ASUSが販売するグラフィックカード、ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGをお借りしました。
このページでは、定番のベンチマークソフトや各種ゲームで検証したRTX2070の性能について詳しくまとめています。
ゲーミングパソコンの購入やグラフィックスの買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
外観と主な仕様
まずはROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの基本情報や外観から見ていきます。
「そんなことよりベンチマークスコアが見たい!」
という方はこちらをご覧ください。
基本情報
まずはROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの主なスペックを表にまとめました。
ちがいがわかるように、ROGブランドの上位&下位モデルと比較しています。
記載している価格はAmazon(記事執筆時点)を参考にしています。
RTX2080 | RTX2070 | RTX2060 | |
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アーキテクチャ | Turing | Turing | Turing |
コア数 | 2944 | 2304 | 1920 |
コアクロック | 1860/1515MHz | 1815/1410MHz | 1830/1365MHz |
メモリ | GDDR6 8GB | GDDR6 8GB | GDDR6 6GB |
価格 | 100,979円 | 66,541円 | 54,677円 |
SLI対応 | 〇 | × | × |
公式サイト | 詳しく見る | 詳しく見る | 詳しく見る |
より詳しいスペックを知りたい方は、ASUS公式サイトにてご確認ください。
GPU-Zの結果は以下の通り。
ビデオメモリはMicron製のようです。
大きさ
仕様上の大きさは305×130.6×48.9mmと、かなりの存在感があります。
小さめのケースだと収まりきらない恐れがあるため、購入前に必ずケースのサイズを確認しましょう。
補助電源は8ピン×1と6ピン×1です。
また、重量もそこそこあるため、そのまま装着すると若干傾きます。
写真だとわかりづらいですが、長尾製作所のVGAサポートステイ(マグネットタイプ)で支えています。
Amazonで1,600円くらいで買えて安定感も抜群なのでおすすめ。
多少の傾きなら問題なく使えますが、マザーボードとグラフィックスに少なからず負荷がかかります。
斜めになっていると見た目もよくないので、何かしらの方法で支えましょう。
出力端子
出力端子は以下の通り。
- DisplayPort ×2
- HDMI(2.0)×2
- USB Type-C ×1
最大4画面まで出力可能で、最大解像度7680×4320(8K)に対応しています。
ライティング
ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGは、表面カバーとバックプレートにAura RGBライティングを搭載。
Aura Syncにも対応しているため、ROGブランドのマザーボードやゲーミングマウスなど、ほかのデバイスと発光を同期できます。
強化ガラスパネルなどでパソコン内部を見えるようにしている方は、ライティングにもこだわりましょう。
オーバークロックに対応
ASUSのGPU Tweak IIというアプリを使えば、グラフィックスのコアクロックやメモリ周波数、電圧設定などを細かく調整できます。
ただし、オーバークロックによる故障は保証対象外になる可能性があるため、くれぐれも注意してください。
定格でも問題なく使えます。
ベンチマーク結果
ここからは定番のベンチマークソフトを使って、RTX2070の性能を細かくチェックしていきます。
グラフィックス以外の構成は以下の通り。
CPUやメモリはオーバークロックさせず、定格で動かしています。
マザーボード | MSI MEG Z390 ACE |
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CPU | Intel Core i9-9900K |
CPUクーラー | NZXT KRAKEN X72 |
メモリ | CORSAIR DDR4 2666MHz 32GB(16GB×2) |
電源 | CORSAIR HX750i (80PLUS PLATINUM) |
ストレージ | SAMSUNG 970 EVO Plus 500GB SAMSUNG 860 EVO 1TB |
CPUやメモリがボトルネックになることはないはずです。
Time Spy
ゲーミングパソコン用の定番ベンチマーク、Time Spyのスコアは9653でした。
良いスコアですが、さすがにRTX2080には敵いません。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Fire Strike
Fire Strikeもなかなかいいスコアが出ました。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
VRMark
VRゲームをスムーズに動かすための指標となるVRMark(Orange Room)のスコアは11535でした。
記事執筆時点で販売されているVRゲームのほとんどを快適にプレイできるでしょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
SteamVR Performance Test
SteamのVRベンチも、ほぼ最上位のスコアでした。
Port Royal
レイトレーシング性能をチェックするための激重ベンチマークソフト、Port Royalは5360という結果でした。
RTX2080 | |
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RTX2070 |
FF15
高品質 | 9384(とても快適) |
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標準品質 | 12415(非常に快適) |
軽量品質 | 15797(非常に快適) |
高品質 | 4074(普通) |
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標準品質 | 4699(やや快適) |
軽量品質 | 6566(快適) |
FF15はフルHDなら最高画質で快適にプレイできますが、4Kでは画質を落とさないと厳しそうです。
FF14 漆黒の反逆者
最高品質 | 18090(非常に快適) |
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高品質 | 19096(非常に快適) |
標準品質 | 22767(非常に快適) |
最高品質 | 7590(非常に快適) |
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高品質 | 8752(非常に快適) |
標準品質 | 16661(非常に快適) |
FF14は4Kでも非常に快適という結果でした。
高解像度モニターで光の戦士になりたい方も安心です。
DQX
最高品質 | 22827(すごく快適) |
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標準品質 | 22843(すごく快適) |
低品質 | 23806(すごく快適) |
ドラクエXも最高画質でサクサク動かせます。
4Kはベンチマークソフトが非対応のため、検証していません。
フレームレート検証
ここからは実際にいくつかのゲームをプレイして、フレームレートの平均値を算出しました。
いずれも最高画質に設定して、4KとフルHDの解像度でプレイしています。
リアルタイムレイトレーシングに対応しているゲームは、フルHDでONとOFFの状態をそれぞれ検証しました。
動画のほうがわかりやすい、という方はこちらをご覧ください。
Apex Legends
フルHD | 118fps |
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4K | 47fps |
Apex Legendsは、フルHDモニターなら常時100以上のフレームレートをキープできます。
4Kモニターでは画質を落とさないとカクつきます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
PUBG
フルHD | 152fps |
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4K | 53fps |
PUBGもフルHDモニターなら最高画質(ウルトラ)で100以上のフレームレートを出せますが、4Kでは60を割ります。
4Kでもそれなりにプレイはできますが、勝率を上げたいなら画質を落としましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
フォートナイト
フルHD | 174fps |
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4K | 52fps |
フォートナイトはApex LegendsやPUBGと比べて比較的軽いので、フレームレートが200近くまで上がることもあります。
ただ、4Kモニターではフレームレートが落ち込んで50~60前後をうろつきます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
レインボーシックスシージ
フルHD | 215fps |
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4K | 91fps |
レインボーシックスシージは4Kモニターでも90前後のフレームレートを出せます。
画質を少し落とせば、4Kでも100以上のフレームレートを維持できそうです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
CS:GO
フルHD | 265fps |
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4K | 163fps |
CS:GOも少し古めのゲームなので、4Kモニターで快適に動かせます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Battlefield V
フルHD(DXR OFF) | 125fps |
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フルHD(DXR ON) | 78fps |
4K(DXR OFF) | 46fps |
バトルフィールド5はフルHDならDXR(レイトレーシング)をONにした状態で、それなりに快適に動かせます。
フレームレートが60以上出ていればカクつくことはないため、画質優先でプレイしたい方はDXR ONがおすすめ。
4Kの最高画質はさすがにカクつくため、グラフィック設定を変えましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
METRO EXODUS
フルHD(DXR OFF) | 111fps |
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フルHD(DXR ON) | 89fps |
4K(DXR OFF) | 45fps |
メトロエクソダスもバトルフィールド5と同じく、レイトレーシングONの状態でスムーズに動かせます。
シングルプレイのゲームなので、100以上のフレームレートを出してもあまり意味はありません。
4Kでもそれなりに動かせます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
モンスターハンターワールド
フルHD | 95fps |
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4K | 27fps |
モンハンワールドはフルHDなら100前後のフレームレートをキープできます。
4Kで最高画質はかなり重く、目に見えて画面がカクつきます。
どうしても4Kモニターでプレイしたいなら、画質を中~高に落としましょう。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
SEKIRO
フルHD | 60fps |
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4K | 52fps |
SEKIROはフルHDモニターなら60ベタ付きですが、4Kでプレイするとちょこちょこフレームレートが落ち込みます。
ただ、画面がカクつくほどではないため、4Kでもそれなりに動かせそうです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
デビルメイクライ5
フルHD | 176fps |
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4K | 59fps |
デビルメイクライ5は240Hzに対応したゲーミングモニターにつなげると、180前後までフレームレートが上がります。
4Kモニターも144Hz以上に対応していれば、もう少し高いスコアが出そうです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Anthem
フルHD | 90fps |
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4K | 40fps |
AnthemはフルHDなら最高画質で快適にプレイできますが、4Kではカクつく場面が増えます。
とくに複数の敵に囲まれたときは、かなり重くなります。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
ストリートファイターV
フルHD | 60fps |
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4K | 60fps |
ストリートファイターVは4Kモニターでも上限の60fpsをキープできました。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
DEAD OR ALIVE 6
フルHD | 60fps |
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4K | 57fps |
DOA6を4Kでプレイすると、バトル中は60fpsをキープできるものの、前後のムービーシーンでfpsが50前後に落ち込みます。
フルHDでプレイするなら、常に60ベタ付きです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
League of Legends
フルHD | 359fps |
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4K | 324fps |
League of Legendsはグラフィックが軽めなので、4Kモニターでも快適に動かせます。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
Rocket League
フルHD | 247fps |
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Rocket Leagueもかなり軽いゲームなので、フルHDなら上限値の250にほぼベタ付き。
4K解像度には非対応のようです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
黒い砂漠
フルHD | 60fps |
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4K | 28fps |
黒い砂漠をリマスター品質でプレイしたところ、フルHDなら60固定で快適に動かせます。
ただ、4Kモニターでプレイするならリマスター品質はあきらめましょう。
画質を落とせば4Kでもスムーズに動かせそうです。
RTX2080 | |
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RTX2070 | |
GTX1660 Ti | |
GTX1650 |
ゲーム実況・配信検証
ここからはパソコンゲームの動画配信について検証した結果をご紹介します。
配信ソフトはStreamlabs OBSを使用、WEBカメラとFaceRigを使って画面左下に私の顔をトレースしたアバターも表示。
Twitchでゲーム実況を配信しつつ、フルHD解像度の60fpsで録画も実施しました。
配信結果
モンスターハンターワールドのプレイ動画をTwitchで配信したところ、大きな問題もなくスムーズに配信できました。
普通にゲームをプレイしたときと、実況動画を配信・録画しているときのGPU使用率などの変化を比較すると以下の通り。
CPUとメモリ使用率が上がって、フレームレートも落ち込んでいます。
ただ、60以上のフレームレートを維持できればモンハンワールドは快適にプレイできます。
PUBGやApex LegendsなどのFPSゲームを配信するときは、フレームレートが多少落ち込むことを想定して画質を設定しましょう。
ゲームの実況動画をスムーズに配信・録画できるかは、グラフィックス以外にCPUやメモリ、ストレージの性能も影響します。もちろんネット回線の速度や安定性も重要です。
RTX2070レビューまとめ
ROG-STRIX-RTX2070-O8G-GAMINGの性能を細かく検証してみました。
ゲームによっては4Kモニターでも最高画質でプレイできますし、フルHDモニターなら今回検証したゲームはすべて快適に動かせました。
「Apex LegendsやPUBGなどのFPSゲームを4Kモニターでサクサク動かしたい!」
という場合は画質を落とすか、RTX2080へのアップグレードを考えたほうがよさそうです。
「フルHDモニターで最高画質のゲームをサクサク動かせればOK」
という方には、リアルタイムレイトレーシングにも対応したRTX2070はベストな選択肢といえそうです。
予算や用途に合わせて、納得のいくグラフィックカードを選びましょう。