「ゲーミングパソコンさえ手に入れれば、最新のオンラインゲームも楽しめる!」
と考えている方はとても多いですね。
たしかにゲーミングパソコンがあれば最新ゲームも高画質でサクサク動かせます。
しかしながら、快適にプレイするためにはパソコン本体だけでは不十分といわざるを得ません。
たとえば、キーボードやマウスは一般的なもので大丈夫ですか? スマホ用のイヤホンで最後のひとりまで勝ち残れますか?
このページでは、ゲーミングパソコンを買ったら揃えたくなる周辺機器、ゲーミングデバイスについて詳しくご説明します。
ゲーミングパソコンの購入を考えている方、すでに購入した方はぜひ参考にしてみてください。
ゲーミングヘッドセット

まずはじめにご紹介するのはゲーミングヘッドセット。
PUBGやフォートナイト、Apex LegendsなどのFPSゲームをプレイするなら必須の機材です。
ゲーミングヘッドセットとはその名の通り、ゲーム用のヘッドセットのこと。
「わざわざヘッドセットを買わなくても、パソコンのスピーカーでいいのでは?」
「イヤホンを持ってるから、それを使えばいいんでしょ?」
と考えている方も多いことでしょう。
たしかにゲームのBGMを聞くだけなら、ヘッドセットなんてなくても十分堪能できます。
RBGや格闘ゲームをプレイするなら、一般的なスピーカーで問題ないでしょう。
ではなぜヘッドセットが必要かというと、銃声や足音から敵の位置や距離感を的確に把握できるようになります。
どこから撃たれたのか、どこに敵がいるのか、ヘッドセットの性能が勝敗を大きく左右するといっても過言ではありません。
さらにボイスチャットを活用すれば、同じチームのメンバーと連携を取りながらプレイすることも可能です。
ヘッドセットを使ってボイスチャットをはじめると、ゲームへの没入感がグンと深まりますよ。

1万円前後の出費を覚悟
ゲーミングヘッドセットを買うなら、1万円前後の出費は覚悟しましょう。
Amazonで探せば、安いものなら2,000円前後で買えます。
ですが、「安かろう悪かろう」という言葉の通り、FPSゲームでは使い物になりませんでした。

ゲーミングヘッドセットで重要なのはもちろん音質ですが、それ以外にも着け心地も重要です。
「長時間着けていると頭が痛くなる・・・」
なんてことはイヤですよね。
軽くて、夏場でも蒸れにくい、装着感も良いヘッドセットとなると、価格はどうしても高くなるものです。
ハイエンドクラスのモデルになると、価格は軽く2万円を超えていきます。
お金に余裕がある方は、以下のような高級ヘッドセットをチェックしてみてください。
サウンドカードも推奨
「1万円のヘッドセットを買ったから、これでドン勝できる!」
と調子に乗ってはいけません。
ゲームの音質を決める重要なキーデバイスがもうひとつあります、それはサウンドカードです。
サウンドカードとは、外付けでUSBに接続したり内蔵PCIスロットに増設して、音質をさらに高められます。
サウンドカードを選ぶときは、ヘッドセットの対応しているch数に注意をしましょう。
さらにWindowsのバージョンやゲームによって相性問題もあります。
ファームウェアのアップデートで解決することがほとんどですが、念のため事前にチェックしておきましょう。
ゲーミングキーボード

続いてご紹介するのは、ゲーミングキーボード。
パソコンゲームで絶対的に必要なのは、複数キーの同時押し機能。
FPSゲームではとくに、「W」と「Shift」を押しながら、さらに「Space」を押すという場面が頻繁にあります。
同時押しに対応していないと、まともにパソコンゲームはプレイできないと考えてください。
複数キーを押したときにズレが生じる問題もあります。
ほんのわずかなズレや遅延が勝敗を決することもあるため、一般的なキーボードではストレスが溜まってしまうことでしょう。
さらに、不要なキーをロックできる機能を搭載したゲーミングキーボードもあります。
たとえば、プレイ中にまちがってWindowsキーを押してしまったことで操作が中断されて負けてしまったり・・・
マクロを登録できるキーボードもあったりと、製品によってさまざまな機能が搭載されています。
プレイするゲームに合わせて、ぴったりのキーボードを探してみましょう。
打鍵感は量販店で確認を
打鍵感(タイピングしたときの感覚)については量販店で実際にいろいろなキーボードを触ってみるしかありません。
ゲーミングキーボードはさまざまな打鍵機構があり、軽い方から順に、赤軸、茶軸、黒軸、青軸と分かれています。
反応の速さを優先するなら、おすすめは赤軸です。
赤軸のゲーミングキーボードをタイピングしている様子を30秒ほどの動画にまとめていますので、ご覧ください。
ほかにも吸い付くように静かな打鍵感の静電容量無接点方式などもあります。
キーボードの世界は非常に深いので、のめりこみすぎないように気を付けたいですね。
無線か有線かはお好みで
キーボードには有線と無線(ワイヤレス)タイプもありますが、ここは好みで選びましょう。
個人的には電池交換などが面倒くさいのと、プレイ中に接続が途切れたり遅延が発生するとイヤなので有線タイプをおすすめします。

ゲーミングマウス

キーボードに続いて、マウスも重要です。
一般的なマウスでも操作はできますが、ゲーミングマウスには各種ボタンが付いており、ゲームのコマンドを割り当てることで、操作性を高められます。
さらに、ゲームに合わせてマウスの感度を細かく微調整できるのも特徴のひとつ。
たとえば、広大なフィールドを走って移動するときはマウスの感度を高めて、スナイパーライフルで遠くの敵を射撃するときは感度を下げる、といったことも可能です。
マウス感度の指標にはDPI(ドットパーインチ)が用いられていて、上限が大きいほど小さな動きでカーソルを大きく動かせます。
DPIを低く設定すれば、カーソルが細かく動くので正確な操作を行えますよ。

有線か無線かはお好みで
キーボードと同じく、マウスにも有線と無線タイプがありますよね。
これもまた好みで選びましょう。
最近は電池不要の充電式のマウスや、専用のマウスパッドを使うことで自動で充電できるようなゲーミングマウスも販売されています。
一般的に有線マウスのほうが価格は安く、ワイヤレスマウスのほうが値段は高めです。
無線は電池切れの問題と電波干渉を受けるリスクはあるものの、ケーブルが絡まるストレスから解放されるメリットがあります。
有線ならマウスバンジーも推奨

有線マウスを使うときは、マウスバンジーの購入を検討してみてください。
マウスバンジーとは、配線が邪魔になるのを防いでくれる便利なアイテム。
真空吸着タイプのものや、ずっしりと重いタイプのものなど、パソコンを使う環境に合わせて購入しましょう。
USBハブの機能を搭載したものや、LEDが発光するタイプのものも販売されています。
マウスパッドも必要

ゲーミングマウスを買うなら、マウスパッドも忘れずに。
マウスをスムーズに動かせるかは、マウスパッドの表面とマウスの裏側の摩擦によって決まります。
摩擦が大きいとスムーズな動きは難しく、また手首への負担も大きくなります。
ゲーミング用マウスパッドはソフトタイプとハードタイプにわかれ、ソフトタイプは布やゴム、ハードタイプはプラスチックや硬質ガラス製が主流ですね。
中には光るマウスパッドもあり、テンションを上げたい人におすすめです。
マウスパッドを選ぶうえで重要なのは、マウスの滑りとマウスパッド自体が動かないこと。
マウスを動かしたときにマウスパッドも一緒に動いてしまうとマウスの動きが正確に伝わりません。
マウスパッドの表面は滑らか、裏面は滑らないことが大切です。

ゲームパッドやアケコン

パソコンゲームといえど、マウスとキーボードの操作がすべてではありません。
直感的にゲームを楽しみたい人は、ゲームパッドの購入も検討しましょう。
PS4(プレイステーション4)用のコントローラーをUSBでパソコンにつなぐこともできますが、人気が高いのはXbox用のコントローラー。
STEAMなどで購入できるゲームは、ボタン設定が「A」「B」「X」「Y」で記載されてることが多いため、Xboxのコントローラーのほうがわかりやすいです。
ゲームパッドにも有線と無線タイプが販売されていて、パソコンから離れてプレイする方はワイヤレスタイプのほうが使いやすいでしょう。
左右のグリップやトリガーに振動モーターが採用されているタイプもありますし、リアルな振動も楽しめます。
格闘ゲームにはアケコン
格闘ゲームをメインにプレイするならアケコン(アーケードコントローラー)も買いたいですね。
アケコンと言われてもピンとこない人もいることでしょう。
いわゆるゲームセンターのコントローラーです。
アケコンを選ぶときは応答速度やコマンド入力精度が重要なカギで、操作音を静かにしたタイプも販売されています。
安くても1万円~と比較的高価なコントローラーが多いので、まずは量販店などで実機を触ってみて、自分にあったアケコンを探しましょう。
ゲーミングモニター

ここまで来たら、モニターもゲーム専用のものを揃えたいですね。
ゲーミングモニターと通常のモニターの違いはなんでしょうか?
それは応答速度の差です。
Youtubeを見たり、Excelで作業する程度だとほぼ気づきませんが、パソコンから映像が出力されてからモニターに表示されるまでにタイムラグ(遅延)が発生しています。
ゲーミングモニターの場合、早いものだと1m秒(m秒は0.001秒のこと)で応答が可能です。
リフレッシュレートが重要
さらに、モニターに表示できるリフレッシュレートも重要な要素のひとつ。
リフレッシュレートとは、1秒間に何回画像を切り替えることができるかを表し、単位はHz(ヘルツ)になっています。
例えば60Hzならば1秒間に60回画像が切り替わります。
通常のモニターは60~75Hzに対して、ゲーミングモニターは144~240Hzと2倍以上の切り替え速度となっています。
画像の切り替え速度はHz以外にもfps(フレームパーセック)という単位も使われます。これは1秒間に画面を何フレーム切り替えることができるかを表します。
大きすぎないサイズがベスト
応答速度とリフレッシュレートのほかに、忘れてはいけないのがモニターサイズ。
「大画面で最新のゲームをプレイしたい!」
という気持ちも理解できますが、机の上にモニターを置いてゲームをプレイするなら24インチ前後がベスト。
大きな画面は迫力満点ですが、画面の端から端まで目で追うのが大変です。


FPSゲームなどはとくに、画面上のさまざまな情報を瞬時に読み取ることが重要なので、大きすぎるモニターは勝率を下げることに直結します。
大きさよりも見やすいサイズを優先して、ゲーミングモニターを選びましょう。

ゲーミングチェア
ゲームのプレイに直接的に影響を与えはしないものの、長時間プレイするうえでは椅子の重要性を実感します。
安いパソコンチェアを使っていて、おしりや腰が痛くなった経験はありませんか?
ゲーミングチェアは長時間ゲームをしたい人にとっては非常に重要なデバイスのひとつ。
一般的なゲーミングチェアは頭までしっかり支えてくれる構造になっていて、なかには完全に寝ころべる特殊なリクライニング機能を搭載したモデルもあります。
ゲームにハマってしまうと、3~4時間ぶっ通しでプレイするなんてこともありますから、汗で群れないように椅子の張り材も重要です。
体の熱を逃がし、通気性が良い材料(合皮など)がおすすめです。
さらに、肘置きにも注目したいですね。
たいていの場合、肘置きは可動式なので、自分の好きなところに固定してゲームを行えます。
操作疲れを低減してくれるので、好みの位置に配置できるかどうかを事前に確認しましょう。
ゲーミングWiFiルーター
最後に、WiFiルーターも見直しましょう。
「ゲームとWiFiに何の関係があるの?」
と思われる方もいることでしょう。
しかしながら、昨今のオンラインゲームはネット通信が安定しないと快適にプレイできません。
一般的なWiFiルーターでも性能の高いものはたくさん販売されていますが、家族と一緒に使っていると通信速度が不安定になったりすることも。
その点、ゲーミングWiFiルーターはゲームを快適にプレイできるように設定されています。
たとえば、タイムラグは一般的にpingと呼ばれる値で表示されることが多く、サーバーからの応答速度を意味します。
Pingが高いと対戦ゲームでは遅延が多く発生し、気づいたときには敵にやられていることも。
Pingは通信環境にも影響を受けるので、WiFiの接続機器数を減らしたり電子レンジなど通信に干渉するものから遠ざけて設置するなどの対策を行う必要があります。
通常は50ms以下であれば問題なく遊べますが、オンラインゲームを快適にプレイするなら30ms以下がおすすめです。
通信の安定性は電波が十分に届いているかどうかが重要になるので、ルーターとパソコンが離れすぎていたり、遮蔽物がない環境にすることが必要です。
アンテナの数にも注目したいですね。
アンテナが多いほど広い範囲に安定して電波を届けてくれます。
アンテナを内蔵している製品が見た目は良いものの、自宅の環境によっては電波が届きにくくなります。
ゲームを快適にプレイしたいなら、アンテナ付きのWiFiルーターを揃えましょう。
ゲームに合わせて機材を揃えよう
「ゲーミングパソコンだけでも高いのに、揃えるものが多すぎる・・・」
と感じた人も多いのではないでしょうか。
今頃気づいても遅いですが、パソコンゲームはお金がかかります。
とはいえ、安物のデバイスを使っていると、プレイヤーをうまく操作できなかったり、ラグが発生して負けが続いたり、ゲームを楽しめません。
それに、ゲームによって必要なデバイスは異なります。
FPSゲームでなければヘッドセットは必須ではありませんし、キーボードやマウスを揃えずともゲームパッド1台で快適にプレイできるゲームもたくさんあります。
一気に揃えるのは大変ですから、ゲームに合わせて少しずつゲーミングデバイスを整えていきましょう。
どのヘッドセットを買うか、ゲーミングキーボードはどの軸を選ぶか、いろいろ悩むのも楽しいですよ。