ASUSが販売するグラフィックカード、ROG-STRIX-GTX1660TI-O6G-GAMINGをお借りしました。
このページでは、定番のベンチマークソフトや各種ゲームで検証したGTX1660 Tiの性能について詳しくまとめています。
ゲーミングパソコンの購入やグラフィックスの買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
外観と主な仕様
まずはROG-STRIX-GTX1660TI-O6G-GAMINGの基本情報や外観から見ていきます。
「そんなことよりベンチマークスコアが見たい!」
という方はこちらをご覧ください。
基本情報
まずはROG-STRIX-GTX1660TI-O6G-GAMINGの主なスペックを表にまとめました。
ちがいがわかるように、ROGブランドの上位&下位モデルと比較しています。
記載している価格はAmazon(記事執筆時点)を参考にしました。
RTX2060 | GTX1660 Ti | GTX1650 | |
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アーキテクチャ | Turing | Turing | Turing |
コア数 | 1920 | 1536 | 894 |
コアクロック | 1830/1365MHz | 1860/1500MHz | 1830/1485MHz |
メモリ | GDDR6 6GB | GDDR6 6GB | GDDR5 4GB |
価格 | 54,677円 | 42,404円 | 25,232円 |
公式サイト | 詳しく見る | 詳しく見る | 詳しく見る |
より詳しいスペックを知りたい方は、ASUS公式サイトにてご確認ください。
GPU-Zの結果は以下の通り。
ビデオメモリはMicron製のようです。
大きさ
ROG-STRIX-GTX1660TI-O6G-GAMINGはトリプルファン仕様なので、大きさも301×132×50mmと大型です。
小さめのケースだと収まりきらない恐れがあるため、購入前に必ずサイズを確認しましょう。
補助電源は8ピン×1です。
また、重量もそこそこあるため、そのまま装着すると若干傾きます。
写真だとわかりづらいですが、長尾製作所のVGAサポートステイ(マグネットタイプ)で支えています。
Amazonで1,600円くらいで買えて安定感も抜群なのでおすすめ。
多少の傾きなら問題なく使えますが、マザーボードとグラフィックスに少なからず負荷がかかります。
斜めになっていると見た目もよくないので、何かしらの方法で支えましょう。
出力端子
出力端子は以下の通り。
- DisplayPort ×2
- HDMI(2.0)×2
最大4画面まで出力可能で、最大解像度7680×4320(8K)に対応しています。
ライティング
ROG-STRIX-GTX1660TI-O6G-GAMINGは、トリプルファンの周辺にAura RGBライティングを搭載。
Aura Syncにも対応しているため、音楽とライティングを同期させたり、温度に基づいて色を変えるなど、好みに合わせて発光パターンを変えられます。
オーバークロックに対応
ASUSのGPU Tweak IIというアプリを使えば、グラフィックスのコアクロックやメモリ周波数、電圧設定などを細かく調整できます。
ただし、オーバークロックによる故障は保証対象外になる可能性があるため、くれぐれも注意してください。
定格でも問題なく使えます。
ベンチマーク結果
ここからは定番のベンチマークソフトを使って、GTX1660 Tiの性能を細かくチェックしていきます。
グラフィックス以外の構成は以下の通り。
CPUやメモリはオーバークロックさせず、定格で動かしています。
マザーボード | MSI MEG Z390 ACE |
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CPU | Intel Core i9-9900K |
CPUクーラー | NZXT KRAKEN X72 |
メモリ | CORSAIR DDR4 2666MHz 32GB(16GB×2) |
電源 | CORSAIR HX750i (80PLUS PLATINUM) |
ストレージ | SAMSUNG 970 EVO Plus 500GB SAMSUNG 860 EVO 1TB |
CPUやメモリがボトルネックになることはないはずです。
Time Spy
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Fire Strike
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
VRMark
VRMark(Orange Room)の結果はご覧の通り。
VRゲームも快適にプレイできるスコアです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
SteamVR Performance Test
SteamのVRベンチも、ほぼ最上位のスコアです。
FF15
高品質 | 6845(快適) |
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標準品質 | 9138(とても快適) |
軽量品質 | 11975(とても快適) |
フルHD解像度でベンチマークを走らせたところ、最高画質で「快適」という結果でした。
FF14 漆黒の反逆者
最高品質 | 16450(非常に快適) |
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高品質 | 17562(非常に快適) |
標準品質 | 21368(非常に快適) |
FF14もフルHD解像度で検証しました。
最高画質でサックサクに動かせます。
DQX
最高品質 | 23459(すごく快適) |
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標準品質 | 23539(すごく快適) |
低品質 | 24410(すごく快適) |
ドラクエXはかなり軽いゲームなので、最高品質でまったく問題なく動かせます。
フレームレート検証
ここからは実際にいくつかのゲームをプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
いずれも最高画質に設定して、フルHD解像度のゲーミングモニター(リフレッシュレート240Hz)で検証しました。
Apex Legends
最高画質(フルHD) | 102fps |
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Apex Legendsは、最高画質で常時100前後のフレームレートをキープできます。
もう少し高いフレームレートを出したいなら、グラフィック設定を調整しましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
PUBG
最高画質(フルHD) | 104fps |
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PUBGも最高画質(ウルトラ)で100前後のフレームレートを出せます。
瞬間的に80前後に落ち込むこともあるため、気になる方は画質を落としてください。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
フォートナイト
最高画質(フルHD) | 117fps |
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フォートナイトは最高画質でフレームレートが100を切ることはほとんどありませんでした。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
レインボーシックスシージ
最高画質(フルHD) | 210fps |
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レインボーシックスシージは最高画質で200前後のフレームレートを出せました。
240Hzに対応したゲーミングモニターを使えば、かなり快適な環境が整います。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
CS:GO
最高画質(フルHD) | 263fps |
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CS:GOに至っては260前後までフレームレートが伸びました。
240Hzのゲーミングモニターでも処理しきれない数値です。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Battlefield V
最高画質(フルHD) | 108fps |
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バトルフィールド5は重量級のゲームですが、最高画質で100前後のフレームレートを出せます。
DXR(レイトレーシング)機能を使いたい方は、RTX20シリーズのグラフィックスを買いましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
METRO EXODUS
最高画質(フルHD) | 86fps |
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メトロエクソダスは最高画質だと80前後にまでフレームレートが落ちます。
ただ、シングルプレイのゲームなので60以上出ていれば快適に遊べます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
モンスターハンターワールド
最高画質(フルHD) | 71fps |
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モンハンワールドは最高画質で70前後のフレームレートを出せます。
瞬間的に60を下回るときもありますが、カクつくような場面は一度もありませんでした。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
SEKIRO
最高画質(フルHD) | 60fps |
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SEKIROはフレームレートの上限値、60にベタ付きです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
デビルメイクライ5
最高画質(フルHD) | 129fps |
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デビルメイクライ5は130前後までフレームレートが伸びました。
かなり快適に動かせます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Anthem
最高画質(フルHD) | 65fps |
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Anthemはかなり重いため、最高画質だと60前後のフレームレートしか出ません。
敵がうじゃうじゃ出てくる場面だと少しカクつくこともあるため、スムーズに動かしたいならグラフィック設定を落としましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
ストリートファイターV
最高画質(フルHD) | 60fps |
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ストリートファイターVは最高画質で上限の60fpsをキープできます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
DEAD OR ALIVE 6
最高画質(フルHD) | 60fps |
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DOA6も最高画質で60ベタ付きです。
ただ、バトル前後のムービーシーンでは50台に落ち込む場面がありました。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
League of Legends
最高画質(フルHD) | 359fps |
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League of Legendsはグラフィックがかなり軽いので、フレームレートは300を超えていきます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Rocket League
最高画質(フルHD) | 247fps |
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Rocket Leagueもかなり軽いゲームなので、上限値の250にほぼベタ付きです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
黒い砂漠
リマスター品質(フルHD) | 60fps |
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黒い砂漠はリマスター品質でフレームレート60ベタ付きでした。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
ゲーム実況・配信検証
ここからはパソコンゲームの動画配信について検証した結果をご紹介します。
配信ソフトはStreamlabs OBSを使用、WEBカメラとFaceRigを使って画面左下に私の顔をトレースしたアバターも表示。
Twitchでゲーム実況を配信しつつ、フルHD解像度の60fpsで録画も実施しました。
配信結果
モンスターハンターワールドのプレイ動画をTwitchで配信したところ、大きな問題もなくスムーズに配信できました。
普通にゲームをプレイしたときと、実況動画を配信・録画しているときのGPU使用率などの変化を比較すると以下の通り。
CPUとメモリの負荷が上がって、フレームレートも10以上落ち込んでいます。
PUBGやApex LegendsなどのFPSゲームを配信するときは、フレームレートが多少落ち込むことを想定して画質を設定しましょう。
ゲームの実況動画をスムーズに配信・録画できるかは、グラフィックス以外にCPUやメモリ、ストレージの性能も影響します。もちろんネット回線の速度や安定性も重要です。
GTX1660 Tiレビューまとめ
今回はASUSが販売するROG-STRIX-GTX1660TI-O6G-GAMINGの性能を細かく検証してみました。
Apex LegendsやPUBGなど、人気の高いFPSゲームも最高画質で100前後のフレームレートを出せるので非常に快適です。
リアルタイムレイトレーシングを試したい方や、4Kなどの高解像度モニターでプレイしたいなら、上位モデルのRTX20シリーズがおすすめです。
「フルHDモニターで幅広いジャンルのパソコンゲームを高画質でプレイしたい!」
という方には、GTX1660 Tiはベストな選択肢といえそうです。
予算や用途に合わせて、納得のいくグラフィックカードを選びましょう。