とてつもなくコンパクトなキーボード、Ducky One 2 Mini RGB 60%を買いました。
Youtubeのチャンネル登録者数1,160万人(記事執筆時点)を誇る、超有名ストリーマー「Tfue」が使用していることで一躍有名になったキーボード。
どんなキーボードなのか、なぜプロゲーマーから支持されているのか、じっくり検証してみました。
近いうちにゲーミングキーボードの購入を考えている方は、ぜひご覧ください。
Ducky One 2 Miniの特徴
Ducky One 2 Mini RGB 60%の特徴を整理すると以下の通り。
コンパクトで机を広く使える
好みのキースイッチを選べる
ソフトウェア不要でカスタム可能
付属のUSBケーブルが短い
説明書は中国語・英語のみ
事務用途では使いづらい
今回、キースイッチは静音赤軸(通称:ピンク軸)を選びました。
スペックや各種機能など、順にご紹介します。
主なスペック
寸法や重量など、基本的なスペックは以下の通り。
寸法 | 302×108×40mm |
---|---|
キースイッチ | Cherry MXメカニカルスイッチ |
重量(ケーブル除く) | 590g |
ケーブル長 | 約1.4m |
レポートレート | 1ms |
Amazonでも販売されていますが、今回は正規代理店の「ふもっふのおみせ」で購入。
送料込みで14,100円でした。
Ducky One 2 Mini RGB 60%の通常価格は13,500円のようですが、ピンク軸を選んだため+600円になっています。
軸によって価格、在庫状況が異なります。最新情報は販売サイトにてご確認ください。
Duckyは台湾のメーカー
Duckyは台湾に拠点を置くゲーミングデバイスのメーカー。
キーボードに限らずマウスやゲーミングチェアなど、デザイン性の高い商品を数多く展開しています。
見た目がかわいいだけでなく、性能面でも有名メーカーに引けを取りません。
日本国内で販売されていないモデルもたくさんあるようで、気になる方はDucky公式サイトをご覧ください。
見ているだけでも楽しくなります。
外観・デザイン
パッケージはおしゃれなデザインで、ずっしりとした重みがあります。
付属品は説明書や保証書、交換用キーキャップにキーキャッププラー、ケーブルなど。
60%サイズのキーボードなので、テンキーやファンクションキーがありません。
さらにUS配列のため、一般的な日本語配列のキーボードとは微妙に配列が異なります。
テンキーありのフルサイズキーボード(Logicool G913)と大きさを比較してみました。
Ducky One 2 Miniがどれだけ小さいか伝わるでしょうか。
テンキーレスキーボード(Logicool G PRO X)とも比較してみました。
これだけ小さいとキーボードを持ち運ぶときも便利です。
US配列なので当然ですが、キーキャップにひらがな表記はありません。
側面から見てみると、キートップが段々畑のように並んでいるのがわかります。
あえて平らにしないことで、タイピングしやすくする仕組みです。
底面には細いゴムパッドが4つ。
実用上はまったく問題ありませんが、シールのプリントがにじんだようになっていたのは少々残念。
着脱式のケーブル
パソコンと接続するためのUSBケーブルは着脱式。
キーボード本体とはUSB Type-Cで接続、パソコン側の端子は一般的なType-A(USB2.0)です。
キーボードを持ち運ぶときや片付けるときなど、ケーブルを取り外せるのは便利。
ただ、ケーブルの長さが実測で約1.4mしかないため、パソコンが少し離れていると使いづらいです。
デスクトップパソコンを足元に置いている方などは要注意。
筆者としてはキーボードやマウスのケーブルは最低2m欲しいです。
3段階の角度調整
デフォルトの状態でもそこそこ角度がついていますが、底面の足を立てることで3段階に角度調整が可能。
3cmほどの高さがあるため、手首が痛くなりやすい方はパームレストの活用がおすすめ。
交換用キーキャップ
交換用のキーキャップが付属していたので、せっかくなので一部交換してみました。
なぜイノシシのイラストなのかは謎。
キーキャップの材質は丈夫なPBT(ポリブチレンテレフタレート)です。
キーキャップを取り外す際に便利な、キーキャッププラーも付属。
取り外したいキーに引っ掛けて、ゆっくり引っ張ると簡単に外せます。
ピンクのキースイッチ(静音赤軸)が現れました。
選ぶ軸によってキースイッチの色は異なります。
スペースキーはキーキャッププラーを使わず、手でゆっくり引き抜いたほうが早いです。
CHERRY MXスイッチの主な種類
Duckyのキーボードにはドイツ製の超定番メカニカルキースイッチ、CHERRY MXが搭載されています。
赤軸や茶軸、青軸など、主なスイッチのスペックをまとめると以下の通り。
青軸 | 赤軸 | 静音赤軸 | 茶軸 | 銀軸 | |
---|---|---|---|---|---|
アクチュエーションポイント | 2.2mm | 2.0mm | 1.9mm | 2.0mm | 1.2mm |
押下圧 | 50g | 45g | 45g | 45g | 45g |
キーストローク | 4.0mm | 4.0mm | 3.7mm | 4.0mm | 3.4mm |
今回、静音赤軸(ピンク軸)を選んだのは今まで使ったことがなかったから。
REALFORCEなどの静電容量無接点方式に似たスコスコ系の打鍵感で、キータイプ音がとても静か。
実際の音を動画で確かめてみてください。
FPSゲーマーはスピード優先で銀軸を選ぶ人も多いですね。
「そもそもメカニカルキースイッチって何なの・・・?」
という方は、以下の表をご覧ください。
メンブレン | 格安キーボードやタブレット用のキーボードに多いスイッチ。 ラバー製のパーツが使われていて、グニャグニャとした打鍵感。 ゲーミング用途には不向き。 |
---|---|
パンタグラフ | ノートパソコンや薄型キーボードによく使われているスイッチ。 キーストロークは浅め。 メンブレンよりはしっかりとした打鍵感を得られる。 |
メカニカル | ひとつひとつのキーが独立した機械的なスイッチ。 軸の種類によって打鍵感はさまざま。 性能も耐久性も高いが、価格も高い。 |
静電容量無接点 | 東プレのRealforceなどに採用されているスイッチ。 物理的な接点がなく、静電容量の変化を検知する仕組み。 耐久性抜群で高速タイピングに最適だが、価格も高い。 |
事務作業がメインならメンブレンやパンタグラフでもまったく問題ありませんが、正確性やスピードが重要なパソコンゲームにはメカニカルスイッチがおすすめです。
カラフルなRGB LED
Ducky One 2 Mini RGB 60%はカラフルなライティング機能も搭載。
専用ソフトウェアのインストールなどは不要で、キー操作だけでライティングを変えられるのは便利です。
4つほどサンプルを撮影したのでご覧ください。
動画でご覧いただくと実際の動きがよりわかりやすいです。
9個のプリセットが登録されていて、Fn+Alt+Tを押すことで切り替え可能。
Fn+Alt+Tを3秒間押し続けると、ライティングをOFFにできます。
そのほかの細かい設定は以下の通り。
Fn+Alt+L | ライティングスピードup |
---|---|
Fn+Alt+J | ライティングスピードdown |
Fn+Alt+Z | 赤色の明度変更 |
Fn+Alt+X | 緑色の明度変更 |
Fn+Alt+C | 青色の明度変更 |
Fn+Alt+V | 明度設定のリセット |
少々操作が複雑ですが、バックライトのカスタム設定も可能。
筆者はキーボードのライティングにこだわりがないので、プリセットから選ぶだけで十分かなという印象です。
各キーの操作方法
Ducky One 2 Mini RGB 60%は最小限のキーしかなく、ファンクションキーなどは非搭載。
使いこなすためには各キーの操作方法を覚える必要があります。
説明書に細かく書かれているものの、表記は中国語または英語のみ。
なんとなく理解できるものがほとんどですが、このあたりの不便さは受け入れるしかありません。
パソコンでゲームをする際に便利なキー操作は以下の通り。
Fn+I | ↑ |
---|---|
Fn+J | ← |
Fn+K | ↓ |
Fn+L | → |
Fn+Alt+Win 3秒間 | Windowsキーのロック |
ゲーム中にWindowsキーを押して悲劇を引き起こした人は少なくないでしょうから、Fn+Alt+Win(3秒間)は最低限覚えておきましょう。
各種マクロも登録できますが、ソフトウェアを使わないため操作方法はかなり複雑。
MMORPGやMOBAなどでマクロを使いたい方は、専用ソフトウェアに対応したLogicoolやRazerなどのキーボードを使ったほうが楽だと思います。
DIPスイッチも搭載
底面にはDIPスイッチがあり、1~4のスイッチを操作することでキーのカスタマイズが可能。
たとえば1と2のスイッチを切り替えることで、右下のキー配列を切り替えられます。
1:OFF 2:OFF | Alt Win Fn Ctrl |
---|---|
1:ON 2:OFF | Fn Alt Win Ctrl |
1:OFF 2:ON | Alt Fn Win Ctrl |
1:ON 2:ON | Alt Win Ctrl Fn |
こだわりがなければそのままで問題ありませんが、筆者としては右下にFnキーがあったほうが操作しやすいと感じました。
そのほか、3をONにするとCaps LockがFnに変更、4をONにすることでNキーロールオーバーが6キーロールオーバーに変わります。
使いやすいようにうまくカスタマイズしましょう。
各種用途で使用した感想
ここからは実際にDucky One 2 Mini RGB 60%を使用した感想についてまとめていきます。
メカニカルキーボードにありがちな、キーを斜めから押し込んだときのガタつきや引っ掛かりが一切なく、キーボードとしての完成度は非常に高いと感じました。
ただし、用途によって評価が大きく変わると感じたのも事実です。
FPSゲームと相性抜群
ApexLegendsやCS:GO、フォートナイトなどのFPSゲームをプレイしたところ、猛烈に使いやすいと感じました。
ファンクションキーやテンキーをFPSゲームで使うことは滅多にありませんし、US配列もゲームを操作するうえでは気になりません。
なによりキーボードの横幅が約30cmと短く、机の上でマウスを広々と使えるのが最高。
とくにローセンシを好む方はマウスを動かす範囲が広くなるので、小さいキーボードは相性抜群です。
強いて気になる点を挙げるなら、普段使用しているテンキーレスキーボード(Logicool G PRO X)とESCキーの位置が微妙にちがうため少々戸惑いました。
ただ、慣れてしまえば問題なさそう。
RGBライティングもカッコいいですし、CHERRY MXの打鍵感も素晴らしく、多くのプロゲーマーが好んで使っているのも納得です。
事務用途では使いづらい
一方でExcelなどの事務作業では恐ろしく使いづらかったです。
筆者は普段、右手小指でカーソルキーを操作することが多いのですが、Ducky One 2 Mini RGB 60%は2つのキー(Fn+Iなど)を押さないといけません。
文字をタイピングしているときも、普段はF10で半角英数、F7でカタカナに切り替える場面が多く、ワンタッチで操作できないのはとてもストレス。
US配列も文字の変換で戸惑ったり、じわじわとフラストレーションが蓄積。
いずれも慣れの問題ですが、ブラインドタッチをマスターするまでは結構な時間がかかりそう。
たとえばHHKBのUS配列を愛用している方なら、違和感なく使いこなせるのかも。
事務用途で使うなら、Windowsでキーの割り当てを変更することをおすすめします。
Ducky One 2 Miniのまとめ
レビューのまとめとして、最後にもう一度Ducky One 2 Mini RGB 60%の特徴をおさらいします。
コンパクトで机を広く使える
好みのキースイッチを選べる
ソフトウェア不要でカスタム可能
付属のUSBケーブルが短い
説明書は中国語・英語のみ
事務用途では使いづらい
60%サイズのキーボードは今回はじめて買いましたが、想像以上にFPSゲームとの相性が良かったです。
質感が高くて見た目もカッコいいので、所有欲をビシビシ刺激されます。
ただし、事務作業で使いこなすには相当な慣れが必要。
あくまでゲーム専用キーボードとして使うのがよさそうです。
コンパクトなゲーミングキーボードを探している方は、Ducky One 2 Mini RGB 60%を検討してみてください。
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なぜイノシシなのかということですがたしか干支ですよ