パソコンショップセブンのゲーミングPC貸出プログラムに当選して、実機(ZEFT G17TW)をお借りしました。
機材貸出元:株式会社セブンアールジャパン
Core i7-11700KとRTX 3060を搭載したミドルスペックモデルで、有名メーカーのケースやパーツを惜しみなく搭載しているのが魅力です。
人気ゲームの平均フレームレートをはじめ、性能面などを詳しく検証しました。
ZEFT G17TWの概要と特徴
今回お借りしたZEFT G17TWの特徴を整理すると以下の通り。
人気ゲームをサクサク快適にプレイ
有名メーカーのケースやパーツを使用
カスタマイズの選択肢が非常に広い
こだわりたい方に最適なPCショップ
他メーカーと比べると高く見える
基本的なスペックからケースの構造、実際に人気ゲームを動かして計測したフレームレートまで、順に詳しくご説明します。
スペック
基本スペックは以下の通り。
OS | Windows 10 Home 64ビット |
---|---|
CPU | Core i7-11700K |
GPU | GeForce RTX 3060 |
メモリ | 16GB(8GB×2) |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
販売価格 | 249,480円(消費税・配送料込) |
通常モデルはストレージが500GBで、今回お借りしたモデルは貸出用に1TBにカスタマイズされているようです。
CPUとGPUの細かい情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。
パソコン工房やドスパラ、フロンティアなどが販売しているRTX 3060搭載モデルと比べると、割高に見えてしまうと思います。
しかしながら搭載されているパーツをひとつひとつチェックしていけば、価格に納得できるはずです。
パソコンの仕様および価格は時期によって変動します。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
ケース外観
ここからはZEFT G17TWの外観をご紹介します。
ケースはNZXTの人気モデル、H510のマットブラックが使われています。
中身の見える強化ガラスパネルで、非常にシンプルなデザイン。
光るパーツとの相性が抜群です。
仕様上の寸法は高さが約460mm、奥行きが約428mm、横幅が約210mm。
ミドルタワーとしてはコンパクトに感じます。
電源直下のメッシュパーツは取り外しが可能。
構造上、どうしてもほこりがたまりやすい個所なので、掃除しやすいのは便利です。
LEDライティング
パソコンショップセブンは、カスタマイズで光るパーツを選べるのが大きな魅力。
今回お借りしたしたZEFT G17TWは、マザーボードとメモリ、ケーブルが光ります。
CPUクーラーとラジエーターのファンも光るはずですが、いろいろ試したもののなぜか光らず。
ライティングの色や発光パターンは、プリインストールされているASUSの制御ソフト「Armory Crate」で変えられます。
その日の気分に合わせて、パソコンの色を変えられるのは楽しいです。
インターフェイス
ケース前面はインターフェイスなどが一切ありません。
電源ボタンなどは、天面に用意されています。
- オーディオ・マイク
- USB3.1 Gen2 Type-C
- USB3.1 Gen1 Type-A
- 電源
USBポートが2つしかないので、マウスやキーボードなどは背面につなげたほうがよさそうです。
背面の主なインターフェイスは以下の通り。
- USB3.2 Gen2x2(Type-C)×1
- USB3.2 Gen2(Type-C)×1
- USB3.2 Gen2(Type-A)×2
- USB3.2 Gen1(Type-A)×4
- USB2.0(Type-A)×2
- DisplayPort ×3
- HDMI ×1
搭載されているマザーボード、ASUSのROG STRIX Z590-F GAMING WIFIはインターフェイスが非常に充実。
Type-Cのポートも2つありますし、Type-Aのポートが足らなくなることもないでしょう。
Wi-Fi 6E AX210(802.11ax)と2.5Gbイーサネットにも対応していて、有線でも無線でも快適にゲームを動かせます。
無線でインターネットにつなげるときは、付属のアンテナを取り付ける必要があります。
ケース内部
ケース内部はご覧の通り。
さすがというべきか、配線がとても美しく整理されています。
ケースの仕様上、3.5インチと2.5インチのシャドウベイが2つずつあるはずですが、2.5インチのシャドウベイはひとつ潰している模様。
これはおそらくライティングを制御するパーツと思われます。
購入後に自身でストレージを増設するのは少々大変なので、パソコンの扱いに慣れていない方は購入時にカスタマイズしたほうが無難です。
CPUクーラー
CPUクーラーはSilverStone PF240-ARGBのオリジナルデザイン版。
240mmのラジエーターを搭載していて、Core i7-11700Kをしっかり冷やしてくれます。
ヘッドとファンが光るはずですが、なぜか光らず。
グラフィックカード
グラフィックカードはZOTACのツインファンタイプが搭載されていました。
一般販売されているRTX 3060 Twin Edgeか、同等レベルの製品と思われます。
メモリ
メモリはG.SkillのTrident Z Neoを搭載。
ヒートシンク部分が光ります。
ゲームがメインなら容量は16GBで十分ですが、動画編集などの用途でもパソコンをがっつり使うなら32GBに増設しても良いでしょう。
ストレージ
M.2 SSDはWestern DigitalのBlueが搭載されているはずですが、ヒートシンクに隠れて姿が見えません。
転送速度にこだわりたい方や、容量に余裕を持たせたい方は、注文時のカスタマイズがおすすめです。
電源
電源はSilverStoneの850W(80PLUS GOLD)を搭載。
NVIDIAの公式サイトによると、RTX 3060搭載マシンの推奨電源は550Wなのでだいぶ余裕を持たせています。
将来的にグラボをRTX 3060TiやRTX 3070などにアップデートすることになっても、電源はそのまま使えそうです。
ZEFT G17TWのベンチマーク
ここからはZEFT G17TWの性能を、各種ベンチマークソフトを使用して数値化していきます。
まずはパソコンの総合的な性能をチェックするPC Mark10を試したところ、7,148というスコアでした。
一般的な薄型ノートPCだと「Digital Content Creation」のスコアは4,000~5,000ですから、10,000越えは素晴らしいです。
ゲームはもちろん、ExcelやWordなどの事務作業、各種クリエイティブ用途もサックサクにこなせるスペックです。
計測結果はいずれも当サイトで検証したものなので、あくまで参考程度にお考えください。
CINEBENCH R20
主なCPUをCINEBENCH R20のスコアで比較してみると以下の通り。
Core i9-10900K | |
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Ryzen 7 5800X | |
Core i7-11700K | |
Core i7-10700 | |
Core i5-11400F |
ライバルであるRyzen 7 5800Xとは多少の差があるものの、十分すぎるほど高性能です。
Fire Strike
3DMarkのFire Strikeのスコアを比較すると以下の通り。
RTX 3070 | |
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RTX 2070 SUPER | |
RTX 3060 | |
RTX 2060 SUPER | |
GTX 1660 SUPER |
前世代のRTX 2070 SUPERに一歩及ばず。
上位モデルのRTX 3070とは大きな差があります。
VR Mark
VR Markの各種スコアはご覧の通り。
別売りのVRヘッドマウントディスプレイを用意すれば、VRゲームもそこそこ快適にプレイできます。
Crystal Disk Mark
M.2 SSDは読み込みで約2,454MB/sとまずまずのスコアでした。
書き込みは少しスコアが落ちていますが、実用上、ストレスを感じることはほとんどないでしょう。
3,000MB/s以上の転送速度にこだわるなら、上位モデルへカスタマイズするしかありません。
一般的なSSD(SATA)やHDDと平均的な転送速度を比較すると、以下の通り。
NVMe M.2 SSD (Gen4) | |
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NVMe M.2 SSD | |
SSD(SATA) | |
HDD |
NVMe M.2 SSD(Gen4)のハイエンドモデルは、転送速度が7,000MB/sを超えます。
オンラインゲーム
定番ベンチマークソフトを、それぞれフルHD解像度の設定で走らせました。
重量級ゲームのFF15は高品質で「快適」、軽量品質で「非常に快適」という結果に。
FF14やドラクエXはグラフィックが軽めなので、最高画質でサックサクです。
FF15
高品質 | 8870(快適) |
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標準品質 | 11995(とても快適) |
軽量品質 | 15175(非常に快適) |
FF14 漆黒の反逆者
最高品質 | 17445(非常に快適) |
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ドラゴンクエストX
最高品質 | 19977(すごく快適) |
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PCゲームのフレームレート検証
ここからは実際にパソコンゲームをフルHD解像度で動かして、どれくらいのフレームレートが出たかご紹介します。
動画にもまとめているので、あわせてご覧いただくとよりわかりやすいです。
まずは人気の高いフォートナイトとApex Legendsを、それぞれ低画質でプレイした結果がこちら。
フォートナイト | 232fps |
---|---|
Apex Legends | 160fps |
フォートナイトの低画質は「3D解像度」のみ100%に設定して試した結果です。
CPUがCore i7-11700Kと強いこともあり、フレームレートが瞬間的に400を超える場面もちらほら。
Apex Legendsはおおむね144以上をキープ可能です。
グラフィックが軽めのVALORANTとRainbow Six Siegeは、最高画質で検証しました。
VALORANT | 214fps |
---|---|
Rainbow Six Siege | 182fps |
いずれも144以上で安定します。
240以上にこだわるなら、グラフィック設定を調整しましょう。
レイトレーシング性能
続いてレイトレーシング(DXR)に対応したゲームの平均フレームレートをチェックしました。
解像度はフルHD、ゲームのグラフィック設定はすべて最高に設定しています。
DXR ON | 68fps |
---|---|
DXR OFF | 113fps |
DXR ON | 42fps |
---|---|
DXR OFF | 53fps |
CoD:BOCWのDXRは見た目がほんのり変わる程度なので、基本的にはOFFを推奨します。
シングルプレイのモードをじっくり楽しむなら、DXRをONにしてもよいでしょう。
Cyberpunk 2077はグラフィックが重く、DXR ONでは少々カクつきが目立ちます。
DXR ON | 66fps |
---|---|
DXR OFF | 117fps |
DXR ON | 42fps |
---|---|
DXR OFF | 55fps |
BIOHAZARD VILLAGEは見た目のわりにグラフィックがそこまで重くないため、DXR ONでも快適にプレイ可能。
ただ、見た目の変化はあまり実感できないので、積極的にDXRを使わなくてもよさそうです。
WATCH DOGS LEGIONはDXRをOFFにしても平均フレームレートが50を下回ります。
DXR対応の重量級ゲームを最高画質でヌルヌル動かすには、RTX 3060ではパワー不足です。
VRゲームの動作検証
Oculus Quest 2を専用ケーブルでつないで、PC用のVRゲームを実際に動かしてみました。
Half-Life: Alyxはグラフィックが重めで、高画質ならフレームレートが落ち込むことなく快適に動かせました。
最高画質では場面によって若干カクつきが発生します。
Beat SaberはPCを使わずとも動かせる軽いゲームなので、サックサクに動作可能。
ヘッドマウントディスプレイがあれば、VRゲームも快適に楽しめます。
ゲーム実況のライブ配信
ゲーム実況をTwitchでスムーズに配信できるかも検証しました。
配信ソフトは無料で使えるOBS(Open Broadcaster Software)を使用、配信と同時に録画も実施します。
Apex Legendsの配信を試したところ、以下の設定でおおむねスムーズに配信ができました。
ゲームの画質 | 低 |
---|---|
出力解像度 | 1080p(1,920×1,080) |
FPS共通値 | 60 |
映像ビットレート | 6,000 Kbps |
配信エンコーダ | ハードウェア(NVENC) |
音声ビットレート | 128 |
高度なエンコーダ設定 | performance |
録画品質 | 高品質、ファイルサイズ中 |
録画フォーマット | mkv 配信後にmp4へ再多重化 |
録画エンコーダ | ハードウェア(NVENC) |
CPUに余力があるため、ゲームの画質をもう少し上げてもよさそうです。
配信するゲームによってベストな設定は変わるので、その都度設定を調整する必要があります。
こだわり派におすすめのBTOメーカー
レビューのまとめとして、ZEFT G17TWの特徴をおさらいします。
人気ゲームをサクサク快適にプレイ
有名メーカーのケースやパーツを使用
カスタマイズの選択肢が非常に広い
こだわりたい方に最適なPCショップ
他メーカーと比べると高く見える
見た目もカッコ良く、性能面も文句の付け所がありません。
多少値段が高くても、ケースやパーツにこだわりたいという方にとって、非常に魅力的なBTOメーカーです。
見積画面ではケースやマザーボードなどもいろいろ選べて、ポチポチしているだけで楽しいので、気になる方はぜひチェックしてみてください。