの良いクリアな音でゲームを楽しめるのが最大の特徴。

さらに耳の形に合わせて自動的に音をカスタマイズしてくれるソフトウェアにも対応。

ゲームはもちろん、音楽や映画などの視聴とも相性の良いヘッドセットです。

幅広い用途で活躍するゲーミングヘッドセットを探している方は、ぜひじっくりご覧ください。

audio-technica ATH-PDG1aの概要

audio-technica ATH-PDG1a

ATH-PDG1aがどんなヘッドセットなのか、主な特徴を整理すると以下の通り。

開放型特有のクリアな音質

身の回りの音が聞こえやすい

ふわふわ快適なイヤーパッド

耳の形状に合わせたカスタム

ソフトウェア利用は有料

マイクの取り外しが不可

スペックやデザインなど、順にご紹介します。

主なスペック

ATH-PDG1a の公式ページ

ATH-PDG1aの主なスペックをまとめました。

audio-technica ATH-PDG1aの基本スペック
形式オープンエアーダイナミック型
重量225g
ケーブル長パソコン用:2m
モバイル用:1.2m
ドライバーφ40mm
出力音圧レベル92dB/mW
再生周波数帯域20~20,000Hz
インピーダンス39Ω
マイク指向性単一指向性(パソコン用)
全指向性(モバイル用)
販売価格16,000円前後

開放型で重量225gと軽いところが大きな魅力。

筆者は15,403円で買いましたが、記事執筆時点のAmazonの販売価格は16,000円ちょっと。

ゲーミングデバイスの価格は時期によって変動するので、最新情報は各販売サイトにてご確認ください。

より詳しいスペックは、audio-technica公式サイトにてご覧いただけます。

外観・デザイン

ここからはデザインを見ていきます。

ATH-PDG1aのパッケージ
ATH-PDG1aのパッケージ

audio-technicaのヘッドセットははじめて買いましたが、いい意味でゲーミングデバイスっぽさがなくて、とてもカッコいい。

本体も質感のあるデザインで、安っぽさは皆無。

ATH-PDG1a
ATH-PDG1a

赤のアクセントカラーは好みが分かれそうですが、筆者はとても気に入っています。

ロゴマークが片側にしかないのもカッコいい。

マイクを装着するとこんな感じ。

マイク装着
マイク装着

サイズ調整も可能ですが、メモリなどはありません。

目分量で左右の長さを合わせる必要があります。

サイズ調整可能

装着したイメージはこちら。

装着イメージ
装着イメージ
装着イメージ

重量が225gと軽いこともあり、なかなか快適な装着感です。

側圧はそれなりにあるものの、耳が痛くなるほどではありません。

ヘッドバンド

ヘッドバンドにもaudio-technicaと印字されています。

イヤーパッド

イヤーパッド

イヤーパッドはふわふわな素材が使われていて、まるでおばあちゃんの家にある座布団のような柔らかさ。

指で触るだけでも気持ちいいです。

開放型のドライバー

イヤーパッドは簡単に取り外し可能。

柔らかい素材ゆえに耐久性が気になりますが、こればかりは使い込んでみないと判断ができません。

公式サイトなどで交換用イヤーパッドが1,500円(税別)という良心的な価格で販売しているので、長期間使い込んでボロボロになっても安心です。

交換用イヤーパッドだけで5,000円以上するメーカーもあります。

主な付属品

付属品一式

付属品はご覧の通り。

ヘッドセット本体のほか、説明書や保証書、3種類のケーブルが入っています。

交換用イヤーパッドは入っていません。

パソコン用のケーブル

パソコンと接続するケーブルは、マイクとコントローラーが一体化した珍しいタイプ。

マイク一体型のケーブル

マイクは位置や角度を自由に変えられます。

手元のスイッチ

ケーブルに付属のコントローラーで、音量とマイクのON/OFFを操作可能。

ゲーム中にボイスチャットなどを使わない方は、ミュートをONにしておくのがおすすめ。

ステレオミニプラグ
二股プラグ

ケーブルは3.5mm金メッキ4極ステレオミニプラグで、USBではありません。

Y字型のステレオケーブルも付属しているので、パソコンやPS4など接続機器に合わせて使い分けましょう。

スマホ用ケーブル

スマホで使うためのケーブルも付属していて、こちらはコントローラー部分にマイクが搭載されています。

スマホゲームはもちろん、電話やビデオ通話などでも役立ちそう。

専用ソフトウェアのImmerse

Immerse

ATH-PDG1aは専用ソフトウェアImmerseに対応。

耳の形に合わせて音質を自動でカスタマイズしてくれる、非常に珍しいソフトです。

公式サイトの説明文を引用すると以下の通り。

EMBODYの機械学習アルゴリズムは、1枚の右耳の写真からパーソナライズされたオーディオプロファイル(HRTF)を生成します。パーソナライズされたオーディオプロファイルとは、現実世界であなたがどのように音を聞いているかを表す数理モデルです。これを用いることにより、音の指向精度が向上し、今まで集合体で聞こえていた音が個々の明瞭な音として聞こえるようになります。

Immerse with Audio-Technica

どういう仕組みなのかは不明ですが、耳の形で音の聞こえ方は結構変わるようです。

プランのちがい

機能は素晴らしいのですが、年間利用料が発生するのは少々残念。

無料トライアルで2週間試せるので、じっくり使い込んでみて費用を払うべきか判断してください。

インストール方法

インストール方法を簡単に解説します。

公式サイトからソフトをダウンロードしたら、画面に従ってインストールを進めていきます。

Immerseのインストール

メールアドレスが必須で、登録しないとソフトウェアを使えません。

メルアド登録

アドレスを登録すると、すぐにPINコードが届きます。

PINコード入力

PINコードを入力するとQRコードが表示されるので、スマホのカメラで読み取りましょう。

QRコード読み取り

メールアドレスとスマホがないと、ソフトウェアの起動すらできないので要注意です。

スマホで耳の形を撮影

スマホの画面

QRコードをスマホで読み取ったページに移動すると、いよいよ耳を撮影します。

動画の解説も用意されているので安心です。

耳を撮影した状態

顔を真横にしないと撮れないので少々大変ですが、サンプルのようにきれいに取れなくても、何とかなりました。

データ送信中
完了した画面

耳の写真をアップロードして、少し待つと「成功しました!」という画面に移動します。

アップデート完了画面

パソコンの画面にも情報が反映されて、これでようやくソフトウェアを使えるようになりました。

音質のカスタマイズ

「Personalized Spatial Audio」をONにすると、意外なほど音が変わります。

Immerseの画面

ソフトウェア未使用の状態でもクリアな音質を実感できますが、中~高音域の抜けの良さがさらにアップ。

細かい音を聞き分けられる耳は持ち合わせおりませんが、ゲームのBGMでトランペットなどの管楽器がとくに際立ったように感じました。

Presenceを調整すると、音の距離感が変化。

オーケストラのような音楽を聴くときに楽しめますが、FPSやTPSなどのシューター系ゲームで使うときは敵の位置をつかみづらくなるので、いじらないほうがよさそう。

カスタマイズ画面

ステレオから5.1ch、7.1chに変更もできます。

ただし、PS4やSwitchは7.1chに対応していないので要注意。

パソコンで使うときも、サウンドカードなどを挟まない場合、ソフトウェア上で7.1chに設定したところでステレオ状態とあまり変わりません。

自動チャンネル検出の機能があるので、ONにしておくのがおすすめです。

設定画面

ひとつのアカウントで複数のデバイスを登録できて、プロファイルは最大4つまで設定可能。

耳の形に合わせた音質カスタマイズはとても面白いですが、無料でソフトウェアを配布しているメーカーが多いなか、お金を払ってまで使うべきかは難しいところ。

2週間は無料で使えるので、気になる方は音質の変化を実際に試してみてください。

各種人気ゲームでテストした結果

ATH-PDG1a

ここからは実際に各種ゲームでATH-PDG1aを使用した感想をまとめていきます。

先に結論をお伝えしておくと、ゲームに限らず幅広い用途で活躍する素晴らしいヘッドセットだと感じました。

FPSゲーム、アクションゲームはいずれもPCでプレイした感想です。音の聞こえ方は個人差があるので、あくまで参考程度にお考え下さい。

抜けの良いクリアな音質

ATH-PDG1a

まずは足音や銃声など、音の聞き分けが勝敗に直結するFPS、TPSゲームでチェック。

密閉型のゲーミングヘッドセットは低音を重視したモデルが多いですが、開放型のATH-PDG1aは中~高音がとてもクリアに聞こえます。

BGMを聞き比べるとちがいが顕著で、音の抜けの良さが段違い。

Apex Legends
Apex Legends
VALORANT
VALORANT

低音が弱いからといって足音や銃声などの位置や距離感がつかみづらいということはなく、むしろ今まで聞こえづらかった細かい音を拾えるようになった気がします。

たとえばApex Legendsはキャラクターによって足音が異なりますが、オクタンの機械的なカシャカシャとした軽めの足音もはっきり聞き取れました。

VALORANTの足音は低音よりですが、密閉型と比べて控えめに感じる程度で、プレイに支障が出るほどではありません。

MHW:IB
MHW:IB
SEKIRO
SEKIRO

定位をそこまで重視しないアクションゲームの場合、よりクリアな音質が際立ちます。

モンスターハンターワールドはチョロチョロと水が流れる音や鳥のさえずりなど、細かい環境音までしっかり聞こえて、まるでゲームに入り込んだような感覚を味わえます。

SEKIROのように重厚なBGMが多いゲームは、密閉型のほうが低音の迫力を感じられて楽しいかもしれません。

アクションゲームはテレビやモニターのスピーカーでプレイする方も多いですが、ヘッドセットならゲームへの没入感が確実に数段階アップするので、ぜひ試してほしい。

マイク性能は普通レベル

マイクの性能テスト

ATH-PDG1aのマイク性能もチェックしてみました。

ほかのヘッドセットおよびコンデンサーマイク(audio-technica AT2035)と音質を比較してみたので、実際に聞いてみてください。

Logicool GのPRO Xヘッドセットやコンデンサーマイクと比べると、少々こもった印象です。

また、パソコン直差しだとマイクの音量が出づらいので、筆者はオーディオインターフェース(YAMAHA AG03)を使用。

オーディオインターフェース

マイクを口に近づけることでも音量をアップできますが、ポップノイズが発生しやすくなります。

ボイスチャットやゲーム実況の配信などでマイクを多用する方は、ヘッドセット用ポップガード(マイクスポンジ)の購入がおすすめです。

ソフトウェアなしでも快適

ATH-PDG1a

専用ソフトウェアImmerseをOFFにして、各種ゲームを試してみました。

ONにすると音質が一層クリアになりますが、FPSやTPSなどのゲームで有利になるかというと別問題。

足音や銃声などの定位は、ソフトウェアOFFの状態でも十分つかめます。

スマホゲームやPS4の場合、そもそもソフトウェアを使えませんし、お金を払ってまで使うべきかは完全に好みの問題。

筆者としてはソフトウェアを使わなくとも、十分高音質を楽しめると感じました。

長時間快適なプレイが可能

ふわふわのイヤーパッド

ATH-PDG1aはイヤーパッドがふわふわで重量も225gと軽めなので、長時間つけても不快感が少なめ。

頭のサイズや大きさによっては側圧が強めに感じるかもしれませんが、耳が痛くなるようなことはありませんでした。

また、ゲームに集中していても周りの音が聞こえやすいです。

ゲーム中に宅配便が届いたり、子供のおやつ食べたいアピールなど、聞き逃しがありません。

ゲーム以外の音をシャットダウンしたい方には密閉型をおすすめしますが、子供のいる環境で周りの音を遮断してしまうのは少々危険。

子供の昼寝中や夜中にゲームをしがちな、パパ&ママゲーマーにおすすめです。

クリアな音質でゲームを楽しめる

ATH-PDG1a

レビューのまとめとして、ATH-PDG1aの特徴をおさらいします。

開放型特有のクリアな音質

身の回りの音が聞こえやすい

ふわふわ快適なイヤーパッド

耳の形状に合わせたカスタム

ソフトウェア利用は有料

マイクの取り外しが不可

抜けの良いクリアな音質はさすが有名オーディオ機器メーカーといった印象ですが、開放型が合うかどうかはゲームのジャンルやタイトル、プレイ環境次第。

市販されているゲーミングヘッドセットで開放型が少ないのは、使い手を選ぶからなのでしょう。

ゲーム専用で考えているなら、密閉型を探したほうが選択肢も豊富。

ゲームに限らず映画やアニメの視聴、仕事中のBGMなど、幅広い用途で万能に活躍するヘッドセットを探している方はATH-PDG1aを候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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